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(2).無効なパスポートを持ってきてしまった場合
元航空職員をしていた中で次に多かった事例が、無効なパスポートの所持者。無効なパスポートとはどういったものでしょう。これはパスポートとして現物は存在していても、抹消手続きがされているパスポートです。
例えば一度パスポート紛失後に、紛失届または盗難届を出したパスポートが偶然にも出てくるケースがこれに当たります。紛失の際に新しいパスポートを申請し、そのパスポートが手元にあれば問題はないのですが、新しいパスポートを作る前に紛失パスポートが偶然出てきた時などは要注意です。
残念ながら一度紛失届や盗難届を出したパスポートは抹消手続きをされ、そのパスポート現物は無効なものとなります。各国の警察と各国の出入国管理局が連携し、国際犯罪や偽装パスポートなど二次利用されないためのルールとなっています。
無くした届出を出したパスポートが偶然見つかったからと、再び使えるものではないということを頭に入れておきましょう。運良く空港のチェックインカウンターを潜れても、日本の出国管理局で出国を止められますので、何れにしても海外へは行けません。
4.パスポートを空港に持ってくるのを忘れると、最悪数十万円の損失に
絶対にパスポート忘れだけは避けるべきことです。旅行代金や全ての楽しみが、台無しになる可能性があります!元航空会社で働いていた私も、以下の通りしか案内のしようがなかったです。
(1).急いで取りに帰る
残念ながらパスポートを忘れた際には、どうやってもその場で作れるものではないため、家に取りに帰るしか方法はありません。
(2).家に家族がいる場合はすぐにでも家族に持ってきてもらう
取りに帰る時間がない場合でも、家に家族の誰かがいる場合は途中まで持ってきてもらいましょう。家までの往復時間は少なからず誰しも1時間以上かかることがほとんどです。まず航空会社の方に相談し、出発までに間に合うのであれば家族に空港まで持ってきてもらうのも手です。
所持している航空券によっては何万円というお金が、乗り遅れによってパーになってしまうことも。事の重大さを真っ先に家族伝え、自分がそれがないと海外旅行がパーになってしまうことを念頭に置きましょう。
(3).後続便や出発日の変更できないの?
応急処置としては、後続便への変更や、出発日の変更も可能ですが、必ずしも空席があるとは限りません。特に一般旅行客の多い繁忙期は、席が空いていない前提で考えていた方がいいです。
またもし乗り継ぎなどあれば、乗り継ぎ地からの空席も必要です。さらには高額な変更手数料、場合によってはチケットを取り直すことになる可能性も覚悟しなければなりません。
空港のすぐ近くに住んでいるなんてミラクルがあればいいですが、出発時間までに家と空港までの往復時間を想定してこられる方は早々いないかと思います。
家族全員での旅行であれば、途中で持ってきてくれる家族もいませんので、当然そうなると旅行へは行けないなんて悲しい結末になりますよね。
番外編:もし海外でパスポートを無くすと母国日本ですら帰れない?
パスポートが手元にない場合は、日本を出国できないことをお伝えしましたが、もし万が一旅先の海外で同じようなことや、パスポートが無い!なんてことになった際には、実はその滞在している国すらも出国できないのです。
つまり、日本にも帰れないのです。詳しくは以下の関連記事をご覧ください。
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最後に
たかがパスポートと考えていた方もいるでしょうが、意外にも多くの落とし穴があったことをお分り頂けたかと思います。どんなに楽しみにしていた海外旅行であっても、たった数十ページの冊子に振り回されることになるのです。
だからパスポートはしっかり管理しないと怖いのです。今回紹介したような大事に至る前に、まずパスポートがきちんとあるか、そしてそのパスポートが最新でかつ有効なのものなのか、くれぐれも確認しておきましょう。