福島県内を流れる阿武隈川上流にあり、4kmにわたって続く雪割渓谷。そこに架かる雪割橋の周辺は、新緑が芽吹く春、燃え立つような紅葉の秋と、観光スポットとしても人気の場所となっています。今回は、秋の魅力いっぱいの雪割渓谷をご紹介します。
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雪割(ゆきわり)渓谷ってどんなところ?
福島県西郷村に位置し、東北新幹線の新白河駅から、車でなら20分ほどで到着します。ここには、阿武隈川に架かるアーチ式の赤い鉄橋があり、雪割橋という名前がついています。橋の長さは81m、谷底からの高さは約50mと、立派な橋です。
2008年に甲子(かし)大橋が完成するまでは、この雪割橋が東北地方で一番長い橋でした。雪割という名前の由来は、阿武隈川が、一面銀世界となる冬景色を割るように流れることから名付けられました。橋の上から谷底を覗き込むと、体が引き込まれそうな感じがします。深くV字型に切り立った渓谷が秋色に染まる頃は見事な景観で、次々と観光バスが訪れるのも納得です。
- 雪割橋
- 福島 / 橋
- 住所:福島県西白河郡西郷村真船字小萱62地図で見る
- 電話:0248-25-2910(西郷村商工観光課)
- Web:http://nishigo-kankou.jp/news/index.php?id=79
西の郷(にしのさと)遊歩道を歩いてみよう
ほとんどの観光客は、雪割橋を見ただけ、もしくは渡っただけで終了してしまいますが、お時間があれば、橋の奥に続く西の郷遊歩道の散策をおすすめします。滝や渓谷などが点在しており、四季折々の景観を楽しめます。全長3.2kmほどの遊歩道ですが、ゴール地点は駐車場から遠くはなれてしまうので、時間や体力に応じて途中で引き返すことも可能です。
遊歩道の途中には案内板も設置されており、歩きやすいですし、落ち葉をカサカサと踏みしめつつ、森を散策するのは、小さなお子さんたちでも楽しそうです。
森から川へ!が楽しい
この遊歩道で楽しいのは、あちこちで森から川へ下りることができること。鉄製のハシゴが架けられているので、上から見て下りられそうな個所では下りてみましょう。増水している時など、川の状況によってはハシゴが川へ直進!といった場合もあるので、決して無理をせず、自己責任でお楽しみください。
遊歩道には滝の姿が大蛇(おろち)のように曲がりくねっていることから名づけられた「おろちが滝」や、2つの大小の滝が仲睦まじい夫婦にたとえられた「夫婦滝」などもあり、それぞれ変化に富んでいて楽しめます。
必見スポットは2か所
途中で引き返すことも可能ですが、ぜひともご覧いただきたい必見スポットが2カ所あります。1つは、西の郷遊歩道で一番人気の滝、熊のすべり台です。
高さ10m、幅15mほどの巨大な一枚岩の滝で、なだらかな岩盤の上を滝水が複雑に流れる様は、まさに熊のすべり台そのもの。ここなら大きな熊でも気持ちよく遊べそうです。
もう一つの必見スポットは、雪割橋展望台。ここからは、雪割橋の全景に加え、遠くには那須連峰も望むことができる絶景ポイントです。ここまで来て引き返しても、往復2時間ほどのショートトレッキングで、充分に楽しめます。例年の紅葉時期は、10月下旬~11月初旬となっています。
- 西の郷遊歩道
- 福島 / 自然・景勝地 / ハイキング
- 住所:西の郷遊歩道地図で見る
- Web:http://nishigo-kankou.jp/news/index.php?id=79
雪割渓谷へのアクセス
車の場合
東北自動車道白河ICから国道4号を経由し、国道289号を甲子方面へ13km。
公共交通機関の場合
東北新幹線・JR東北本線「新白河駅」から福島交通バス由井ヶ原行きで30分、由井ヶ原入口より15分、発電所前下車、徒歩5分。
- 雪割渓谷
- 福島 / 自然・景勝地 / 絶景 / 紅葉 / パワースポット / 穴場観光スポット / ハイキング / ツーリング
- 住所:雪割渓谷地図で見る
- Web:http://www.nishigo-kankou.jp/shizen/index.html