静岡県掛川市の掛川駅から湖西市の新所原駅までを繋ぐローカル線「天浜線」。この天浜線の沿線にあるのが「都田駅」です。もともと木造で、殺風景の無人駅だった都田ですが、2015年5月、待合室と一体化した北欧風のカフェにリノベーションされました。今回はそんな生まれ変わった都田駅の魅力をたっぷりとご紹介します。
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自然豊かな都田地区
静岡県浜松市の北部に位置するのが、都田(みやこだ)地区です。都田は、果物栽培の盛んな地区でぶどうや梨、みかんなどが収穫されています。特にこれらの果物の花が咲く春は、甘い香りと美しい風景を天浜線の車窓から楽しむことができます。
北欧の世界を感じられる「都田駅」とは?
木造で殺風景の無人駅だった天浜線「都田駅」は2015年5月、待合室と一体化したMIYAKODA駅cafeにリノベーションされ、古い駅舎の魅力をそのままに新たに生まれ変わりました。
リノベーションした駅とコラボレーションをしたのは、フィンランドのファブリックブランド「マリメッコ」。ワークショップで作成された200枚以上のファブリックパネルや、北欧の生地を使用したハンドメイド作品が飾られるなど、通常の駅舎のイメージを超えたアートな空間となっており、日本にいながら北欧の世界を感じることができます。
2015年には、日本デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞を受賞しました。
「MIYAKODA駅cafe」誕生の背景とコンセプト
地域住民の思いから誕生したカフェ
「地域住民が集まれる場所が欲しい」という声を受け待合室と一体化した駅カフェとして2015年5月、リニューアルオープンをしました。
その言葉通り、地域住民に開かれた場所として、コンサートや様々な作品の展示会などが定期的に行われています。
また、都田の自然を自転車で楽しむサイクリストの集合場所としても知られており、有料ではありますが、シャワー施設も併設しています。都田駅は、駅舎やカフェの概念を超え、地域住民の憩いの場はもちろんのこと、観光地としても注目を浴びています。
コンセプトは「スローライフ」
駅カフェの看板に「世界で一つのスローライフが始まる駅」と書かれていますが、これは、北欧流スローライフをコンセプトにしているから。
北欧の様々なデザインとコラボレーションをしているから、「スローライフ」なのではと思った人も多いのではないでしょうか。実はそれ以外にも大きなポイントがあるのです。
その答えは電力です。
フィンランドを始めとする北欧諸国では、グリーン電力(風力、太陽光などの自然エネルギーにより発電された電力)という再生可能エネルギーを積極的に採用しています。そして実はこの駅カフェでも、CO2の排出をゼロにする取り組みとしてグリーン電力を採用しています。
この取り組みは、2015年に、環境省が毎年発表している、カーボンオフセット大賞優秀賞を受賞しました。電力までこだわるという徹底ぶりに驚くばかりですね。
「MIYAKODA駅cafe」のおすすめポイント4選!
駅カフェの誕生の背景やコンセプトがよく分かったところで、今度はとっても可愛らしい駅カフェのおすすめポイントを紹介します。これを読めばますます行きたくなってしまうこと間違いなしです!
【その1】お洒落な店内
駅カフェのおすすめポイント1つ目は、お洒落な店内であるということ。
沢山のファブリックパネルがありとあらゆるところに飾られています。
そして、テーブルも可愛らしいマリメッコ仕様なのです。
また、木製の家具やヴィンテージの小物、自転車など、マリメッコ以外のインテリアにも力を入れており、訪れた人々がホッとするような空間となっています。
【その2】シンプルだけど、こだわったメニュー
駅カフェのおすすめポイント2つ目は、シンプルだけど、こだわったメニュー。
ランチやディナーの営業はしておらずメニューも少なめですが、一つ一つにこだわりをもっています。コーヒーはサイフォン式(気圧の変化を利用して湯を移動させコーヒーを抽出する器具を使った抽出法)、クッキーは天竜区にある「森の中の菓子工房ミココリエ」のものを、そして暑い日にとても有難い炭酸飲料などがあります。
取材日はとても暑かったこともあり、ピンクグレープフルーツの炭酸を注文。このようにマリメッコのプレートで運んでくれます。
見た目もとても可愛らしいですね!