
東京に住んでいても訪れたことがある人はそんなに多くはないかもしれませんね。小金井公園内にある野外博物館「江戸東京たてもの園」は園内に30ほどの復元建造物が並び、まるで昭和や大正、明治の時代にタイムスリップしたような町歩きが楽しめる施設です。東京観光の候補のひとつにぜひ「江戸東京たてもの園」もいれてみてくださいね♪
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江戸東京たてもの園とは
1993年3月28日に開園した野外博物館。約7ヘクタールの園内には江戸時代から昭和初期までの30ほどの復元建造物が並び、タイムスリップ気分の町歩きを楽しめます。
大きくわけて、西ゾーン、センターゾーン、東ゾーンにわけられ、西ゾーンには茅葺きの民家をはじめさまざまな建築様式の住宅、センターゾーンには江戸東京たてもの園の出入り口となるビジターセンターなど、そして東ゾーンは昔の商家・銭湯・居酒屋などが建ち並び、下町の風情を味わえます。
それでは早速、まずは西ゾーンからどんな建物が並んでいるのか見て行きましょう。
西ゾーン
常盤台写真場
レトロモダンな外観の常盤台写真場は、戦前からの代表的な郊外住宅地である常盤台に、1937年(昭和12)に建てられました。2階の撮影場の大きな窓には光がはいるようすりガラスがはめこまれていますが、これはスラントといい、まだ照明設備が発達していなかった頃の写真感の特徴をあらわしています。
三井八郎右衞門邸
1952年(昭和27)に現在の港区西麻布三丁目に建てられた邸宅です。日本の近代史に三井財閥として名を残した三井同族第11代総領家当主である三井八郎右衞門高公の第二次世界大戦後の住宅です。
三井八郎右衞門というのは、三井家総領家である北家の当主が代々名乗った名前で、この邸宅は第11代三井総領家当主・三井八郎右衞門高公が残したもの。
奄美の高倉
江戸時代末期頃に、奄美大島にあった高床式の倉庫です。奄美大島には、昔はどの家にも高倉がありました。
吉野家(農家)
江戸時代後期に現在の三鷹市野崎二丁目に建てられた吉野家の民家です。
八王子千人同心組頭の家
江戸時代後期に現在の八王子市追分町に建てられた、八王子千人同心組頭の家です。八王子千人同心は、江戸時代に八王子に配備された郷士身分の幕臣集団です。
前川國男邸
1942年(昭和17)、現在の品川区上大崎三丁目に建てられた前川國男の自邸です。前川國男は日本の近代建築の発展に大きく貢献した人物で、この自邸は切妻屋根の和風の外観に、邸宅内は吹き抜けの居間に書斎、寝室が配されたシンプルなつくり。前川國男邸は1973年(昭和48)に解体され部材として保管されていました。この復元では外観は1956年(昭和31)に改修される前の姿にもどし、内部は昭和30年代の様子を再現。
田園調布の家(大川邸)
1925年(大正14)、現在の大田区田園調布四丁目に建てられた大川の邸宅です。当時としては珍しい全室洋間の可愛らしいこじんまりとした一軒家で、居間を中心としたその周りに食堂、寝室、書斎が配置されています。