写真：まき子神戸の観光名所の一つ「相楽園」には3つの重要文化財がありますが、内部はほとんどが立ち入り禁止。でも、定期的に一般公開もされています。今回は神戸ならではの異人館「旧ハッサム住宅」の内部とともに、相楽園の魅力もご紹介いたします。
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神戸の観光名所の一つ【相楽園】とは？
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神戸の観光地といえば、メリケンパークやハーバーランドなどの海側と、北野異人館や六甲山などの山側が挙げられますが、それだけではありません。見所は各所に点在しており、その一つが【相楽園】。
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住宅街に突如現れる白くて高い塀、そして塀より高い立派な木々が見える外観は、まるで「どなたかお金持ちの大豪邸？！」という雰囲気。でも、それはあながち間違ってはいません。
では一体全体【相楽園】とは何なのでしょうか？
元は実業家「小寺さん」の家
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相楽園はもともと 小寺さんの家 だったんです。…と言うと「そんな軽々しく言うな！」と怒られそう（笑）。小寺氏は、明治維新の真っ只中、困窮する地元の財政を立て直した実業家として、神戸周辺では有名な御方です。その私邸として1885年から建て始め、完成したのはなんと 26年後！
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とても広い敷地内には、ヤシの木のような ソテツ（蘇鉄）が多く植えられており、当時は【蘇鉄園】と呼ばれていたそうです。
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実際、今も相楽園に【蘇鉄園】というソテツがたくさん残されているエリアがあります。ここにあるものは 樹齢約300年！とても大きなソテツばかりで、その迫力に圧倒されます。
「蘇鉄園」から「相楽園」に
でも、なぜ今は神戸市の所有物なのでしょう？！小寺家はどこに行ってしまったんでしょう？！園内の係員さんに聞くと、その後について話してくれました。
小寺氏は7〜8人ほどお子様が居たそうで、彼らは事業拡大のために中国などに進出しましたが、それが失敗、小寺家は多額の借金を抱えることに。その息子さんの1人が 神戸市長 だったこともあり、借金のカタとして私邸を神戸市に差し出したんだそうです。
そして、第二次世界大戦の真っ只中の1941年、神戸市が正式に譲り受け、【相楽園】と名前を変えて一般公開されるようになりました。
神戸で唯一の「日本庭園」と西洋の影響を受けた「芝生広場」
相楽園の広い庭園の特徴は、とても緑が豊かなこと、そして立派な 日本庭園 と、西洋の影響を受けた 芝生広場 が共存することです。
四季折々の表情が豊かな「日本庭園」
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特に日本庭園はとても立派！大きな池の周りには、松、もみじ、つつじといった様々な木々が植えられています。
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緑の色合いは四季を感じさせ、樹齢も長いであろう立派な木もたくさん。池とともに素晴らしい景観です。
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また、大きな池の周りには、いろんな角度から景色が眺められるような高低差のある小道が敷かれており、庭園を見ながらの散策も楽しめます。このような、池の周りが回遊できる庭園スタイルを「池泉回遊式庭園」といい、神戸では唯一の庭園です。
西洋の影響を受けた「芝生広場」
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広々とした芝生広場は、今では様々なイベントで大活躍！筆者が訪れた際は、菊花展という毎年恒例の菊の展覧会が行われており、展覧＆休憩所になっていました。
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また、地元の幼稚園や小学校の子供たちも授業の一環で見学に来るようで、その集合場所としてもぴったりです。
