首都圏から一足遅れてサクラが開花し、ちょうどGWに満開を迎える青森「弘前さくらまつり」。弘前城を中心に、約2,600本ものサクラが咲き乱れる様は圧巻の美しさです。とくに桜吹雪が舞いはじめ、お濠がサクラの花びらで埋め尽くされる「桜の絨毯」は、国内外問わず多くの注目をあつめていますよ。お花見し忘れた方も、ぜひ満開のサクラを見にいってみませんか?
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「弘前さくらまつり」とは
青森県弘前市にある弘前公園(旧弘前城)を舞台に、約2,600本ものサクラが咲き誇るお祭り。1918年から始まり、2018年に100周年を迎えます。
弘前市は日本一のりんご生産地であり、りんご栽培法を活かしてサクラを剪定することにより、幾重にも折り重なるように咲いたり、一つの花芽にモコモコといくつも花がつく特徴があります。その美しさは、日本一の桜の名所と称されます。
最近ではSNSを中心に、お濠がサクラの花びらで埋め尽くされる「桜の絨毯」が注目され、海外からも多くの観光客が訪れている「弘前さくらまつり」。ここでは祭りの見どころから、100周年を記念して早くも催されているイベントなど、祭りがもっと楽しくなるオススメの観光情報をご紹介します。
場所:弘前公園
期間:4/22〜5/7(2017年)
露店・出店の営業時間:9:00〜21:00
料金:無料(ただし、本丸・北の郭の有料区間は別途)
- 弘前さくらまつり
- 弘前 / イベント・祭り / 春のおすすめ観光スポット / インスタ映え
- 住所:青森県弘前市下白銀町1-1地図で見る
- Web:http://www.hirosakipark.jp/sakura/
祭りの見どころ
西濠の「桜のトンネル」
西濠沿いにある「桜のトンネル」は、サクラが一面に咲き誇る弘前公園のなかでも随一の見どころ。サクラがどこまでも続く様はとても風情があり、時間を忘れて眺めてしまうほど美しいです。
ゆったりと下から眺めるのがオススメですが、西濠で行われている貸しボートに乗って、お濠の水面からお花見を楽しむのも人気です。時間に余裕のある方は、ぜひ乗ってみてくださいね。
期間:4/22〜5/7(2017年)
時間:9:00〜17:00
乗り場:西濠周辺
料金:60分¥1,000
日本最古のソメイヨシノ
弘前公園のサクラは、日本一とも言われる徹底した管理技術でも有名です。二の丸・東内門の近くにあるこのソメイヨシノは、1882年に旧弘前藩士から寄贈されたもので、現存するソメイヨシノでは日本最古のもの。
ソメイヨシノは平均寿命60年といわれるなかで135年も生き続け、今もなお美しく咲き続けています。夜にはライトアップされ、さらに艶やかな美しさを魅せてくれますよ。
サクラがお濠を埋め尽くす、桜の絨毯
弘前公園のサクラは咲いている期間はもちろんのこと、散り際まで美しいのが特徴。
ちょうどGWに満開を迎える弘前公園のサクラは、GW中頃から桜吹雪が飛びはじめ、お濠の水面を花びらが流れていく「花筏(はないかだ)」となり、やがてお濠一面を埋め尽くす幻想的な「桜の絨毯」へと美しく変貌していきます。
2017年の弘前さくらまつりでは、これまで入れなかった外濠の一部が解放され「桜の絨毯」を間近で見られるようになりました。ぜひ一度ご覧になってくださいね。
水鏡にうつる、ライトアップされたサクラ
昼間に美しく咲き乱れるサクラのもう一つの魅力が、日没からライトアップされる艶やかな姿。
西濠では濠沿いに咲き誇るサクラが水面にうつり込み、まるで水鏡のようです。首都圏からもこのライトアップを見るためだけに、仕事終わりに駆けつける方がいるほど、観光の目玉になってきています。
2017年のライトアップは、4月25日からは、ライトアップが23:00まで1時間延長されているので、見逃した方はぜひ見に行ってみてくださいね。
期間:4/22〜5/7(2017年)
時間:日没〜22:00(4/25〜23:00まで延長)
弘前城の見どころ
現存する弘前城天守閣
この地を治めた弘前藩主・津軽氏よって築かれた弘前城。本丸にある天守閣は江戸時代に建てられたもので、東北地方では唯一現存している天守閣です。国の重要文化財にも指定されていますよ。
当初は5層の天守閣でしたが落雷により焼失してしまったので、当時の本丸辰巳櫓を改築した3層の天守閣になっています。
現在は石垣の修繕工事のため、天守閣が曳家され本丸の中央に移動しています。これにより、今までは見ることのできなかった天守閣・サクラ・岩木山のコラボレーションがみられるんですよ。貴重な景色をぜひご覧になってみてはいかが?
- 本丸・北の郭有料区域(2017年4月現在):大人310円、小人100円(※天守閣は無料で見学できます)
本丸から眺める津軽富士
本丸まで登ったら、ぜひ見てほしいのが本丸からの見事な眺め。遠くにみえる岩木山は、その美しさから別名・津軽富士とも称される県内最高峰の山。春はサクラに彩られ、まるで一枚の絵画のようです。
城を守るのに欠かせない、3つの櫓(やぐら)
矢倉や矢蔵とも記されることのある櫓は、矢を射って攻防したり、敵の動きを観察する役割を担った、城を守るのに欠かせない建物。弘前城には、辰巳櫓、未申櫓、丑寅櫓の3つの櫓が現存しており、いずれも国の重要文化財となっています。
実は、現在の弘前城天守閣も、元々は本丸の辰巳櫓を改築したものなので、正確にいえば弘前城には4つの櫓が残されているんですよ。天守閣は中に入ることができるので、ぜひ中の様子をご覧になってみてくださいね。
- 天守閣見学(2017年4月現在):無料(※ただし本丸への入場は有料)
重厚な雰囲気が漂う、5つの門
貴重な歴史遺産がのこる弘前城は、城門も立ち寄りたいスポット。弘前公園には追手門、東門、亀甲門(北門)、東内門、南内門の5つの門が当時のまま現存しており、すべて国の重要文化財に指定されています。
弘前城の城門は2層の櫓門で、全体的に簡素な素木造りとしている特徴があり、全国の城門の中でも戦国時代の古い形式を残すものとして注目されています。
濠にかかる、色鮮やかな橋
弘前公園内にいくつもある、色鮮やかな橋も見どころのひとつ。それぞれに役割があり、その成り立ちに因んだ名前がつけられていたりします。ボランティアガイドと歩いたり、案内板をみながら散策すると面白いですよ。
写真の橋は西濠にかかる「春陽橋」といい、1932年に市民通行の利便性のため架橋された城内最長の橋。この橋から眺める西濠沿いの「桜のトンネル」と呼ばれる桜並木の景色が、とても美しいです。
見られるのは今だけ、石垣の修繕工事
弘前城では、以前から本丸の石垣が外側にふくらむ「はらみ」がみられていて、大地震などがおきたときには崩落の恐れがあると言われていました。そこで2014年から石垣の修繕工事が始められ、内濠を埋め立てたり、天守閣の曳屋(ひきや)などが行われています。
写真はもともと天守閣があった真下に位置する石垣で、東面の約100mと南面の約10mが修繕工事中です。この工事は約10年かけて行われ、工事が無事におわった暁には、天守閣も元の位置に戻されるよう。全国的にも珍しい、城を動かして行われる石垣の修繕工事を、ぜひ間近でご覧になってみては?
- 弘前城
- 弘前 / 城 / 観光名所
- 住所:青森県弘前市下白銀町1地図で見る
- 電話:0172-33-8739
- Web:http://www.hirosakipark.jp/