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危険だけど一度は行ってみたい国宝!【三徳山三佛寺奥の院 投入堂】

取材・写真・文:

兵庫在住
訪問エリア:39都道府県

2019年12月16日更新

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平安時代から山岳仏教の霊場として信仰されてきた投入堂!こんなに大変な思いをしなくちゃいけないんだ?と思うような険しい道を進んで行くと、40~50分くらいで岩壁に張り付くように建てられた絶景国宝に出会えます♪その神秘的な姿を目の当たりにすると、それまでの苦労が吹っ飛びますよ!

この記事の目次表示

三徳山三佛寺奥の院 投入堂とは?

三徳山三佛寺は、標高899.9mの三徳山にある古刹ですが、本堂の背後にそびえる斜面を利用して、文殊堂や観音堂、投入堂など数々のお堂が建てられています。

古くから修験の場とされてきたものの、由緒は定かではなく、今回ご紹介する投入堂も、役の行者が法力で斜面に投げ入れたとされ、正確な建立方法については今なお謎のままという、不思議な場所です。

現在は、一般の人でも「三徳山入峰修行(投入堂参拝登山)」として、投入堂までの険しい山道を登りながらお参りをすることができます。

  • 三徳山投入堂

参拝の手順と準備

登山前のチェックを受けましょう

まずは三佛寺の参詣者受付案内所に向かいます。入山料(大人400円)と志納金(200円)を納めて境内に入ります。氏名・住所・登山開始時刻を正確に記入しましょう。

登山靴は金具がついていないものを履いてくださいね。靴底を見せて、登山に適しているかをチェックしてもらいます。もしダメだと判断されたら、販売してある藁草履(500円)を購入して履き替えましょう。軍足(200円)も購入できますので裸足で心配なかたはどうぞ。

  • 購入できる藁草履

お手洗いは途中にはありませんので、こちらでお済ませくださいね。

1人では入山できないので ご注意を!

滑落事故が後を絶たないそうなので、1人での入山は認められていません。どなたか他のかたとペアになったり、団体に同行させてもらうかして入山してくださいね。

修行者としての装いをしましょう

投入堂への道のりは修験道の修行の道です。そのため、入山する人は形式上「修行者」としての装いをしなければいけません。

「六根清浄」と書かれた輪袈裟を肩にかけて登山することが義務づけられます。こちらで輪袈裟を借りて、無事にその場所に帰って来られたら返却して、下山時刻も記入して手続き完了です。

  • 入山時に渡される輪袈裟

持ち物と服装について

次のような難所もありますので、ご参考になさってくださいね。

鎖や木の根を持つこともある為、軍手や手袋があった方がいいですが、購入することもできますよ。

半ズボンよりも長ズボンのほうが安心です。登山用か伸縮性のあるものがいいと思います。

リュックサックかウエストポーチを持つようにして、両手はあくようにしてください。汗を拭くタオルも持参されるほうがいいと思います。飲み物も必要ですが、参詣者受付案内所付近で購入することができます。

宿入橋

  • 写真:まき宿入橋

あの世とこの世を象徴的に分けている川を「宿入橋」で越えると、そこはもう修行の道です。

10分もかからない内に第1の難所の「カズラ坂」があって、ゆらゆらする木の根を頼りに真上に登っていく所があります。足の力だけではなく、腕の力も必要ですよ!

まずは手でしっかりと木の根を掴んで、足場を確保しながら、時には足を大きく広げたりしながら力強く上って行きましょう。

  • このような所を上っていきます

クサリ坂

  • 写真:まきご覧のようにハードですよ

第2の難所です。目の前に立ちはだかる、ほぼ垂直な岩を、頑丈な鉄のクサリを頼りに登らなくてはいけません。

鎖を持つ手よりも、足にしっかり力を入れて、上体を起こして後ろに重心をかけるイメージで登ると、あまり力がいらないと思います。印象に残る坂ですよ!

文殊堂

  • 写真:まき下から見上げた文殊堂
  • 写真:まき文殊堂の回廊で怖がっている人

「クサリ坂」を上りきった所に建っています。靴をぬいで、グルッと一周できる手すりのない1mほどの回廊があります。多くのかたが、一周回りたくなる衝動に駆られると思うのですが、実際に平気で歩ける方は、そう多くはないと思いますよ。

1周のうち、半分くらいは落ちたら大変な事になりそうなくらいに怖いのです!おまけに水切りの為だと思うのですが、回廊は少し外側に傾いているのでスリル満点です。

高所恐怖症の方は上の写真のように足がすくんで、へっぴり腰になってしまうと思いますが、そうでないかたは絶景が味わえて、いい休憩ができます。余裕があれば、回廊に腰かけて、足をブラブラさせたりして、下から上って来られる方々に手を振って応援してあげましょう♪

鐘楼堂

  • 写真:まき釣り鐘をつくこともできますよ

一体あの標高まで、どうやってこの鐘を運んだのでしょう?謎です!

鐘は自由につくことができますので、山々に響き渡る音も聴いてみてくださいね。ただし、足場は岩なので力を込めるのにバランスが必要ですよ。

「牛ノ背」「馬ノ背」

  • ご自分のペースで進みましょう

第3の難所です。バランス感覚が必要な所や、手をベッタリと岩につけて進んで行く所もあって怖いのです。

雨の日は特に注意しないと、岩から足を滑らした場合を想像すると・・・身の毛がよだちます。でものんびり歩く所もあって気持ち良かったりもします♪

観音堂

  • どうやって建てたのか気になりますよね

江戸時代の前期に建てられたといわれている「観音堂」は岩場の窪みにピッタリと納まるように建っていて、一瞬見とれてしまいます。吸い寄せられるように奥の暗闇に向かって行くと岩窟になっていて、中はとても冷たい空気に包まれています。

投入堂

  • 写真:まき三徳山投入堂と不動堂
  • 写真:まき三徳山投入堂のアップ

数々の難所をクリアできると最後に、断崖絶壁に「投入堂」を見ることができます。現存する神社本殿形式の建物としては最古級で平安時代後期に建てられたといわれているそうですよ。

少し離れた所から見上げるように参拝することができますが、残念ながら中には入ることができません。手前にある小さな建造物は不動堂です。

注意事項

  • 下山のほうが怖いです。上る時はそうでもなくても、見下ろすと恐怖を感じる場所もあって、「こんな所上って来たかな?」と思う急斜面も幾つかあります。足元には十分に注意してくださいね。
  • 受付時間は8:00~15:00までと決まっていますので、時間に余裕を持っておでかけください。
  • 雨や雪など悪天候の時は入山禁止になります。気になる時は、前もって電話などで確認してくださいね。尚、例年12月~翌3月までは積雪の恐れがある為に入山禁止になります。
  • 雨の日の翌日は、木の根や岩や道などが滑りやすくなっていると思いますので、体力に自信のないかたは予定を見合わせられたほうがいいように思います。

おわりに

いかがでしたか?

怖そうでしたか?余裕で行けそうですか?大変な思いはしますが、実際に、自分の目で投入堂を見た時の感動は今も忘れられません。

体力に自信がある方、そして体力に自信のない方は、ちょっぴり筋トレをしてから(笑)、是非一度訪れてみてくださいね!

三徳山三佛寺
鳥取 / 寺 / 観光名所 / 紅葉 / パワースポット / ハイキング
住所:鳥取県東伯郡三朝町三徳1010地図で見る
電話:(0858)43-2666
Web:https://mitokusan.jp/

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この記事を書いたトラベルライター

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そんな私が主人と出会って、ますますそれらがエスカレートしちゃいました(笑)
25年以上、食に関する仕事をしていますので一番の得意分野はズバリ「グルメ」♪
皆さまに沢山の美味しいお店や素敵なスポットをご紹介できるといいな、と思います。
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