平安時代から山岳仏教の霊場として信仰されてきた投入堂!こんなに大変な思いをしなくちゃいけないんだ?と思うような険しい道を進んで行くと、40~50分くらいで岩壁に張り付くように建てられた絶景国宝に出会えます♪その神秘的な姿を目の当たりにすると、それまでの苦労が吹っ飛びますよ!
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三徳山三佛寺奥の院 投入堂とは?
三徳山三佛寺は、標高899.9mの三徳山にある古刹ですが、本堂の背後にそびえる斜面を利用して、文殊堂や観音堂、投入堂など数々のお堂が建てられています。
古くから修験の場とされてきたものの、由緒は定かではなく、今回ご紹介する投入堂も、役の行者が法力で斜面に投げ入れたとされ、正確な建立方法については今なお謎のままという、不思議な場所です。
現在は、一般の人でも「三徳山入峰修行(投入堂参拝登山)」として、投入堂までの険しい山道を登りながらお参りをすることができます。
参拝の手順と準備
登山前のチェックを受けましょう
まずは三佛寺の参詣者受付案内所に向かいます。入山料(大人400円)と志納金(200円)を納めて境内に入ります。氏名・住所・登山開始時刻を正確に記入しましょう。
登山靴は金具がついていないものを履いてくださいね。靴底を見せて、登山に適しているかをチェックしてもらいます。もしダメだと判断されたら、販売してある藁草履(500円)を購入して履き替えましょう。軍足(200円)も購入できますので裸足で心配なかたはどうぞ。
お手洗いは途中にはありませんので、こちらでお済ませくださいね。
1人では入山できないので ご注意を!
滑落事故が後を絶たないそうなので、1人での入山は認められていません。どなたか他のかたとペアになったり、団体に同行させてもらうかして入山してくださいね。
修行者としての装いをしましょう
投入堂への道のりは修験道の修行の道です。そのため、入山する人は形式上「修行者」としての装いをしなければいけません。
「六根清浄」と書かれた輪袈裟を肩にかけて登山することが義務づけられます。こちらで輪袈裟を借りて、無事にその場所に帰って来られたら返却して、下山時刻も記入して手続き完了です。
持ち物と服装について
次のような難所もありますので、ご参考になさってくださいね。
鎖や木の根を持つこともある為、軍手や手袋があった方がいいですが、購入することもできますよ。
半ズボンよりも長ズボンのほうが安心です。登山用か伸縮性のあるものがいいと思います。
リュックサックかウエストポーチを持つようにして、両手はあくようにしてください。汗を拭くタオルも持参されるほうがいいと思います。飲み物も必要ですが、参詣者受付案内所付近で購入することができます。
宿入橋
あの世とこの世を象徴的に分けている川を「宿入橋」で越えると、そこはもう修行の道です。
10分もかからない内に第1の難所の「カズラ坂」があって、ゆらゆらする木の根を頼りに真上に登っていく所があります。足の力だけではなく、腕の力も必要ですよ!
まずは手でしっかりと木の根を掴んで、足場を確保しながら、時には足を大きく広げたりしながら力強く上って行きましょう。
クサリ坂
第2の難所です。目の前に立ちはだかる、ほぼ垂直な岩を、頑丈な鉄のクサリを頼りに登らなくてはいけません。
鎖を持つ手よりも、足にしっかり力を入れて、上体を起こして後ろに重心をかけるイメージで登ると、あまり力がいらないと思います。印象に残る坂ですよ!