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【3】ククルカンが降臨する「チチェン・イッツァ」
古代マヤ文明で最も有名な遺跡と言えるのが「チチェン・イッツァ」です。中でも「エスカスティージョ」と呼ばれるピラミッドはマヤ文明が残した最高傑作とも言われています。
このチチェン・イッツァで起こる神秘的な現象の「ククルカンの降臨」は、一度は耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。ククルカンとは、マヤの神話に登場する羽毛のあるヘビの姿をした創造神のこと。
エスカスティージョの階段の最下段にはククルカンの頭部の彫刻があります。
毎年春分の日と秋分の日の2回、太陽が傾いた時にピラミッドの影が側壁に掛かり、まるでヘビがピラミッドに降臨してきたかのように見える現象です。当時の天文学がいかに優れていたのかを示しています。

- エル・カスティーリョ
- メキシコ / 遺跡・史跡
- 住所:Chichen Itza, Mexico地図で見る
さらに、遺跡奥へ行くと天文台が姿を見せます。土台が9m、建物自体の高さは13mあり、中心には螺旋階段が設けられています。ドーム部分にある小窓で、春分の日の日没や、月が最北端に沈む方向などを正確に観測することができました。
こちらは柱が林立した千柱の間と奥に見えるのが戦士の神殿です。
神殿の入口にはククルカンの石柱やチャック・モール像があり、ここで生贄の儀式が行われていたとされています。
遺跡までの行き方
カンクンからバスで約3時間です。筆者はカンクンよりも遺跡に近いバリャドリッドという町からバスを使いました。約1時間で遺跡に到着します。近くにセノーテ(泉)もあり遺跡とセノーテの両方を楽しみたい場合にはおすすめです。
【4】カリブ海を見下ろす「トゥルム」
「トゥルム」とは城壁を意味し、マヤ文明末期の紀元後1000-1400年頃に栄えた城塞都市です。他のマヤ遺跡とは雰囲気が異なり、コバルトブルーに輝く美しいカリブ海を見下ろす断崖に位置しています。
驚きは遺跡のすぐ近くで海水浴も楽しめること。古代遺跡と美しい海の両方を楽しめることから、欧米人に大人気です。水着とタオルを片手に遺跡を見て回っている人をたくさん見かけます。
ここはマヤ文明終焉の地であり、スペイン人が最初にマヤ文明に遭遇した地でもあります。遺跡と青い海とのコントラストは、トゥルムでしか見られない絶景です!
遺跡までの行き方
カンクンからバスで約2時間半です。筆者は遺跡に近いトゥルムの町に滞在したので、そこから自転車を使いました。トゥルムの町から遺跡までは約3km。レンタサイクルで遺跡まで行く人が多かったです。欧米からの旅人が多く滞在するので宿もたくさんあり、治安もいいのでおすすめの町です。
最後に・・・
メキシコにあるマヤ文明の遺跡4つを厳選して紹介しました。もちろん全ておすすめですが、それぞれの遺跡に特徴があるので、興味がそそられた場所から旅の計画に組み込んでみてはいかかでしょうか?