長崎県諫早市に位置する轟渓流(とどろきけいりゅう)には、いくつもの滝が点在しています。どの滝を見るかは時間や体力に合わせて、自由に選べるという贅沢な大自然スポットです。ダイナミックかつ美しい景色を堪能できます。
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轟渓流とは?
長崎県諫早市にあるネイチャースポット
轟渓流は、長崎県諫早市に位置しています。長崎空港から車で約1時間にてアクセス可能です。
具体的には、長崎・佐賀の両県にまたがる「多良岳県立自然公園」の南東部にあります。
多良岳山系に源を発する渓谷のひとつで、透明感あふれる洗練された水は有明海へと注いでいます。その水の美しさより、昭和の名水百選、水源の森百選などに選ばれています。
所要時間&食事情
轟渓流の特徴は、何といっても滝の多さです。その数なんと30本だそうです!
ちなみに本記事でご紹介しているスポットは、必ず行きたい代表的なスポットのみです。全部の滝はご紹介しきれていませんので、ご興味ある方はぜひ現地を探索してみて下さい!
代表的なスポットのみの見学の場合、所要時間は1~1.5時間程度あれば十分です。滝近くまで車で行くこともできますので、本格的な登山の装備も必要ありません。足元は滑りやすいため、スニーカーがおすすめです。
周辺にはお食事処はなく、車で数十分ほど移動する必要があります。飲み物に関しては、湧き水がその場で飲めますので、ご安心を!空のペットボトルなど、容器があるとさらに楽しめます。
それではさっそく以下より、代表的な散策ポイントをご紹介していきます。
【散策ポイント1】観光案内所
轟渓流を訪問する際は、観光案内所を目指すと便利です。車のナビにも表示されます。
観光案内所近くには、広い駐車場があります。「名水百選」の看板や、総合案内板が目印になります。
筆者が訪問した際は、案内所は閉まっていましたが、トイレの利用が出来ました。散策前のトイレはこちらで済ませましょう。
【散策ポイント2】轟の滝
轟渓流を代表する、落差12メートルのダイナミックな滝です。駐車場からすぐ行けます。
山道を下って滝に向かいます。草木が艶やかで楽しい道のりです。エメラルドブルーの滝つぼが見えてきたら、もうすぐ到着です。道なりに沿って歩きます。
滝はすぐ近くから鑑賞することができます。道が整備されており、行き止まりの場所が分かりやすいので安心です。
水の透明感にあっと目を奪われてしまいます。秋には紅葉も美しくなるそうです。
【散策ポイント3】耳鳴り岩
「轟の滝」の正面にある高さ約4メートル、幅約5メートルの一枚岩の中央付近に立つと、岩のくぼみに水の音が反響して、迫力のある滝の音が聞こえます。
筆者も耳鳴り岩の前に立って、その音を確認してみました。すると、岩の前だけ滝の音が増しましで聞こえます!とても不思議な体験でした。
耳鳴り岩は、黄色い足跡マークが目印になっていますので、見落とさないようにしてみて下さい。
【散策ポイント4】轟橋
轟橋は、「轟の滝」とほぼ同じ場所にあります。アーチのようなカーブを描いた小さな橋です。
橋の上からは「轟の滝」を眺めることもできます。苔むした岩が迫力満点です。
また、橋の真下にも小さな滝と滝つぼがあり、こちらも必見です。綺麗な色をした水にうっとりしてしまいます。
ちなみに筆者が訪問した日は雨でした。雨でも水の色は美しく見えました。快晴の日には、より光が当たって明るく見えるかもしれませんね。
【散策ポイント5】楊柳の滝
「轟の滝」から徒歩2分程度の場所にある滝です。高さ約50メートルと、高所から流れ落ちる様子が特徴的です。晴れた日には虹をかけることもあるのだとか。
岩肌のゴツゴツと、草の緑が相まって癒されるポイントです。水汲み場もあって、冷たいお水を頂くことができます。ひんやりした湧き水はさっぱりしていて、美味です。
滝の脇には轟峡観音堂があり、お参りできるようになっています。
楊柳の滝から車で7分、徒歩35分で原生林の入口に到達します。より本格的に散策をされたい方は参考にしてみて下さい。
【散策ポイント6】名水汲み場
観光案内所から車で数分の場所に、水汲み場があります。竹筒から勢いよく湧き水が出ています。
地元には湧水を使った料理店や和菓子店もあり、地元の方も利用されているようです。
お水を汲みたい方は、あらかじめ空の容器を用意しておきましょう。美味しいお水がお土産になりますよ!
この記事を書いたトラベルライターから一言
「轟の滝」へ行く途中で、透き通った赤い体のサワガニに遭遇しました。写真におさめたかったのですが、あっという間に木の陰に隠れてしまい、見失ってしまいました。透明感のある赤色が印象的で、そんなところからも轟渓流の自然環境の豊かさを感じました。ひょっとしたら、森のなかにはサワガニと同じように、見たこともないくらい綺麗な生き物がたくさん住んでいるのかもしれません。(菊地早秋)