長崎県の島原半島にある雲仙温泉。明治時代、長崎に多く住んでいた外国人の避暑地として開かれ、日本で初めて国立公園にもなりました。温泉街の中には、白い温泉余土が積もり硫黄臭のする湯けむりをふき出す雲仙地獄があります。今回は地獄をのんびり散歩してみましょう。
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雲仙地獄の基本情報
橘湾(雲仙温泉の西側にある湾)の海底のマグマだまりが源といわれている雲仙地獄。この地獄には散策路が整備されており、無料で立ち入ることができます。温泉の温度は最高98度、湯けむりの温度は最高120度にも達します。
長崎駅から雲仙地獄へバスでアクセスする場合、1時間40分ほどかかります。雲仙温泉観光協会のHPには、バスだけでなく乗用車やJR、飛行機や船のルートも記載されているので参考になります。なお、今回の記事ではバスで訪れました。
停留所から少し歩くとすぐに、通る車が減速してしまうほどの湯気がただよう雲仙地獄が見えてきます。さっそく入ってみましょう。
30ほどもある地獄をめぐる
雲仙地獄内には、様々な大きさの地獄が30か所ほどあります。主なものをいくつか紹介します。
1.清七地獄
1587年には豊臣秀吉がバテレン追放令を、1612年には江戸幕府が禁教令を発令し、キリシタンを取り締まりました。長崎に住む清七という男もキリシタンだったため、捕らえられて処刑されたといいます。そのころにわき出したと伝えられる地獄です。
2.雀地獄
わき出したガスが、温泉の中ではじけて雀の鳴き声のような音がする地獄です。
3.お糸地獄
裕福な暮らしをしていたにも関わらず密通し夫を殺した女性、お糸が処刑されたころにわき出したと伝えられる地獄です。
4.邪見地獄
ここの湯を飲むと、邪見(嫉妬心)が消え去るとされます。実際は強酸性のため、飲めるものではないそうです。
5.八万地獄
八万地獄とは、人が持つ八万四千の煩悩によってなされた悪行により落ちるとされる地獄のことです。展望台から一望できます。
6.大叫喚地獄
雲仙地獄で最も活発であり、最も高いところにあります。噴気音が地獄に落ちる亡者の絶叫のように聞こえることから名づけられました。
7.旧八万地獄
その風景から、月面地獄の別名をもちます。現在は地熱活動を休止していますが、散策路の石畳にふれると熱を感じます。
8.婆石と鏡石
地獄ではなく、閻魔大王が座る婆石と、彼が亡者の善悪を判断できない時に使用する鏡石です。
日帰りでも雲仙温泉に入っていこう
湯けむりのわき出す雲仙地獄を見たあとは、ぜひ温泉にも入っていきましょう。雲仙温泉は強い酸性の湯であり、硫黄臭がします。色は透明あるいは白みがかっており、皮膚病やリュウマチなどに効能があるとされます。
共同浴場の「湯の里温泉共同浴場(だんきゅう風呂)」や立ち寄り湯の雲仙よか湯なら、日帰りでも温泉にゆっくりつかれますよ。
- 雲仙 よか湯
- 長崎 / 日帰り温泉
- 住所:長崎県雲仙市小浜町雲仙380地図で見る
- 電話:0957-73-3482
- Web:http://www.unzen-yokayu.co.jp/
- 雲仙温泉
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- 住所:長崎県雲仙市小浜町雲仙地図で見る
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