自然の魅力が満載のニュージーランド。中でも手つかずの大自然が残っているのは、南島の西海岸のウェストコーストと呼ばれる場所。ここを南北に延びる道は、旅行ガイドブック『ロンリー・プラネット』による「世界の海岸ドライブコース」のランキングでトップ10に入っています。その中の見どころのひとつが不思議な岩のパンケーキロックス(Pancake Rocks)。長い年月をかけて作りだされた奇岩を紹介します。
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奇岩!パンケーキロックス(Pancake Rocks)とは!?
なぜパンケーキ(Pancake)?
日本では"パンケーキ"より"ホットケーキ"と呼ぶことが多いのではないでしょうか。バターをのせ、はちみつやシロップをかけて食べるあれのことです。そのケーキが何枚も積み重なったようなかたちをしている岩だから「パンケーキロックス(Pancake Rocks)」と名前がつけられています。
どうやって出来たのか?
この面白いかたちの岩ができるまでには、気の遠くなるような時間の流れが必要です。約数千万年前、海底に石灰を含む海洋生物の死骸と泥や粘土が積み重なりました。それが地震などで隆起し、海の中にあったものが地上に現れます。そして風雨や波からの浸食によって、今のような薄いパンケーキが重なったような姿になったと言われています。
南島・西海岸にあるプナカイキ(Punakaiki)へ!
パンケーキロックスがあるのは、ニュージーランド南島の西海岸(ウェストコースト)のプナカイキ(Punakaiki)という町です。ウエストコーストと呼ばれる南島の西海岸は、手付かずの自然が残るエリア。1年を通して降水量が多いため、深い森に覆われています。
また、切り立った海岸線と、海岸線の背後に立ちふさがるサザンアルプスの山並みにより、昔からアクセスが悪く、東海岸に比べて開発が遅れています。しかし、ほかの地域から隔絶された場所ならではの独自の文化と、豊富な自然が残っています。
プナカイキまではクライストチャーチから車で約4時間、ウェストコースト最大の街であるグレイマウスからは車で約40分で行くことができます。距離はありますが、車窓からも森と海の景色を楽しむことができます。海岸線には面白いかたちの岩があちらこちらで見られ、飽きることはありません。
パンケーキロックス見学
パパロア国立公園(Paparoa National Park)の玄関口にあたるのがプナカイキの町(町といってもスーパーなどは存在しないとても小さな町)。町の南の端でパンケーキロックスを見ることができます。ハイウェイ沿いにインフォメーションセンターとカフェ、そして大きめの駐車場があるので迷うことはありません。
駐車場の向かいに海へ続く遊歩道が整備されています。腰の高さくらいの植物を見ながら10分も歩けば海が見えてきます。
そこからは大小さまざまなパンケーキロックスがあり、その不思議なかたちに見入ってしまうでしょう。
また、地形が複雑に入り組んでいるので、波が「ゴー」っというお腹の底に響くような凄まじい音を立てながら岩にぶつかり、「バシャーン!」しぶきとなって舞い上がっていました。自然の不思議さと同時に力強さを感じる場所でもあります。
写真を撮りながらのんびり歩いて、全行程が40分から1時間くらいになります。一部階段もありますが、遊歩道がしっかり整備されていてとても歩きやすくなっているので、老若男女問わず楽しめるでしょう。
最後に・・・
ニュージーランドの中でも手つかずの自然が最も残っているのは南島の西海岸(ウェストコースト)です。パンケーキロックスの他にも、フランツ・ジョセフ氷河とフォックス氷河は必見です。ウェストコーストへのアクセスは決していいとは言えませんが、それだけに自然の景観を楽しめることは間違いありません。ぜひ足を運んでみてください。
- パンケーキ・ロックス
- ニュージーランド / 自然・景勝地
- 住所:Pancake Rocks,Punakaiki, West Coast, New Zealand地図で見る
- Web:https://punakaiki.co.nz/