
セシンブラは、ポルトガルの首都リスボンから約50キロメートル南に位置する海に面した美しい街です。今回は歴史と自然が調和した魅力的な街セジンブラの見どころをご紹介します。
この記事の目次表示
セシンブラの歴史
セシンブラは、ポルトガルの首都リスボンから約50キロメートル南に位置する美しい街です。アルガルヴェ海岸に面した歴史的な中世の城壁や城をはじめ、美しいビーチ、多くのカフェやレストラン、そして豊かな自然に囲まれ歴史と自然が調和した魅力的な素晴らしい街です。
歴史的背景
- 先史時代:セジンブラの高台に、先史時代から人が住んでいたとされる。
- イスラム支配時代: 9世紀にはイスラム帝国の支配下にあり、アルカソバとして知られていた。
- ポルトガル征服: 1165年にポルトガルの初代国王ドン・アフォンソ・エンリケスによって征服。しかし、その後もモロッコのアルモハド朝による占領や再征服が繰り返される。
- 中世:15世紀以降、イスラム教徒の再占領の恐れがなくなり、城壁内外に住んでいた人々は徐々に丘陵地帯から下りて湾岸に定住し、漁業や造船業に従事するようになる。
セジンブラの見どころ
歴史背景の複雑なセジンブラですが、現在はそれらの要素を豊富に含んだ興味深い街です。それでは早速ご紹介します。
セジンブラ城
セシンブラ城は海抜約230メートルの丘の上に位置します。この城は、9世紀にムーア人によって建設されたため「ムーア人の城」とも呼ばれます。
1165年にポルトガルの初代国王ドン・アフォンソ1世によって征服され、1191年にはアルモハードによって一時的に占領されました。最終的には1199年にサンショ1世によって再征服されました。その後、中世を通じて城は数回にわたって強化されます。
大西洋に面した断崖上に位置するため、自然の良港を守るためにも重要な役割を果たしました。この城からはセシンブラの町や大西洋の素晴らしいパノラマビューが楽しめます。
城内には美しいアズレージョを配した小さな教会もあります。
ノッサ・セニョーラ・ダ・コンセイソン教会(Igreja de Nossa Senhora da Conceição)
バロック様式のこちらの建物は、城内に建設された小さな教会です。
18世紀初頭に制作されたアズレージョ(タイル)で覆われており、その美しいデザインと歴史的な価値で知られています。サイドから自然光が入り、スポットライトのようにアズレージョと天井を照らします。
アズレージョのデザインには、宗教的なモチーフや聖書の場面が描かれています。
聖母マリアやキリストの生涯の描かれたこれらのアズレージョは、教会の雰囲気を一層引き立てています。
特に、祭壇の周りやサクリスタイア(祭服保管室)には、豪華なアズレージョが使われています。
サンタ・マリア・ド・カステロ教会
18世紀に再建された教会です。
海沿いのアラベスク
中世の古い石畳と坂の街セジンブラ。
海沿いへ降りていくと、美しいタイルで装飾された家々が並び、地元の文化を感じられます。こちらの建物の壁は、全く同じ青一色ではなく同系グラデーションをランダムに。
優しい色目の幾何学模様は、近づくと可愛らしいアラベスク
こちらは全体的にクールな印象を与えます。近づくとこの幾何学模様。暖系に緑を注すと遠目には締まりますね。
他にも趣向を凝らした壁のアラベスクが見事で、それを眺めながら街歩きするのも楽しいです。
アラベスクだけでなく、歴史的な背景の絵画デザインも。
セシンブラのビーチ(Praia da Sesimbra)
セシンブラのビーチは、透明度の高い青い海と白い砂浜で知られています。特に、カリフォルニアビーチ(Praia do Califórnia)やゴルドビーチ(Praia do Ouro)が人気です。ビーチでは、日光浴、スイミング、シュノーケリングなど様々なアクティビティを楽しむことができます。
アリーブス・セシンブラ・ナチュラルパーク(Parque Natural da Arrábida)
セシンブラの近くには、アリーブス・セシンブラ・ナチュラルパークという美しい自然公園があります。公園内には、ハイキングコースや展望台があり、豊かな自然を満喫することができます。特に、ポルト・ダ・バルカの絶景は一見の価値があります。
セジンブラの行き方
日本からポルトガルへの直行便は現時点(2025/1)でございませんので、他のヨーロッパの国や中東を経由して首都リスボンへ。リスボンからタクシーかレンタカー、またはローカルバス(4.5€)で行きます。
美しい自然と海沿いながらの地元の料理やワインを楽しむことができるセジンブラは、過剰な観光客もおらず静かで魅力的なスポットです。