仙台
仙台観光
東北の玄関口であり、緑豊かな”杜の都”

【宮城】新年の風物詩!大崎八幡宮のどんと祭「松焚祭」と「裸参り」

取材・写真・文:

宮城在住
訪問エリア:32都道府県

2024年3月14日更新

1,863view

お気に入り

写真:dory

宮城県を中心に新年の行事の1つとして行われている「どんと祭(さい)」は、正月飾りや古神札などを焼納するお祭りです。大小にかかわらず多くの神社で執り行われますが、中でも裸参りが風物詩として有名な、大崎八幡宮のどんと祭は必見です!

この記事の目次表示

どんと祭とは?

神社の境内などで正月飾りを焼き、その燃やされている御神火にあたることで一年の無病息災・家内安全を祈願する祭で、特に宮城県内各地の神社で盛んにおこなわれています。毎年各地で1月14日に開催され、中でも仙台市の大崎八幡宮で行われるどんと祭は「松焚祭(まつたきまつり)」と呼ばれ、毎年十数万人の参拝客、見物客が訪れます。

  • 写真:dory大崎八幡宮入口

他にも岩沼市にある竹駒神社、仙台市の仙台東照宮、塩竃市の鹽竈神社なども有名ですし、地元の人しか知らないような小さな神社でも県内で広く執り行われます。

松焚祭

神社の境内で正月飾り、お札、お守りなどを焼納し、焚かれている御神火にあたることで一年の無病息災・家内安全を祈願します。焼納するものは、環境への配慮からビニール袋などからは取り出し、自ら御神火に投げ込みます。

境内までは混雑しているため、一方通行になっています。御神火を一周し、奥の御社殿の参拝へと続きます。

  • 写真:dory火のそばはかなり熱い
  • 写真:dory御神火に焼納物を投げ入れる参拝客ら

火のそばはかなり熱く、火の粉で買ったばかりのダウンに穴が開いてしまったなんて声もよく聞きます。ちなみに火入れ前に置くこともできます。数日前から準備が始まっているので、焼納だけしたい方は事前に神社に持っていけば、まだ組まれていなくても預かってくれます。

裸参り

松焚祭と同日に行われる行事に「裸参り」があります。この「裸参り」は、大崎八幡宮の年中行事で300年の歴史があり、2005年に仙台市の無形民俗文化財に指定されました。厳寒時に仕込みに入る酒杜氏が醸造安全・吟醸祈願のために参拝したのが始まりとされているそうです。

  • 写真:dory大崎八幡宮を目指して歩く裸参りの行列

裸参りの参拝客の衣装は、白鉢巻・白さらしを巻き、白足袋・わらじの装束に身を包みます。氷水で水垢離をした後、神に息をかけないため、私語を慎むために口に含み紙と呼ばれる紙を口にくわえたまま、右手には、左手に提灯を持って徒歩で参拝し、御神火を渡り火にあたります。また、女性は1枚羽織ることが許されており、外国人留学生などの場合も服装の規定は比較的緩めです。

  • 写真:dory渡り火にあたる裸参りの参拝者

市内の企業、団体、学校などの組織が例年100団体前後(計2,500人程度)参加。当日夕方には、中心部の商店街で大崎八幡宮へと向かう裸参りの列を見ることができ、鐘を鳴らし5km以上先を目指して歩く姿は、他では見られない光景です。最後に本殿でお祓いをしていただき、裸参りの参拝者は帰っていきます。

  • 写真:dory本殿の様子。中では裸参りの参拝者らがお祓いを受けている。

参拝後の楽しみ方

参拝、見物が終わってもまだまだ楽しめることがたくさんあります。境内ではたくさんの出店が出ていますので、帰る前に甘酒や温かい物を食べて冷えた身体を温めてはいかがでしょうか。東北ではパーキングや道の駅でもよく売られている、しっかりと味のついた玉こんにゃくもおすすめです。

  • 写真:dory境内では甘酒などが販売されている
  • 写真:dory東北では馴染み深い玉こんにゃく

また、神社にお参りに来たからにはおみくじやお守りもゲットしたいですね。筆者はどんと祭でお守りを焼納し、新しいお守りを買うこともあります。

  • 写真:doryやっぱり引きたいおみくじ
  • 写真:dory本殿の鈴と同じ色形をしたお守り

次のページを読む

仙台の旅行予約はこちら


仙台のパッケージツアー(新幹線・飛行機付宿泊プラン)を探す

仙台のホテルを探す

仙台の航空券を探す

(仙台空港)

仙台の現地アクティビティを探す

仙台のレンタカーを探す

仙台の高速バスを探す

この記事で紹介されたスポットの地図

関連するキーワード

※記事内容については、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

あなたにオススメの記事

同じテーマの記事


東北で人気の神社・お寺TOP17!旅行好きが行っている寺社ランキング

中尊寺や山寺、毛越寺、上杉神社などをはじめとする東北の神社・お寺を、トリップノートの8万3千人のトラベラー会員(2022年11月時点)が実際に行っている順に、人...


【2023】8月のイベント・行事82選!一度は足を運びたい全国のおすすめイベント特集

8月は全国各地で花火大会が開催されるほか、ねぶた祭やよさこい祭、阿波おどりなど有名なお祭りが各地で多数開催される時期です。8月に行われる全国のおすすめイベントを...

【宮城】秋保温泉周辺の観光スポット10選!グルメ&お土産情報も

仙台駅から車で30分とアクセスも良く、周辺には四季折々に美しい秋保大滝や日帰り入浴を楽しめる旅館も多い秋保温泉。新たなお楽しみスポットも増え、ますます人気の秋保...

夏の気分を盛り上げる!全国の有名夏祭り15選

ユネスコ無形文化遺産に登録された「博多祇園山笠」や「祇園祭」、迫力と熱気あふれる「青森ねぶた祭り」、大型花火の競演が楽しめる「長岡まつり大花火大会」など、夏気分...

日本の秋を彩る、全国の有名秋祭り20選!

迫力満点の「岸和田だんじり祭」や、絶景が広がる「国営ひたち海浜公園 コキアカーニバル」、総勢2,000人の市民が壮大な時代絵巻を表現する「時代祭」など、秋を彩る...

この記事を書いたトラベルライター

まだ知らないイロドリミドリな世界へ
元海外在住、元外資系豪華客船員ライター。学生時代からふつふつとしていた旅欲を満たすため、年々フットワークが軽くなり国内外問わずあちらこちらにすぐ顔出します!定番から少しだけ外れてるけど、マニアック過ぎない、いつもより少し旅を楽しくするノウハウお伝えします!
http://irodorimidori.blogspot.jp

【香川】これでバッチリ!アートを巡る直島観光モデルコース

見どころの多いアートな場所「直島」ですが、どういうルートでめぐるか、どこを優先的にみるべきなのか迷いがちです。くまなく直島を楽しむために、効率的に直島をまわるプ...


【オーストラリア】ジブリだらけ!モデルスポットをめぐる最強の聖地巡礼リスト

オーストラリアはジブリファンにとって生唾モノのモデルスポットがいくつも点在しています!ジブリファンでなくても行きたくなってしまう、フォトジェニックなジブリの世界...


【モロッコ】人気上昇中の旅先で絶対に食べたい絶品モロッコ料理BEST5

今、女子旅人気急上昇の旅先であるモロッコは、どこを切り取ってもフォトジェニックな異文化の香り漂うエキゾチックな国です。そんなモロッコで食べられる本場のモロッコ料...

【コロンビア】地元グルメを堪能!食べたいご当地料理&ドリンク10選

南米コロンビアの料理ってどんなものでしょうか?日本ではなかなか食べることも、また想像することも難しい方が多いのではないでしょうか。難しいからこそ訪れた時には、見...

【仙台】お土産に迷ったらコレ!老舗揃いの仙台銘菓5選

東京から新幹線でたったの1時間半で行ける仙台。旅行や出張で来たら買って帰りたい手土産ですが、思い浮かぶのはやはり「萩の月」でしょうか?いやいや、仙台には歴史ある...

トラベルライターインタビュー Vol.3 Emmyさん

【トラベルライターインタビューVol.3】一人旅を応援する記事を多数執筆!Emmyさんならではの人気記事執筆のコツやその原動力に迫ります