あまり日本人には知られてない穴場スポットの「三峡」の町をご紹介。台北市内から車で約1時間で訪れることができるこの町は藍染の町としてしられており、町中の工房で藍染体験ができます。
この記事の目次表示
赤レンガの町。そして藍染の町、三峡へ
今回おすすめするのは、台湾のちょっと郊外にある、台北市内から電車で約45分、車でも約1時間で訪れることができる「三峡」という町です。昔は商業の町として栄え、赤レンガの残る町として知られていますが、今回は「藍染体験」に注目。
台湾在住の人によると、昔は寂れた所だったのに、最近は中国本土から訪れる観光客が増えたおかげで人気になっているそうです。ですが、日本人にはまだあまり知られていない三峡。小さい町だからこそコンパクトで見やすく、そのレトロな雰囲気をゆったりと味わうことができます。
いたるところに藍染工房が
赤レンガのあるメインストリート沿いにもポツポツと「藍染」という看板が見えます。
今回は、「三峡染工坊」という施設で藍染体験をしました。藍染できるアイテムも色々で、ハンカチからTシャツまで、お好みのものを選び購入して、それをそのまま染めます。私はお土産用にハンカチ2枚を。(1枚約300円・体験料含む:2016年11月時点)
自分で藍染体験しなくても、工房で売っている商品を買ってお土産にすることもできます。
世界に1つだけのあなたの作品
藍染体験などされたことのある方も多いと思いますが、白い布に色々な形の木の棒を輪ゴム等で縛り、染めない箇所(白く残る部分)を自分で想像しながら作業していきます。
見本もあるので、作りたい模様があれば先生に教えてもらえます。この出来上がりを想像しながら試行錯誤する時間が、とてもワクワクします。
棒を縛りつけた布を大きな壺に入った藍染の液に浸し、水で洗い、更にまた液に浸す。この工程を繰り返し、好きな濃さにすることもできます。この藍色が生まれる仕組みは、アルカリ性の藍液が、空気に触れることで酸化し、発色するそうです。
最終的に染め終わったものを庭で乾かし、その待ち時間で、町を散策したり、お茶で休憩するなどでき、乾いた頃にピックアップ。
旅の醍醐味は素敵な出会いと異文化交流
今回、藍染体験を教えてくれた先生は、実は日本の千葉大学で講師していた方で日本語も話せて、とても親切にしてくださいました。月に1、2回しか教えに来ていないそうなのですが、幸運にも色々とお話を聞くこともできました。
日本と台湾の藍染文化を繋げるためのお仕事を今もされているそうで、日本との交流がこんなところにもあったのか、こういった出会いや異文化交流も旅の楽しみのひとつですね。
訪れた当日も、日本のデザイナーから依頼を受けたという布が天日干しされていました。染め方ひとつで表情を変える藍色に藍染の奥深さを感じられます。
ちなみに藍染で有名な徳島の製法とは異なるらしく、琉球の藍染と台湾は同じだそう。日本では主に「蓼藍(たであい)」という植物が使われるそうですが、台湾や琉球で用いられるものは「馬藍(まーあい)」という植物で、ひとくちに「藍染」といっても、使用している植物によっては風合いが変わるそう。藍染にも種類があることは知らなかったので、驚きです。
三峡染工坊について
ふらっと立ち寄っての体験もできますが、藍染体験は事前に予約することも可能です。
染められる素材は、Tシャツがサイズによって価格が異なりますが、500~800元(約1,800円~2,880円)、お土産にもしやすいハンカチが200元(約320円)、A4サイズのバック400元(約1,440円)などその他にも色々と選べます。そのまま材料を購入後に藍染体験できます。(いずれも材料代に体験料が含まれます)
台湾旅行は結構行っている方も多いと思いますが、ちょっと穴場な三峡の町で藍染の体験してみるのはいかがでしょうか。
- 営業時間: 10:00~16:00(月曜定休)
- ホームページ(中国語)は こちら
- 三峡染工坊
- 台湾 / 体験・アクティビティ
- 住所:237 新北市三峡区中山路20巷3号地図で見る
- 電話:2-8671-3108
- Web:http://www.sanchiaoyung.org.tw/front/bin/ptlist.ph...
- ()内の日本円の表記は、2017年6月現在のレートによるものです。