福島駅からバスで40分ほどのところにある土湯(つちゆ)温泉。大穴貴命(おおなむちのみこと)が開き、聖徳太子の使者秦河勝(はたのかわかつ)が湯治したと伝わる歴史ある温泉地です。そこまで広い温泉地ではなく、日帰り入浴できる旅館が多くあるので気軽に訪ねることができます。今回はそんな土湯温泉の、温泉と一緒に訪ねてほしいスポットを紹介します。
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こけし抜きには語れない土湯温泉
土湯温泉には、「大穴貴命(若いころの大国主命)により発見された」「聖徳太子の使者である秦河勝が湯治して半身不随を治した」という伝説が残されています。
その伝説だけでも十分インパクトがあるのですが、土湯温泉の歴史を語る上でもう1つ忘れてはいけないことがあります。土湯温泉は、遠刈田・鳴子に並び三大こけしの名産地なのです。それゆえに、町のいたるところでこけしを見ることができます。
こけしの顔はめパネル。
マンホールの絵はもちろんこけしです。
しかし土湯温泉のみどころは、こけしだけではありません。ぜひ立ち寄ってほしい、その他のみどころもご紹介していきましょう。
親鸞の高弟が建立した興徳寺
1250年に親鸞の高弟である性信が建立した興徳寺。初めは法徳寺という名であり真宗本願寺派でしたが、後に九山禅師により再興された際、臨済寺妙心寺派になりました。
上の写真は聖徳太子堂。中には聖徳太子像が安置されていますが数十年に1度しか公開されません。秦河勝が上司にあたる聖徳太子を祀ったことから始まったといわれており、本当であれば興徳寺が建立される600年以上前から祀られ続けていることになります。
薬師こけし堂。元は聖徳太子が信仰していた薬師如来を祀っていましたが、水害による消失、再建にともない惟喬法親王(これたかしんのう)も祀るようになりました。これは、惟喬法親王が木地業の始祖とされており、土湯温泉がこけし(つまり木工品)の名産地であったことが理由です。
廃仏毀釈から蘇った六地蔵
六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天)の苦しみから人々を救う6体の地蔵で、村人たちによって作られ、少なくとも1766年より前から土湯温泉に建てられていました。廃仏毀釈により破壊されて埋められてしまいますが、後に偶然掘り起こされ、再度祀られました。
初代は損傷が激しかったため、2代目の六地蔵も作られています。
- 六地蔵
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- 住所:福島県福島市土湯温泉町菅ノ沢地図で見る
- 電話:024-595-2217(土湯温泉観光協会)
- Web:http://www.tcy.jp/
墓石をけずって飲む!?九山禅師の墓
前述の興徳寺を再興したり、米沢城に禅林寺を建立した九山禅師。彼の墓は、土湯温泉にあります。
非常に頭の良い人物とされており、昔は、彼にあやかろうと墓石をけずって飲む者があとを絶たなかったそうです。当然ですが、絶対に真似しないでくださいね。
墓の裏側。けずられてえぐれてしまっています。
- 九山禅師の墓
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- 住所:福島県福島市土湯温泉町菅ノ沢地図で見る
- 電話:024-595-2217(土湯温泉観光協会)
- Web:http://www.tcy.jp/
滝の上にかかったつり橋
荒川の支川である東鴉川ですが、土湯温泉の町外れで滝になって流れ落ちている箇所があります。そして、その滝の上にはつり橋がかけられています。ひなびた温泉街のすぐ近くとは思えない、マイナスイオンたっぷりのダイナミックなスポットです。
ちなみにこの東鴉川、透明度がとても高いです。夏は一休みがてら、足を水にひたしてみても良いかもしれませんね。
- 滝のつり橋
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- 電話:024-595-2217(土湯温泉観光協会)
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- 土湯温泉
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