明治神宮は有名ですが、その中にある御苑に行ったことはありますか?都会の中にいる事を忘れてしまうほど、美しい庭園です。四季折々の花も出迎えてくれますし、時にはオオタカなどがみられる事も。明治神宮にお参りをしたら、是非足を運んでみて下さい。
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明治神宮御苑とは?
初詣の参拝者が日本一の明治神宮。その明治神宮の一角に、御苑があります。
もともと、この御苑は江戸時代には大名屋敷の庭園でした。江戸時代の初めには熊本藩主加藤家下屋敷で、その後は彦根藩主井伊家のものになり、三代将軍家光も訪れたそうです。それが維新後に皇室の御料地となり、明治天皇と昭憲皇太后がこよなく愛された名苑となったのです。
広さは約83,000㎡(約25,000坪)もあり、武蔵野(昔はこの辺りも武蔵野だったんですね)の里山の面影を留める庭園です。
ゆっくりとご自分のペースと感性で歩くのが理想ですが、いくつか見どころもありますので、ご紹介していきましょう。
御苑の見どころ
隔雲亭(かくうんてい)
数寄屋造りの木造家屋で、昭憲皇太后のご休息所として、明治天皇が思し召しになったものです。皇后さまは、行啓の折には、いつもこの亭でご休憩されたそうです。
この亭からの眺めは、芝生にツツジが配置され、大池を見下ろして、さぞや見事であったろうと思われます。
第二次大戦で焼失してしまいましたが、篤志家により、昭和33年に再建されました。
南池(なんち)
隔雲亭から見下ろせる広さ8,300㎡の大池です。水面にはスイレンが咲き誇り、鯉やフナ、めだかが泳ぎ、また、亀やすっぽんも生息しています。カワセミやサギも魚を狙いに来たり、冬にはカモやオシドリが飛来します。
皇后さまが時折御釣りを楽しまれたという、御釣台もありますから、ぜひここに立って池を見てみましょう。大きく育った鯉が、たくさん泳いでいる様子は圧巻です。
花菖蒲田
明治神宮御苑のハイライトと言っても過言ではない場所です。その理由は、なんと150種の花菖蒲が1,500株も植えられているからなのです。
ここは、江戸時代には家臣の子女が米作りの大切さや苦労を学ぶ稲田でした。それが明治天皇により花菖蒲が植えられ、6月の花菖蒲の時期には素晴らしい景観を見られるようになったのです。
花菖蒲を近くで見ると品種によってそれぞれ形や色が違っています。株ごとに品種名が表示されていますので、どうやって名付けたのか、なぜそんな名前になったのかを想像しながら鑑賞するのも楽しいかもしれません。
例をあげますと、「葵の上」「浦安の舞」「湖水の色」「霞の衣」など。雅な名前から、「見たまま付けたのかな?」という名前まで、バラエティに富んでいて見ていて飽きません。
余談ですが、この花菖蒲の見事さからなのか、渋谷区の花は花菖蒲になっています。(明治神宮は渋谷区にあります。)
そして渋谷区のPRキャラクターは、ハチ公ではなく、「あいりっすん」。「アイリス」は花菖蒲の英語名です。その名の通り、花菖蒲の妖精なのだそうです。
清正井(きよまさのいど)
加藤清正が掘ったという言い伝えが残っている井戸です。今でもきれいな水がこんこんと湧いています。最近まで茶の湯に使われていたそうですが、現在では飲まないように注意書きがあります。
夏に冷たく、冬に暖かいと言われる井戸水は、年間を通して15℃前後です。堀り方の巧妙さと水質から、古くから江戸名井のひとつに挙げられていました。
井戸から湧き出た水は花菖蒲田を潤し、南池を作り、最終的には渋谷川の源流となります。
花の見ごろについて
御苑は通年見学できますが、花の咲く時期に訪れるのがおすすめです。上記の様に花菖蒲の時期が有名ですが、他の時期にも咲いている花があります。
- カタクリの花、新緑 3月下旬から4月初旬
- ヤマブキの花 3月下旬から4月中旬
- フジの花 4月
- ハナショウブの花 5月下旬から6月下旬
- スイレンの花 6月から9月
- もみじ、紅葉 11月下旬から12月中旬
- 明治神宮
- 原宿・表参道・青山 / 神社 / パワースポット
- 住所:東京都渋谷区代々木神園町1-1地図で見る
- 電話:03-3379-5511
- Web:http://www.meijijingu.or.jp/