千本鳥居の美しさに魅せられた外国人にも人気スポットの伏見稲荷大社。フォトジェニックな姿の奥には大きなパワースポットが目白押しなのをご存知でしょうか?わき道一つ入れば、かぐや姫伝承地である神寶神社(かんたからじんじゃ)があり、稲荷山には行方知れずの人が見つかる池や目がよくなる場所など、パワースポットが目白押しです。稲荷山めぐりは約2時間ほど。パワースポット満載のお稲荷さんで過ごす旅をご紹介します。
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全国稲荷神社の総本社 伏見稲荷大社の千本鳥居
- 出典:www.photo-ac.com千本鳥居
京都の稲荷山の麓に立つ伏見稲荷大社は、全国に3万社あると言われる稲荷神社の大本です。千本鳥居が有名で、その美しさを一目見たいと外国からの観光客をも集めています。この千本鳥居の美しさの理由は“朱(あけ)”の稲荷塗にあります。
「あけ」には明るい希望の気持ちと、稲荷大神の“みたま”の働きである生命・大地・生産の力が強烈に宿るといわれています。願いが叶った人が奉納するという無数の鳥居をくぐる時の得も言われぬ高揚感は体験しなければわかりません。
ただ、この有名な鳥居だけでなく、伏見稲荷大社には奥山にこそ訪れていただきたいパワースポットが多く点在するのです。稲荷山を登拝してこそたどり着く、さまざまなパワースポットをご紹介します。
稲荷山を登拝して訪れたいパワースポット
有名な千本鳥居で引き返してしまう参拝者も多いですが、千本鳥居を抜けると奥社奉拝所に到着し、そこから先は山登りという雰囲気に変わります。
ここから 稲荷山の最高峰である一ノ峰(上社神蹟)を目指して、 四ツ辻を左回りにまわる順で、パワースポットを紹介していきます。詳しい位置関係はこちらをご覧ください。
熊鷹社のほとりにあるパワースポット、新池
稲荷山にある新池には谺ケ池(こだまがいけ)の愛称があります。行方知れずの人を探す時、池に向かって手を打ち、こだまが返ってきた方向に手がかりがあるとのいい伝えがあります。
三ノ峰(下社神蹟)から間ノ峰(荷田社神蹟)、稲荷神と眷属狐のこと
熊鷹社から山頂に向かって四辻を右に行くと三ノ峰(下社神蹟)があり、白菊大神が祀られています。明治20年代の半ばごろ、ここから変形神獣鏡が出土しました。
そこからさらに行くと間ノ峰(荷田社神蹟)が現れます。神域入り口に建つ石鳥居は、奴祢鳥居(ぬねとりい)といって、額束の両側に合掌した破風扠首束(さすつか)をはめた特異な形をしています。
間の峰は、伊勢大神を祀るとあります。荷田社(かだしゃ)という名から、ウカノミタマ一族の一人で天照大御神によく仕え、悪さをした狐の命乞いをしお稲荷さんの眷属として許されたはじめの神の名が付けられています。
二ノ峰(中社神蹟)から一ノ峰(上社神蹟)、稲荷山の最高峰パワースポット
一ノ峰(上社神蹟)は、「末広社」とよばれ、大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)が祀られています。伏見稲荷大社の主祭神であるウカノミタマノカミを最初に祀った巫女と伝わります。芸能や商売繁盛、百貨店や市、家内安全、家族和合の神さまとして愛されています。
神蹟とは、太古に神が宿っていた場所のことです。末広大神を祀る稲荷山の最高峰(標高233m)は、縄文の昔から日本の神々が宿っています。苔むした塚が数多く並び、ゾクッとする気配と神々しいエネルギーが溶け合って、最強パワフルなスポットとなっています。
御劔社 釼石(長者社神蹟)は“勝利”のパワースポット
この神蹟は山上古図に釼石(雷石)と記されています。稲荷山の三つの峰と同じように、古くからの神祭りの場であったようです。「焼刃の水」と呼ぶ井戸があり、剱を鍛えた場所とみられます。
この水には運気を上げるパワーがこもっているとか。しめ縄でくくられた「剱石」がパワーを放っています。お水取りや石に触るなどの行為は、神社の許可を得てから気持ちがよくなる範囲で行いましょう。社務所で「お水取りはできますか?」と確認するとよいでしょう。
また珍しい「乳を飲む狛犬」もいて、子どもの健やかな成長を願う気持ちは昔も今も変わらない様子がうかがえます。
「薬力社」と「眼力社」で健康を祈る
薬力社はお薬の神さまで、病気の回復や健康運にご利益があるといわれています。近くには喉の神さまを祀る「おせき社」があります。病気の回復を願って千羽鶴を奉納したり、稲荷心経を唱える信者の方が参られます。
またこちらには「健康が守られる」という水が湧いており、このご神水でゆでた「薬力健康たまご」が、神社の向かいの店「薬力亭」で販売されています。
「眼力社(がんりきしゃ)」の手水舎には、“逆さになったキツネ”が空を飛んでいるように足を伸ばしています。このキツネの目を撫でると、目の病気が治るといわれ、目が良くなるということで「先見の明・眼力」が冴えるご利益があるそうです。未来のダンナ様を見通す眼力をつけるにも良いかもしれませんね!
これまで伏見稲荷大社の奥の奥にあるパワースポットをご紹介しましたが、実は伏見稲荷大社の中から参道に続く場所にも、死者をもよみがえらせる神寶(かんたから)を祀るパワフルスポットがあるのです。それが神寶神社です。
十種神寶(とくさのかんたから)をまつる、かぐや姫伝承地 伏見神寶神社
伏見稲荷大社の千本鳥居の途中から右に分け入っていき、山道を歩くこと5分。神寶神社ののぼりが見えてきます。
神寶神社と称するのは、 物部氏の遠祖である、ニギヤハヒノミコトが祖神より授けられた宝である十種の神寶を奉安しているからといいます。
死者をもよみがえらせる十種神寶(とくさのかんたから)とは
神社の由緒によれば、この十種神宝の鏡は大極と小極、剣は破邪顕正の勇気をあらわし、邪気を払い英知導く、玉は四魂をととのえ、比礼は天地と宇宙並びに人体を浄めて神人一致への作用を結ぶ働きを示すそうです。祝詞をあげながら神寶を振ることで死者をもよみがえらせる力があるとか。
色とりどりの “叶雛(かなえびな)”で愛されパワーをUPする
神寶神社は「竹取物語」のゆかりの地であり、千代紙の人形に願いごとを書きいれる「叶雛(かなえびな)」を奉ずるため、女性が一人で訪れてお参りする姿が見られます。月に帰って行ったかぐや姫の持つ、月のパワーにあやかった強力な“愛されパワースポット”といえます。
知られざる伏見稲荷大社の奥山めぐり
観光地として有名になり、駅の真ん前に鎮座する伏見稲荷大社。気軽に立ち寄れるため、ハイヒールで訪れる女性もあろうかと思います。
そういう場合に諦めてしまいそうな奥山、稲荷山登拝にこそ存在する真のパワースポットを拝まずして帰るのは、なんともったいない!
歩きやすい靴と服装で臨んで2時間たっぷり、意外な福徳にあやかりましょう!
- 伏見稲荷大社
- 伏見 / 神社 / パワースポット
- 住所:京都府京都市伏見区深草藪之内町68地図で見る
- 電話:075-641-7331
- Web:http://inari.jp/