2021年春に公開されたNHK朝ドラ『おかえりモネ』は、幸せな未来を届ける希望の物語。宮城の気仙沼と登米、東京を舞台に繰り広げられました。自然豊かな宮城の2つの町を、ロケ地を巡りながらご紹介します。ネタバレあり。
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『おかえりモネ』の宮城での簡単なあらすじ
宮城の気仙沼湾沖にある自然豊かな島で育った、清原果耶(きよはら かや)さん扮するヒロイン・永浦百音(ももね:愛称がモネ)は、高校卒業と同時に内陸の登米(とめ)に移り住みます。そしてここで、林業や山林ガイドの見習いとして仕事を始めます。
「人の役にたちたい!でもやりたいことがみつからない。」様々なことに悩み、模索しながら、頑張って働くモネは、ある日、西島秀俊さん扮する人気の気象予報士・朝岡と出会います。
天気予報は未来を予測できる世界と知り、気象予報士を目指して一念発起。くじけそうになりながらも、たくさんの人々に支えられて、試験を突破するのでした。東京で様々な経験を積んだモネは、数年後、故郷の役にたちたい!と決意し舞台は再び気仙沼や大島となります。
『おかえりモネ』ヒロインの職場は登米市
モネは、高校卒業と同時に、登米(とめ)市に移り住みます。登米(とよま)町には、宮城の明治村と呼ばれる町並みが残っていて、朝ドラの会見も明治村の施設の一つである教育資料館で行われ、町の人々や子供たちの体験学習シーンでも登場していました。
モネが暮らすのは、架空の「米麻(よねま)町」です。藤 竜也さん扮する祖父のつてで、夏木マリさん扮するサヤカの家で暮らすことになります。サヤカは、モネが働く森林組合のボスでもあります。
- 教育資料館(旧登米高等尋常小学校)
- 宮城 / 建造物 / 博物館 / インスタ映え / 歴史的建造物
- 住所:宮城県登米市登米町寺池桜小路6地図で見る
- 電話:0220-52-2496
- Web:http://miyagitabi.com/tome/kyouiku/
見どころスポットが並ぶ「武家屋敷通り / 前小路」
モネが自転車で通勤するのが、武家屋敷通り。大通りに面した水沢県庁記念館から始まり、登米懐古館前を過ぎ、警察資料館まで続く道のりです。風情あるこの通りの近辺に観光スポットが点在しているので、散策にぴったりのスポットです。
- 警察資料館
- 宮城 / 建造物 / 博物館 / 歴史的建造物
- 住所:登米町寺池中町3番地地図で見る
- 電話:0220-52-2595
- Web:http://toyoma.co.jp/facilities-keisatsu/
- 武家屋敷通り(登米)
- 宮城 / 町・ストリート
- 住所:宮城県登米市登米町寺池桜小路地図で見る
森に囲まれた「伝統芸能伝承館 森舞台」
モネが働く森林組合の上司には、浜野謙太さん扮する佐々木課長がいます。課長は、伊達藩の時代から300年もの間、市民が守り伝えてきた能の伝承者という役です。実際に、登米にある森舞台で幻想的な能の撮影が行われています。
登米の能舞台は、建築家・隈研吾(くま けんご)さんが「森と一体の能舞台」として設計。背後の竹林が地元のヒバで造られた能舞台にぴったりの雰囲気を醸し出しています。
- 伝統芸能伝承館 森舞台
- 宮城
- 住所:宮城県登米市登米町寺池上町42地図で見る
- 電話:0220-52-3927
- Web:http://toyoma.co.jp/facilities-densho/
のどかで可愛らしい「柳津駅」
登米市津山町の中心的な駅で、気仙沼線の終着駅でBRT(バス高速輸送システム)の乗換駅となる駅。森林や田畑、小川などを間近に感じられるのどかな自然の中で、観光物産館も併設するログキャビン風の建物が可愛らしい佇まいです。ここでは、モネがお盆に帰省する際、サヤカに見送られてバスで気仙沼に向かう撮影が行われていました。
- 柳津駅
- 宮城 / 駅
- 住所:宮城県登米市津山町柳津宮下地図で見る
- Web:https://www.jreast.co.jp/estation/stations/1585.ht...
- 津山観光物産館 ゆうキャビン
- 宮城
- 住所:宮城県登米市津山町柳津字谷木196地図で見る
- 電話:0225-68-2121
登米で外せない「石ノ森章太郎ふるさと記念館」
『仮面ライダー』などを描いた漫画家として知られる石ノ森章太郎先生は、登米出身。でんでんさん扮する森林組合の御意見番がファンということで、初回から熱く語られていました。気象予報士の朝岡も石ノ森ファンで記念館のイベントに参加していました。記念館の近くには石ノ森章太郎氏の生家もありますし、登米を訪れたら外せないスポットですね。
- 石ノ森章太郎ふるさと記念館
- 宮城 / 博物館
- 住所:宮城県登米市中田町石森字町132番地地図で見る
- 電話:0220-35-1099
- Web:https://www.city.tome.miyagi.jp/kinenkan/index.htm...
自然いっぱい!広大な「長沼フートピア」
モネが働く米麻町森林組合には、診療所や木工所が併設されていて、診療所には、坂口健太郎さん扮する医師・菅波光太郎が、東京の大学病院から1週間おきに通ってきます。森林組合の建物に使われているのは、国際A級コースにもなっている長沼ボート場のクラブハウスです。
またドラマの象徴的な風景として何度も登場するのが、フートピアのシンボルでもある、本場オランダから取り寄せた、高さ21.22mもの巨大風車です。広大な敷地の公園内には、他にもキャンプ場や多目的広場、アスレチック遊具などがあり、自然の中でのんびりと過ごせるスポットになっています。
- 長沼フートピア公園
- 宮城 / ドライブスポット / 公園 / 花畑(5月) / 桜の名所 / 遊び場
- 住所:〒987-0513 宮城県登米市迫町北方天形161番地84地図で見る
- Web:http://fp-naganuma.co.jp/
『おかえりモネ』ヒロインの故郷は気仙沼市
宝石に例えられる「大島」
気仙沼湾に浮かぶ「緑の真珠」や「緑の宝石」と呼ばれるほど緑豊かな島・大島と、世界三大漁港でもある気仙沼で、大切な家族や友人たちとの日々が、のびやかに描かれています。モネが高校卒業まで過ごすのが、宮城県気仙沼湾沖にある島。
実際は「大島」の各地でロケが行われていますが、ドラマの中では「亀島」という架空の島となっています。ドラマでは、登米を主な舞台として進みますが、回想シーンやお盆休みの帰省などで、幾度となく登場しました。
- 大島
- 宮城 / 島・離島
- 住所:宮城県気仙沼市大島地図で見る
- Web:http://www.oshima-kanko.jp/
気仙沼と大島を結ぶ「気仙沼大島大橋(通称:鶴亀大橋)」
ドラマの後半では橋が完成するシーンがありました。長念の悲願だった橋が開通したことで、みんなが大喜びします。開通したばかりの橋周辺で竜巻が発生、慌てて帰郷したモネも橋を通って駆け付けることができ、涙していました。橋の両岸には展望台が設置されているので、美しい景色を楽しむことができます。
- 気仙沼大島大橋
- 宮城 / 橋
- 住所:〒988-0818 宮城県気仙沼市三ノ浜地図で見る
- Web:https://www.pref.miyagi.jp/site/oshimakakyozigyo/k...
大島の玄関口「浦の浜漁港」
劇中では、気仙沼と島を結ぶフェリーや乗船場が登場しますが、先述の気仙沼大島大橋の完成と同時に、定期航路の路線は廃止になっていて、現在は遊覧船(¥1,600)のみが運行されています。
クルーズ船は、気仙沼の内湾からの発着コースに加え、浦の浜漁港を起点とする大島発着コースも始まりました。船のデッキからウミネコに餌をあげるシーンなども出てきます。
大島の乗船場前には、自然と人の交流拠点となる、気仙沼大島ウェルカム・ターミナルや飲食テナントが入る野杜海(のどか)もあるので、食事やお買い物が楽しめます。少し高台になっているので、海を眺めながら、のんびり過ごせますよ。
- 気仙沼大島ウェルカム・ターミナル
- 宮城 / 観光案内所・ビジターセンター / おみやげ屋
- 住所:〒988-0605 宮城県気仙沼市浦の浜151−2地図で見る
- Web:https://kesennuma-kanko.jp/oshima-welcome-treminal...
大島の北の展望スポット「亀山展望台」
気仙沼大島ウェルカム・ターミナルの駐車場から北側を見上げると、標高235mの亀山展望台を望むことができます。ここまで来たら、ぜひ展望台に登りましょう。ここはドラマ用の写真撮影が行われ、劇中にも出てくる場所です。
亀山レストハウス前では、「亀島 北限のゆず祭り(架空)」が開催され、モネたち吹奏楽部の演奏シーンが撮られています。頂上の展望台からは、太平洋やリアス式海岸の美しい絶景が広がります。
- 亀山展望台
- 宮城 / 展望・景観 / 展望台
- 住所:宮城県気仙沼市亀山地図で見る
- Web:http://www.oshima-kanko.jp/see/kameyama.html
- 亀山レストハウス
- 宮城 / おみやげ屋 / ご当地グルメ・名物料理 / 魚介・海鮮料理
- 住所:宮城県気仙沼市亀山2地図で見る
- 電話:090-2987-5292
- Web:https://www.oossima.com/
美しい半月型の「小田(こだ)の浜海水浴場」と「田中浜」
海に囲まれた大島には、いくつかの海水浴場がありますが、亀山展望台から見える隣り合う2つの海水浴場も、大島では人気のスポットです。美しい浜辺では、ポスター撮影やメイキング動画撮影などが行われています。写真の奥にうつる小田の浜海水浴場は、緩やかな半月型の遠浅の海水浴場で、環境省が選定した「快水浴場百選」にも選ばれています。
それから、モネの祖父は牡蠣の養殖の名人で漁協や港も多く出てきますが、小田の浜には、長崎漁港という小さな漁港も隣接しています。写真の手前の田中浜は、ドラマの中で幾度となく登場します。最終回で菅波先生と手をつないで歩くシーンもここでした。
気仙沼の新しいシンボル拠点「ないわん」
東京で様々な経験を積み、大きく成長したモネが故郷に帰ってくると、気仙沼のコミュニティFMで気象情報を伝えることになります。その職場がここ「ないわん」です。ショップやレストラン、コミュニティ施設を備えた複合施設で、多くの人々が行きかう活気あるスポットです。モネはいませんが、実際にFMスタジオもあるんですよ。
- ないわん
- 宮城 / ショッピングモール
- 住所:宮城県気仙沼市南町海岸1-14地図で見る
- Web:https://kesennuma-kanko.jp/naiwan/
気仙沼湾でたびたび登場した「神明崎」
モネが亮の父・新次と話しながら「けあらし(蒸気霧)」の気仙沼湾を眺めるシーンや、モネの実家に挨拶に来た菅波先生を見送るシーンでも登場していた赤い橋は、気仙沼の内湾地区にある五十鈴神社を取り囲むように設置されている神明崎の遊歩道です。この遊歩道には、大漁祈願を願う恵比寿様の像や浮見堂もあります。
- 神明崎
- 宮城
- 住所:宮城県気仙沼市魚町2-6-7地図で見る
- Web:https://kesennuma-kanko.jp/%E7%A5%9E%E6%98%8E%E5%B...
気仙沼といえば「気仙沼漁港」
モネ誕生秘話が放送された初回から気仙沼漁港内が舞台となっていましたが、永瀬廉さん扮するモネの同級生・亮が漁師であることから、気仙沼の漁港付近でも撮影が行われています。最終回では、亮の船出シーンで、亮の父・新次やモネたちの晴れ晴れとした笑顔が感動的でした。
気仙沼の港には、巨大な船が何艘も停泊しており、かなりの迫力ですし、朝の魚市場では活気あるセリ見学も可能です。
- 気仙沼漁港
- 宮城 / 漁港
- 住所:〒988-0021 宮城県気仙沼市港町508−3地図で見る
- Web:http://www.kesennuma-gyokyou.or.jp/
- 気仙沼市魚市場
- 宮城 / 工場・施設見学
- 住所:宮城県気仙沼市魚市場前8-25地図で見る
- 電話:0226-22-7119
- Web:https://kesennuma-uoichiba.jp/
さいごに
朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』公開によって、大注目の登米と気仙沼を、ドラマのロケ地をベースにご紹介しました。登米なら半日観光で充分なので、車なら急ぎ旅にはなりますが、朝から周れば1日でご紹介したスポットは周れます。
しかし気仙沼の町や大島には、まだまだ魅力的なスポットがあるので、できれば1泊して、のんびり周ると楽しいですね。宿泊なら、気仙沼温泉がおすすめです。