ニュージーランド南島の北端に位置するエイベル・タスマン国立公園。国内では最も小さな国立公園でありながら、夏になると最も多くの人が訪れると言われています。今回は「海」と「森」の美しさを両方とも満喫できる、エイベル・タスマン・コースト・トラックを紹介します。
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海と森が一度に楽しめるエイベル・タスマン国立公園!
エイベル・タスマン国立公園は、ニュージーランド南島の北の端にあります。ニュージーランドに14ある国立公園のうちでは最も小さなものですが、園内の海岸線に沿って作られたトレッキングルートは、原生林の中を抜けたり、ビーチや干潟を歩いたりと変化に富んだトレッキングを体験できるため、高い人気を誇っています。
エイベル・タスマン・コースト・トラックの楽しみ方
国立公園内には、南北にトレッキングコースが延びています。全行程を歩くには、途中でHutと呼ばれる山小屋のような場所に宿泊しながら3日ほどかかりますが、1日でコースの一部を歩くだけでも十分に満喫することができます。その方法を紹介します。
ウォータータクシーでアトラクション気分
国立公園の南端に位置する「マラハウ(Marahau)」から、トレッキングコースの各地点までウォータータクシーが出ています。タクシーと言っても一般的な個人タクシーとは違って、乗り合い制になっています。
筆者はタクシーと名前から単なる「移動」と考えていましたが、いい意味で裏切られました。最初こそゆっくりと進んでいたボートですが、途中からスピードを上げ、時には急にカーブしたりとちょっとしたアトラクションのような気分を味わえます。
また、ガイドが一緒に乗っているので、いくつかの見どころを案内してくれます。下の写真は「スプリット・アップル・ロック」という岩。直訳すると「割れたリンゴ岩」。りんごの形(玉ねぎにも見えますが・・・)をした大きな岩が真っ二つになっています。
陸上からでは見えにくい場所にあるので、ボートでないとここまでしっかりと見ることはできません。
野生の鳥やオットセイも見ることができます。写真を撮る時間もしっかりと確保してくれるので、その愛らしさにほっこりと癒されるでしょう。
ビーチと原生林の中をのんびり歩く
ウォータータクシーはいくつかのビーチに停まり、その度にお客さんが乗降していきます。私は、「バーク・ベイ(Bark Bay)」というビーチで降りることにしました。そこは、ウォータータクシーに乗り込んだ「マラハウ(Marahau)」まで1日で歩いて戻ることができる場所です。
トレッキングコースの途中には案内看板が随所に見られるので、道に迷うことはありません。コースタイムもしっかりと確認することができるので、安心して楽しめます。
基本的には海沿いのコースですが、森の中へ入っていくこともあります。ただし、勾配はそこまで急ではなく、のんびりハイキング気分で楽しむことができます。
吊り橋もコースを楽しませてくれるアクセントになっていて、ここでもオットセイが姿を見せます。野生のオットセイを真上から見下ろすことは、他ではなかなかできない経験でしょう。
木々の間から見えるビーチの美しさは、感動すること間違いなしです。
さらに干潮時には、そんな美しいビーチを歩くことができます。裸足になってビーチの砂を踏みしめるもよし、疲れたら少し横になって休むもよし。
人気の場所と言っても、日本の真夏のビーチとは大違い。国立公園内は車の立ち入りが制限されているので、静かな場所が多く、自分たち以外に誰もいない貸切ビーチを楽しめるかもしれません。
ここは日本ではまだあまり知られていない場所ですが、初心者でもトレッキングが楽しめるコースとなっています。
エイベル・タスマン国立公園で、大自然を満喫しよう
今回紹介したトレッキング以外にも、エイベル・タスマン国立公園ではきれいな海をもっと近くで楽しむシーカヤックや、ビーチで乗馬を楽しむこともできます。
また、時間が許すのであれば公園内のHut(山小屋に近い家)やキャンプ場に宿泊することもできます。夜の間に聴こえてくるのは波の音だけ。自然の静けさと奥深さを、より感じることができるでしょう。翌日の朝は、海からの日の出も楽しめます。
エイベル・タスマン国立公園を訪れて、「海」と「森」の両方の自然を贅沢に満喫してみるのはいかがでしょうか。
- エイベル・タスマン国立公園
- ニュージーランド / 自然・景勝地
- 住所:South Island 7183,New Zealand地図で見る
- 電話:+64 3-546 9339
- Web:https://www.abeltasman.co.nz/