大分県中津市に位置する景勝地で、日本新三景のひとつでもある耶馬渓(やばけい)をご紹介します。耶馬渓には立ち寄りたい観光スポットが多いため、モデルコースとタイムスケジュールも記載しました。
この記事の目次表示
はじめに
耶馬渓はどこにある?
耶馬渓(やばけい)は、大分県中津市に位置しています。中津市は、海と山どちらも有する大分県最北部の町で、福岡県との県境にあります。
戦国時代の名将・黒田官兵衛が築いた中津城とその城下町は今でもその趣を感じられます。黒田官兵衛は、2014年のNHK大河ドラマで主人公に抜擢され、俳優・岡田准一が演じたことで広く知られました。
日本新三景とは?
日本新三景とは、日本三景にならい、1915~1916年に全国投票の結果で選ばれた景勝地です。実業之日本社が主催しました。大分県から耶馬渓が選ばれたほか、北海道から大沼、静岡県から三保の松原が入選しました。
耶馬渓は2017年には日本遺産にも認定され、その雄大な自然美が大きな話題を呼んでいます。
それではさっそく以下より、耶馬渓のおすすめスポットをご紹介していきます!
観光スタート時間は10時としています。ご参考までに耶馬渓エリアまでは、大分空港から車で約1時間30分、北九州空港から約1時間15分です。
【1】10:00 青の洞門
青の洞門とは簡単にお伝えすると、トンネルです。壁面がでこぼこしていたり、窓のような吹き抜けがいくつもあったりと、一般的なトンネルと比較し形が特徴的です。
このトンネルが有名になった背景にはひとつの感動的な物語があります。江戸時代、現在の青の洞門付近を「鎖渡し」と呼び、岩壁を踏み外して墜落死する方が絶えなかったそうです。
そこに、禅海和尚という人物がたまたま通りかかり、この状況を見かねました。それからというもの、約30年もかけて自ら大岩壁に向かってノミを振るい、342メートルの道を貫通させたのだそうです。
現在の洞門は、当時からは大きく変化しています。明治40年には、ほぼ現在の洞門に近い形状で大改修が行われ、手掘り洞門は一部が残っているだけとなりました。手掘り部分を見学することも可能です。
【2】10:30 耶馬渓橋(オランダ橋)
耶馬渓エリアを流れ、大分県と福岡県を分かつ山国川(やまくにがわ)にかかる橋です。大正9~12年にかけて架橋されました。
長崎県に多い石積方式であるため、通称オランダ橋とも呼ばれています。日本にはこれほどの規模の石橋はないそうで、八連&橋長116メートルは、共に日本一を誇るのだとか。
現在の橋は、平成10~11年にかけて当時の写真を参考に補強と修復がなされたものです。古風な石橋は美しく、見ごたえがあります。筆者が訪問した日は、修復工事中でした。
【3】10:45 小谷瀬パン工房
耶馬渓橋を渡り終えたところにある、天然酵母を使用したパン工房です。アットホームな店内に、たくさんの種類のパンが並びます。
菓子パン系が多く、手作りケーキも販売されていましたので、おやつにぴったりです。筆者は食事系のパンが欲しかったため、トウモロコシブレッドをお土産で購入しました。
トウモロコシブレッドは、ぷちぷちした食感が楽しく、しっとりした舌触りが大変美味なパンでした。自宅の近くにあったら頻繁に通いたい!と思わせてくれるほどでした。
- 小谷瀬パン工房
- 大分 / パン・サンドイッチ / 女子旅 / パン屋
- 住所:大分県中津市本耶馬渓町曽木69-5地図で見る
- 電話:0979-52-2035
- Web:https://nakatsuyaba.com/?introduce=koyasepan
【4】11:00 競秀峰(きょうしゅうほう)
耶馬渓を代表する景色がこの競秀峰です。山国川に面してそびえる、全長約1キロメートルの岩壁のことを呼んでいます。11の峰や岩が、競うように連なることから名付けられたそうです。
【1】でご紹介した「青の洞門」の上部に競秀峰があるイメージです。おすすめは山国川を挟んで、対岸から峰々を見渡すことです。四季折々で異なった表情を見ることができます。
「青の洞門」の青に由来して、春の散策路にはネモフィラが咲き誇ります。筆者が訪問した時期は3月でしたので、まだまだ咲き始めの時期でした。
四季折々の美しい姿も
ちなみに耶馬渓には、夏には鮮やかな緑が美しく生い茂ります。競秀峰から車を約30分走らせると、猿飛千壺峡(さるとびせんつぼきょう)という峡谷もあり、夏にはこちらもおすすめです。涼しげな渓流を見学できます。
秋になると耶馬渓エリアは紅葉で美しく彩られます。特に競秀峰から車で約20分の、深耶馬渓(一目八景)は、岩肌と紅葉が相まって絶景となります。
- 猿飛千壺峡
- 大分 / 自然・景勝地 / 絶景 / 紅葉
- 住所:大分県中津市山国町草本地図で見る
- 電話:0979-62-3111
- Web:https://nakatsuyaba.com/?introduce=sarutobi