ソウル
ソウル観光
気軽に行ける海外旅行先として人気

【ソウル】五大古宮で唯一の世界遺産!最も美しいと称される「昌徳宮」徹底ガイド

取材・写真・文:

茨城在住
訪問エリア:4ヶ国

2019年4月9日更新

6,439view

お気に入り

この記事の目次表示

「昌徳宮」について詳しく解説!

「昌徳宮」では、自由に観覧できる一般観覧と、ガイド付きの制限観覧である後苑特別観覧の2つがあります。

一般観覧は基本的に自由に見学できますが、言語別のガイドツアーもあります。無料で受けられますので、古宮について全く知識がないという人はこのツアーに参加すると良いでしょう。すでに知識がそれなりにあるという方でも、より深く知るという意味では時間が許す限り参加することをおすすめします♩

一般観覧と後苑特別観覧の詳細は後述の「昌徳宮の基本情報」でご確認ください。今回の記事では「一般観覧エリア」の見どころを皆さんにご紹介します。

【見どころその①】敦化門

「敦化門(トンファムン)」は、昌徳宮の正門にあたります。ソウル市内にある宮殿のうち、現存するものとしては最古の正門です。

  • 写真:あやか敦化門

朝鮮王朝時代には、2階に時間を知らせる鐘と太鼓があったとされていますが、現在は残念ながら残っていません。また、この門は、日本でも放送された韓国ドラマ『屋根部屋の皇太子(プリンス)』のロケ地ともなっています。

【見どころその②】錦川橋

正門を入り右側に位置するのが「錦川橋(クムチョンギ)」です。

  • 錦川橋

1411年に造られたもので、ソウル市内に残る最古の石橋です。この橋の下には、小さな川が流れていました。この川は、神聖な宮廷の中と外を分け、体を清める意味を持っていたとされています。

【見どころその③】仁政殿

「昌徳宮」の正殿が国宝にも指定された「仁政殿(インジョンジョン)」です。

  • 写真:あやか仁政殿

王の即位式・臣下の朝礼・外国使臣の接見などの数多くの重要な行事が行なわれました。

  • 写真:あやかガイドさん曰くこのポジションでの撮影が一番綺麗に撮れるのだとか。

「仁政殿」の内部の中心には、御座(王の座席)があります。

  • 写真:あやか仁政殿内部の様子/王が座った場所

また、1900年代に導入された西洋式のシャンデリアもあり、朝鮮王朝末期の建築を見ることができます。

  • 写真:あやか仁政殿の内部の様子。1900年代の建築を見ることができます。

「仁政殿」の前広場には、石のようなものがずらっと並んでいますが、これをよく見ると文字が掘られています。例えばこれ。

  • 写真:あやか朝鮮王朝時代の官職にはそれぞれ品階があり全部で18段階。そのうちの一つが正四品(チョンサプム)

これは臣下の品階(身分)のことで、この品階に応じた位置に臣下たちはついたのです。朝鮮王朝時代の歴史ドラマでは、臣下の名前以外にもこういった身分で呼ばれることが多いので、歴史ドラマを見る際はこういった部分にも注目してみると面白いですよ。

【見どころその④】宣政殿

1804年に建てられた「宣政殿(ソンジョンジョン)」は、王が日常的に政務を行なった「便殿(ピョンジョン)」と呼ばれる場所です。

  • 写真:あやか宣政殿の入り口

「宣政殿」では、月と日が描かれた「日月五峰図(じつげつごほうず)」と呼ばれる絵を背景にして王が中心に座り、臣下と共に国政を議論しました。また、国政を議論した以外にも、学者や官僚の勉強、儒者の試験、宴などが開催されたこともあったそうです。

  • 写真:あやか宣政殿の内部の様子。朝鮮王朝時代に王が政務を行なった場所。

「宣政殿」は、韓国国内の現存する宮殿の中で唯一青い瓦屋根をもつ大変貴重な建物です。

【見どころその⑤】大造殿と熙政堂

「大造殿(デジョジョン) 」「熙政堂(ヒジョンダン) 」は、王と王妃が生活した場所です。王の寝殿と執務の場であった「煕政堂」は何度も火災に遭い、現存する建物は1920年と比較的新しいものになります。

  • 大造殿

「大造殿」は、朝鮮が日本の植民地支配下に置かれることが決まった御前会議が開かれた場所であり且つ、朝鮮王朝(大韓帝国)最後の王である純宗(スンジョン)が1926年に崩御した場所でもあることから、朝鮮の近代史を語る上では大変重要な場所となっています。

【見どころその⑥】楽善斎

「楽善斎(ナッソンジェ) 」は、1847年、憲宗(ホンジョン:朝鮮王朝第24代国王)が後宮(フグン:側室/王の妾)を迎え入れるために建築した建物です。

  • 楽善斎

王朝末期の皇族たち、特に後宮や女官が余生を送った場所として知られています。先述した梨本宮家から嫁いだ李方子(り・まさこ/イ・バンジャ)もここ「楽善斎」で晩年を過ごしました。

広〜い古宮を散策後はカフェで一休み♩

昌徳宮を見学した後はおそらく歩き疲れていると思いますので、昌徳宮内にあるカフェで一休みしましょう。

  • 写真:あやか昌徳宮内にあるカフェの外観

写真のように外観も古宮の雰囲気に合わせています。こちらでは、伝統的な雑貨などのお土産が売っている売店とカフェが併設されています。特に冬に韓国へ訪れる方は本当に寒いので、暖かい飲み物はとても有り難いですよ。

  • 写真:あやかホットココア(3,000ウォン/約300円)

2019年上半期も開催!夜間特別観覧「月灯り紀行」

「夜の昌徳宮の美しさを伝えたい」という思いから、2010年より始まった夜間特別観覧「月灯り紀行」。4月〜6月の上半期と8月〜10月の下半期に分けて、期間中の満月の時期に開催されています。

  • 昌徳宮の夜の様子

ガイド付きで昌徳宮を見学するほか、茶菓子付きで伝統芸術公演を楽しむことできます。事前予約且つ外国人対象の日程はかなり限られていますが、タイミングよく旅行へ行かれる方は、日中とは異なる姿を見せる「昌徳宮」を見学してみてはいかがでしょうか。なかなか見られない貴重な体験ですよ。

※夜間特別観覧「月灯り紀行」の事前予約はこちらから!

次のページを読む

ソウルの旅行予約はこちら


ソウルのパッケージツアー(新幹線・飛行機付宿泊プラン)を探す

ソウルのホテルを探す

ソウルの航空券を探す

ソウルの現地アクティビティを探す

ソウルのWi-Fiレンタルを探す

この記事で紹介されたスポットの地図

関連するキーワード

※記事内容については、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

あなたにオススメの記事

同じテーマの記事


【海外】直行便で行けるオススメの旅行先12ヵ国!主要観光スポットも☆

1泊2日で行けるアジアから、ヨーロッパや北アメリカ大陸まで、直行便で行ける都市をご紹介。時間がない人や乗り継ぎが不安な海外初心者にもピッタリです。日数別でまとめ...


【2024】ソウルの人気観光スポットTOP22!旅行者が行っている観光地ランキング

明洞や景福宮、南大門市場をはじめとする韓国・ソウルの観光スポットを、トリップノートの9万3千人を超えるトラベラー会員(2024年2月現在)が実際に行っている順に...

【ソウル】歴史を知ってより楽しめる!路上美術館「梨花洞壁画村」でアート散策&見学における注意事項ガイド

日本から約3時間弱で行けるお隣の国、韓国。グルメ、ファッション、ドラマ、K-POPなど今や日本の若者にとっても身近な国ですね。そんな韓国・ソウルで、アートで町お...

乗り継ぎ時間に無料ツアー!仁川空港トランジットツアーのすすめ

世界約180都市に就航し、日本人旅行客も多く利用する韓国・仁川(いんちょん)国際空港。スカイトラックスが実施する空港ランキングで、2017年には「乗り継ぎにベス...

知る人ぞ知る!ソウルの穴場観光スポット11選

ソウルにある五大古宮のひとつ「昌慶宮」や、映える写真を撮りながら散歩したい「京義線ブックストリート」、巨大な本棚に圧倒される「ピョルマダン図書館」など、知る人ぞ...

この記事を書いたトラベルライター

旅好きフリーランス
茨城県の田舎でのんびりと文章を書きながら暮らしています。
「好き」にまっすぐに。

【栃木】鬼怒川温泉エリアをのんびり観光!1泊2日モデルコース

「東京の奥座敷」といわれる鬼怒川温泉。今回この記事では、実際に筆者が体験した、鬼怒川温泉の1泊2日のモデルコースをざっくりの時間と共にご紹介します。時間がなくて...


1日で満喫できる!尾道・しまなみ海道【生口島】のおすすめ観光プラン

しまなみ海道は、広島県尾道市と愛媛県今治市を繋ぐ全長約60キロメートルに及ぶ西瀬戸自動車道の愛称です。瀬戸内海にある6つの島を9本の橋で結び、美しい景観やグルメ...


【栃木】車がなくても満喫できる!那須と宇都宮餃子を楽しむ日帰り観光プラン

東北新幹線や東北自動車道が通じており、都心からも日帰り可能な那須エリア。雄大な自然に囲まれ、夏は涼しく避暑地としても有名で、美術館や牧場など観光名所も沢山ありま...

【鬼怒川温泉】駅周辺で買える!オススメお土産5選&お土産店のご紹介

「東京の奥座敷」と呼ばれる関東有数の温泉地、鬼怒川。鬼怒川温泉駅周辺にはいくつものお土産屋さんがあります。今回この記事では、実際に筆者が購入して良かったお土産を...

世界遺産と広島グルメを半日で楽しむ!時間付きモデルコース

2つの世界遺産を持つ広島県は、中国地方有数の観光地ですね。見どころも多く時間がたっぷりないとまわることができないとお思いの方も多いでしょう。本記事では、世界遺産...

トラベルライターインタビュー Vol.3 Emmyさん

【トラベルライターインタビューVol.3】一人旅を応援する記事を多数執筆!Emmyさんならではの人気記事執筆のコツやその原動力に迫ります