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【ソウル】歴史を知ってより楽しめる!路上美術館「梨花洞壁画村」でアート散策&見学における注意事項ガイド

取材・写真・文:

茨城在住
訪問エリア:4ヶ国

2019年2月13日更新

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写真:あやか

日本から約3時間弱で行けるお隣の国、韓国。グルメ、ファッション、ドラマ、K-POPなど今や日本の若者にとっても身近な国ですね。そんな韓国・ソウルで、アートで町おこしをした場所があります。それがインスタ映えすると話題となった「梨花洞壁画村」。今回は実際に訪れた筆者がおすすめするアートと合わせて、知っておきたい歴史や見学の際の注意事項など、徹底解説します!

この記事の目次表示

散策前に知っておきたい「月の街」と呼ばれる地域

皆さんは「月の街(달동네:タルトンネ)」という言葉をご存知でしょうか?タルが「月」トンネが「街」を意味します。

今回、この記事でご紹介する「梨花洞壁画村(이화동 벽화마을:イファドン ビョックァマウル)」は、タルトンネと呼ばれる地域にあります。

タルトンネは、地方から都会へ出てきて住む場所がなかった人々や、朝鮮戦争によって故郷を捨てざるをえなかった人が集まって暮らしていた場所です。それゆえ裕福なイメージはなく、今でも貧民街と考えられています。

タルトンネの特徴として、小さな丘・山、細い道、急で長い階段、坂道…そして、斜面に沿って並ぶ低層の住宅というのが挙げられます。

  • 写真:あやかタルトンネの特徴:急な階段

タルトンネは、以下の理由からタルトンネと呼ばれるようになったと言われています。

  • 貧しい人は不便な山の上、つまりは月に近いところに住んでいる
  • 「山の街(산동네:サントンネ)」と呼ばれたこの場所での生活を美化して「月が届きそうな場所」と表現したこと

タルトンネは韓国のあらゆるところにありましたが、1988年のソウル五輪前後より政府や自治体がこれらの地域を再開発しようと動き始めました。再開発によって殆どのタルトンネは撤去されましたが、2000年代に入ってもなお、残されたタルトンネもあります。

これらのタルトンネを観光地化しようと政府が行なったのが、街のアート化。その元祖ともいえるのが「梨花洞壁画村」なのです。

駱山パブリックアート・プロジェクトでアートの街へと変貌を遂げる!

「梨花洞壁画村」があるのは、人気観光地「東大門(동대문:トンデムン)」から地下鉄でたった一駅の「恵化(혜화:ヘファ)」駅です。

  • 写真:あやか恵化駅(ヘファ駅)

駅周辺の小劇場が集まる「大学路(대학로:テハンノ)」を抜け、山の上へと向かうとあるのが、駱山公園(낙산공원:ナッサンコンウォン)です。壁画村は、この公園の西側に位置します。

2006年9月、当時の文化観光部の生活環境改善事業の一環として始まったのが「駱山パブリックアート・プロジェクト」です。様々な芸術文化に触れられる街として、再生することを目的としたものでした。

数多く立ち並ぶ家々の外壁や路地にある階段に、大学生や若い芸術家、住民約70名による作品が約80個あります。

  • 写真:あやかI♡SEOUL

このアートプロジェクトは、インスタグラムなどのSNSを通じ、写真映えすると話題になりました。

また、駱山公園や壁画村一帯は、日本でも人気となった韓国ドラマ『カインとアベル』『華麗なる遺産』『屋根部屋の皇太子』『コーヒープリンス1号店』など、多数のドラマ撮影地としても知られ、ドラマファンなど多くの観光客が訪れる、ソウル定番の観光スポットとなったのです。

アートプロジェクトは見事に大成功。しかし成功という「光」があればもちろん「影」もあります。忘れてはいけないのは、ここはタルトンネと呼ばれる住宅地であるということ。後ほど見学の際の注意事項とともに「影」の部分もお伝えします。

「梨花洞壁画村」でアート散策!おすすめアート10選&オブジェ

壁画村を散策していると、可愛らしい絵やちょっぴりシュールな絵など、様々なテーマの絵が描かれています。見に行きたい壁画が決まっている人は、写真のような案内もあるので、参考にしてみてください!

  • 写真:あやか壁画村内のお店やアート作品の案内

韓国語の案内になってしまいますが、有名な壁画は写真付きで紹介されていますので、韓国語が読めなくても大丈夫です。

また、先述したように壁画作品は約80個近くあるので、残念ながら全ては紹介できませんが、筆者が見学した中からおすすめ作品を10個紹介したいと思います。

【1】空と鳥!まずは、階段の横のアートに注目!

壁画村の入り口近くの階段横にあるのがこのアート作品。

  • 写真:あやか階段の横にも!可愛らしい鳥

壁は空をイメージしたような水色で、そこに鳥が飛んでいる、そんな作品でしょうか。入り口から観光客をわくわくさせてくれますよ。

入り口階段横の空と鳥の壁画
ソウル / その他スポット
住所:서울시 종로구 이화동 이화동 벽화마을地図で見る

【2】人気ナンバーワンと言っても過言ではない!羽の壁画

フォトスポットは世界各地にありますが、その中でもよく見かけるのが羽ではないでしょうか。日本のフォトスポットでもよく見かけますよね。この壁画村にも羽の壁画があり、人気ナンバーワンと言っても過言ではありません。

  • 写真:あやか一番人気!羽の前で撮影を楽しんで♪

特にこの壁画は、韓国の人気バラエティー番組『1泊2日』内で人気俳優さんが写真撮影をしたこともあり、その知名度は一気に上がりました。

筆者は午前中早めの時間に訪れたので、並ぶことなく撮影できましたが、普段は撮影するのに並ぶとのこと。壁画村を訪れたら、ここは絶対におさえておきたいところです。

羽の壁画
ソウル / その他スポット
住所:서울시 종로구 이화동 이화동 벽화마을地図で見る

【3】向日葵の前で記念撮影!

こちらは向日葵が描かれた壁画。

  • 写真:あやか可愛らしい向日葵

他の壁画に比べてシンプルですが、可愛らしいですよね。友人やカップルなどでこの向日葵の前に立って写真撮影をするのがおすすめ!

また、壁画村内に、1960年代ごろの韓国の学生服を借りられるレンタルショップ「Jolly Store」というお店があります。学生の皆さんは、こちらで学生服を借りて、向日葵の前で写真撮影をしても楽しいと思いますよ

向日葵の壁画
ソウル / その他スポット
住所:서울시 종로구 이화동 이화동 벽화마을地図で見る

【4】「シッ!」同じポーズで撮影を楽しんで!

こちらは、韓国語で「パーマ カット」と書かれた下に描かれた壁画です。

  • 写真:あやか同じポーズで写真を撮ってみて♪

大きなお顔がとてもインパクトがありますね。このお顔のように、口に指を当て、「シッ!」のポーズで写真撮影をしてみてください!

シッ!少年の壁画
ソウル / その他スポット
住所:서울시 종로구 이화동 이화동 벽화마을地図で見る

【5】おじさんと一緒に写真撮影!?座ってポーズを!

こちらはなんとも面白い壁画。おじさんと親子でしょうか…?

  • 写真:あやかおじさんと一緒に写真撮影!?

この壁画は他の作品とは違い、実際に座ることができますので、座って写真撮影をしましょう。写真撮影の仕方としては、左側のおじさんの隣に座って同じように家を持ち上げるポーズをしてみたり、右側の親子に寄り添ってみたり…。きっと楽しい撮影になると思います。

おじさんと親子の壁画
ソウル / その他スポット
住所:서울시 종로구 이화동 이화동 벽화마을地図で見る

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この記事を書いたトラベルライター

旅する歴女
東京生まれ、東京育ち。
茨城県の県北エリア在住。

田舎暮らしをしながら、
好きなこと(文章を書く)をして、生きています。
旅と読書と人の話を聞くことが好き。

◆経歴

介護職(訪問介護員)
  ▽
歴史編さんの調査員
  ▽
地域おこし協力隊(2021年4月〜現在)

◎2017年1月〜現在:ライター
https://ayaka17blog.com/

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