鳥取県西伯郡南部町にある、標高354mの金華山(きんかざん)。地元民をはじめ、多くの登山者に慕われており、県指定の天然記念物である熊野神社社叢(しゃそう)や凝灰角礫岩(ぎょうかいかくれきがん)テラスからの絶景など、見どころも豊富です。今回は、往復約1時間で見どころ満載のハードな登山が楽しめる鳥取県西部の「金華山」についてご紹介します。
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金華山とは?
鳥取県西伯郡南部町八金にある、標高354mの金華山(きんかざん) 。
周囲の山々が花崗岩であるのに対し、金華山は火山灰と角張った礫(れき)が堆積した凝灰角礫岩(ぎょうかいかくれきがん)でできています。全山信仰の山で、古くからその霊域は修験道の行場として利用されてきました。
頂上には熊野神社があり、道中には歴史が感じられる鳥居を見ることもできます。また、熊野神社社叢(しゃそう)は県指定の天然記念物にもなっていて、見どころも豊富です。
眺望や絶景と合わせて周辺の史跡も楽しめる金華山は、地元の方をはじめ、県内外の多くの方々に慕われています。
コース紹介
金華山山頂までの道のりについて詳しくご紹介していきます。判りやすくご紹介させて頂くため、道中に出てくる4つのスポットを目的地に設定してご紹介していきます。
4つの目的地を通って山頂を目指す今回のコースは下記の通りです。
※個人差はありますが平均往復約1時間の道のりです。
では、さっそく出発しましょう!
①金華山登山口
金華山登山口までの道のりは、初めて訪れる方にとっては大変判りづらいかと思いますが、ナビが使えるので、車や携帯電話などのナビを利用されることをオススメします。
また金華山周辺まで来ることができれば、案内板なども出てくるので、そちらを頼りに進めば到着できます。
麓には、小さいですが車を2〜3台停めることができる駐車スペースもあります。参道入口には熊野神社の鳥居がたっている他、金華山の歴史や特徴について書かれたパネルもあります。
道中で見ることができる貴重な植物などについても紹介されているので、ぜひ一読してから出発して下さいね!
②観音堂
山麓の鳥居を抜けてしばらくは、周囲に木がない明るい登山道を進んでいきます。
登山者によって踏み固められた細い道を登っていくと、傾斜がきついこともあり、すぐに標高があがっていきます。
数年前に山腹の木が伐採されたこともあり、視界が開けており、振り返るとこの時点でも周囲の山々が見えます。
頂上に近づくに連れ、周囲に木が生え始め、ほどなくして荒神宮の鳥居が見え、そのすぐ先に観音堂があります。
ここまででも傾斜はかなりきついので、参拝をし、呼吸を整えてから、次の目的地である熊野神社山門へと再び歩きだしましょう。
③熊野神社山門
観音堂をこえると、道はどんどんと険しくなっていきます。周囲が木々に囲まれ、地面には木の根が剥きだしになっています。
足元に注意を払いながら進んでいくと、次は大きな石や岩が数多く見られるようになってきます。
観音堂までの道のりに比べると、かなり歩きづらさは増してきますが、この付近から県指定の天然記念物の社叢(しゃそう)部分にあたります。
樹齢50年から300年近いシイノキやカシなどの照葉樹林や、アカマツやヒノキの天然林、山陰地方では稀少なクロバイの小林部などを見ることができるので、辛い登りのさなかではありますが余裕があれば、ぜひ周囲の景色も楽しんでみて下さいね。
更に進んでいくと、木の根の道からゴロゴロとした石の道へと変わっていき、木で造られた階段が出てきます。
すぐ横には巨石があり、間近で迫力を感じることができます。
登り切ると、3番目の目的地に設定した熊野神社山門に到着します。ここまでくると、山頂までだいたい2/3くらいの距離まで来ています。
歴史が感じられる山門を見終え、少し休憩をしたらラストスパートへと突入です。
④熊野神社(山頂)
山門をこえた山頂付近では、岩肌が露出し、奇岩や怪石を楽しむことができます。
石がゴロゴロとしていて足場に悩まされたり、巨岩と巨岩の間をすり抜けたりと、岩や石でいっぱいの道を登っていきます。
足場の悪い道を進んでいくと、整った石段が見えてきます。頂上へと続く最後の石段です。
登りきると、ゴール地点の熊野神社に到着です。