江戸時代には米子城の城下町、そして現代では山陰の玄関口として栄えた鳥取県・米子。昔からも、そしてこれからも多くの人が行きかう米子には、米子城址を中心に古い町並みが広がっています。今回は、米子城址とその周辺にある見どころを紹介します。
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米子のランドマーク【米子城跡】
米子についたら、まずはランドマークである米子城跡に向かいましょう。米子駅から20分ほど歩くと、米子城址のある湊山のふもとに到着します。山道を登っていくとやがて石垣が姿を現します。
米子城はかつて標高90メートルの湊山の上に建っていました。戦国時代に山名宗之が建てた砦がそもそものきっかけであり、1591年に吉川広家が築城を指示したものが本格的な城の始まりとされます。
しかし吉川氏の国替えにより、城が完成した時には中村一忠が城主となっていました。さらにそのあと、中村一忠の急死によるお家断絶、後任の加藤貞泰の国替えにより、池田氏の城預かりとなります。
さらにそのあとは、池田氏家老の荒尾氏が城主を務めます。明治時代になると士族に払い下げられ、建物はすべて取り壊されてしまいました。しかし、今でも石垣や礎石は良い状態で残っており、湊山公園として管理されています。
石垣の上からは米子の町を一望できます。
- 米子城跡
- 鳥取 / 遺跡・史跡 / 桜の名所 / 公園
- 住所:鳥取県米子市久米町地図で見る
- 電話:0859-23-5437
- Web:http://www.city.yonago.lg.jp/4439.htm
宮水のわき出る【賀茂神社天満宮】
湊山のふもとから5分ほどのところに、賀茂神社天満宮という神社があります。別雷神と菅原道真を祀る創建年不明の神社です。
境内でわき出る宮水。上下水道が整備される前は歩き売りされていたといわれます。昔と比べると湧出量は減少傾向ですが、現在も枯れることなく清水がわき出ています。
- 賀茂神社天満宮
- 鳥取 / 神社
- 住所:鳥取県米子市加茂町2-212地図で見る
- 電話:0859-22-5780
- Web:http://www.kamoten.org/
100年前に創業した【林そば屋】
古い建物の建ち並ぶ米子の下町。その中でも一際目を引くのが、この「林そば屋」です。1920年創業という歴史をほこっており、地元の方でにぎわっています。
昔ながらの色が濃く塩気の強いつゆと、つゆに負けない強い香りのそば。お昼時は混みあいますが、時間をずらしたり待ってでも来店したい老舗です。
米子には地蔵がたくさん
米子には江戸時代から「札うち」という風習が伝わっています。身内に不幸があった時、七日ごとに地蔵をめぐって白い札をはり、最後の49日目には赤い札をはって浄土へ行けるよう願うという風習です。
米子には今でも多くの地蔵が点在しており「札うち」が行われています。米子の地蔵で最も有名なのが、上の写真に写っている咲い(わらい)地蔵。米子の地蔵の中でも特に大きいものです。
数ある地蔵の中でも一際不思議な話が残っているのが、出現地蔵です。1929年、強い霊感を持つ木下徳子という人物がテレパシーを受信し、賀茂川の底にしずむ井戸の中から発見したといわれています。
古い町並みも見逃せない
米子駅周辺こそ近代的ですが、少し歩くとレトロな下町の雰囲気が残る米子。よくある観光客向けに作られたレトロ感ではなく、現役で生活に使われている本物の古い町並みが今でも残っています。