【トルクメニスタン】謎の独裁国家散策！白亜の首都・銅土色のシルクロード遺跡・赤い炎の地獄門～

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• 謎の独裁国家トルクメニスタン
• 白亜の首都 Ashgabat（アシガバート）
•    大統領官邸とその周辺
•    独立記念碑（Independence Monument and Park）
•    ホワイトシティ・アシガバートパーク（White City Ashgabat Park）
•       公園にあるベンチにも注目
•    レーニン・パーク（Lenin Park）
•    アシガバート駅（Ashgabat Station）
•    ハルク・ハキダシュ祈念公園（Halk Hakydasy Memorial Complex）
•       永遠の栄光の記念碑（Monument Baky şöhrat）
•       アシガバート地震の犠牲者に捧げる記念碑（Monument Ruhy Tagzym）
•       金色の男の子の記念碑（Monument Milletiň ogullary）
•       博物館
•    ルーフ・モスク／キプチャク・モスク（Ruhy Mosque／Gypjak Mosque）
•       テュルクメンバシュ廟（Turkmenbashi Mausoleum）
•    サパルムラト・ハジ・モスク／ギョクテペ（Saparmurat Hajji Mosque／Geokdepe）
•       ギョクテペ博物館（Geokdepe Museum）
•    ユルドゥズ・ホテル（Yyldyz Hotel）
•    バグト・コシュギ／ウエディング・パレス（Bagt Kosgi／Wedding Palace）
•    アレム中央文化センター（Alem Cultural and Entertainment Centre）
•    憲法記念碑（Consititution Monument）
•    ニュートラリティ・アーチ（Neatrality monument／Bitaraplyk Binasy）
•    国立博物館（National Museum of Turkmenistan）
•    トルクメン絨毯博物館（Carpet Museum）
•    タルクチカ・バザール（Tolkuchka Bazaar）
•    アシガバート（Ashgabat）のそのほかの注目ポイント
•       ラウンドアバウト中心には必ず大きなモニュメント
•       「White City」という呼び名の由来
•       車も白
• 銅土色のシルクロード古代遺跡
•    ニサ遺跡（Nisa）／世界遺産
•    セイット・ジュマールアッディン・モスク跡（Seyit Jemaletdin Mosque）
•    アシガバードからマルへシルクロードを辿る
•    アビヴァード（Abiwert）
•    メルブ遺跡（Ancient Mary）／世界遺産
•       グレート・キーズ・カラ（Great Kyz Kala）
•       アスハブ廟（Askhabs's Complex）
•       貯水池（Water Cistern）
•       エルク・カラ（Erk Kala）
•       ユースフ・ハマダーニー廟（Mausoleum of Yusuf Hamadani）
•       ムハンマド・イブン・ザイド廟（Mausolem of Muhammad Ibn Zayd）
•       スルタン・サンジャール廟（Sultan Sanjar mausoleum）
•    新市街マル（Mary）
•       ガーバングリ・ハジ・モスク（Gurbanguly Hajji Mosque）
•       マル図書館（Mary Library）
•       マル美術館（Mary Museum）
•    マル（Mary）の行き方
•    クフナ・ウルゲンチ（Kunya Urgench ）／世界遺産
•       テュラベク・ハヌム廟（Turabek Khanum Mausoleum）
•       セイト・アフメット廟（Seyit Ahmet Mausoleum）
•       トゥクルグ・ティムール・ミナレット（Qutlug timur Minaret）
•       スルタン・テケシュ廟（Sultan Tekesh Mausoleum）
•       イル・アルスラン廟（Il Arsan Mausoleum）
•       ナジムアッデン・アル・クブラ廟（Nedjmeddin Kubra Mausoleum）
•       ダッシュ・モスク博物館（Dash Mosque Museum）
•    クフナ・ウルゲンチの行き方
•    破壊された古代都市
• 赤い炎の地獄門（The Gate of Hell）
•    ダルヴァザの行き方
• トルクメニスタンに旅行をするなら
•    トルクメニスタンの行き方
•    トルクメニスタンのVISA
•       ツーリストVISA
•       通過VISA
•       日本パスポート保持者は、今後VISA免除になる可能性も
•    トルクメニスタンの両替
•    インターネット事情
•    トルクメニスタンの人々
•    トルクメニスタンのお土産
• 最後に

銅土色のシルクロード古代遺跡

トルクメニスタンには3つの世界遺産があります。すべてが、当時のシルクロード沿いにある大都市です。この章では、これら3つの世界遺産の古代都市と、宿場街や重要なモスクなどを含めてご紹介いたします。

ニサ遺跡（Nisa）／世界遺産

トルクメニスタン一つ目の世界遺産は、首都アシガバードから西15kmにあるニサ遺跡（Nisa）です。

• 写真：toshel

この辺りは当時、パルティア王国の支配下にあり、ここは城塞でした。アジアと地中海諸国を結ぶシルクロード上の交差点ともなっていたいため、交易に重要な都市機能の役割を果たしたほか、ローマ軍侵攻を防ぐ砦として要衝の役割も担い、パルティア王国の繁栄を象徴する最初の首都でもありました。

• 写真：toshel
• 写真：toshel

セイット・ジュマールアッディン・モスク跡（Seyit Jemaletdin Mosque）

セイット・ジュマールアッディン・モスク跡は、アシガバードの南東15Km「アナウ（Anev）」という小さな街にある、シルクロード交易全盛期からあるモスクです。

• 写真：toshel

キャラバン隊がお祈りのために必ず寄ったこのモスクは、向かい合う2つのアーチに8-9mの巨大な龍のモザイクが描かれており、偶像崇拝を禁止するイスラム教においては非常に珍しいモスクです。その龍が描かれた背景には、一つの伝説がありました。

• 写真：toshel

かつて、ここが要塞だったときのこと。その門には人を呼び出すための鐘（ベル）があり、ある日の夜中、ベルがあまりにもけたたましく長く鳴り響いたため、僕（しもべ）が門に駆け付けると、猛烈に怒った表情でベルを鳴らす巨大なドラゴンの姿があったそうです。

• 写真：toshel

そのドラゴンが、どういうわけか仲間を助けてくれと申し出たため、僕（しもべ）たちが共に山へ向かうと、雌のドラゴンの口に縄が引っかかっているのを発見します。それをすぐさま取り払ってあげたところ、ドラゴンカップルはその後に度々、多くの貢物を門前に置いていったとのことで、当時の統領はここに壮大なモスクを建てることを命じ、二匹の龍を描かせたのだとか。1948年の地震で完全に崩壊し、ドラゴンの絵姿を見ることはできませんが、日本の神話のような伝説が、遠いこのような地にもあるのですね。

• 写真：toshel

ここまで崩れてしまっていますが、トルクメニスタンの中で最も重要なモスクの一つとされているようで、今でもここを訪れるムスリムは後を絶ちません。それほど国として重要なモスクなのであれば、お金もあることですし、修復されてはいかがと筆者は思いますが、地震後70年も放っておかれているようです。

それはなぜか。

• 写真：toshel

トルクメニスタンの国教の説明では、国民のほとんどがイスラム教スンニ派ということになっていますが、こちらでは、この写真のようにシーア派のお祈りがされていました。ここに限らず、トルクメニスタン内では広範囲にシーアの祈りを見かけ、「ほとんどスンニ」という記述は疑わしく思います。

スンニ派のモスクは、ここまでご覧いただいたように、どこもとても大きく煌びやかですが、ほとんど、人がいませんでした。一方、シーアのモスクはボロボロですが、常にお祈りをする人がいます。これも、独裁ならではの対外的な何かがあるのではないかと感じました。だから、シーアのモスクは、修繕費用も予算に上がらないとか？

アシガバードからマルへシルクロードを辿る

続いて、アシガバードからマル（Mary）へ向かいます。この一本道は、その昔のシルクロードです。

• 写真：toshel

アシガバードは都会ですが、少し離れたところでは、シルクロード時代から変わらないのではないかと思われるほどの風景や生活があります。

• 写真：toshel
• 写真：toshel

マルへ向かって右側には美しい連山が続きます。あの山の向こうは、イランです。

• 写真：toshel
• 写真：toshel

ところどころ、宿泊施設テントであるユルタがあります。現代の宿場という感じでしょうか。

• 写真：toshel

アビヴァード（Abiwert）

旧シルクロードのこの道では、たまに遺跡が現れます。アビヴァードは、当時ではわりと大規模な宿場町です。

• 写真：toshel

ラクダに荷物を載せたキャラバン隊が、ここで一泊、長いと五泊ほどして旅の疲れを癒しました。

• 写真：toshel

地中海交易で売れ残った絨毯やコートなどを売りさばくキャラバン隊もいたようですよ。

• 写真：toshel
• 写真：toshel

当時、水やワインを淹れていたであろうカラフルな壺や、食事で使用したであろう漆塗りのような皿のかけらが、そのままそこに散乱しています。

• 写真：toshel

• 写真：toshel

今となっては、ほとんどの車が素通りする、草の枯れた泥の塊となってしまっていますが、ちょっと車を停めて降り立ってみると、当時の活気ある宿場が目の前に浮かぶようです。

• 写真：toshel