ワシントンDCは政治の街だけじゃない! [ナショナルモール]の魅力

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   2017年5月17日更新

ワシントンDCの街の光景は、日本でもニュースや映画などでよく目にするので、馴染みがあるかもしれません。しかし、1つ1つ実際に見ると、その威厳ある佇まいや規模の大きさには改めて驚かされます。また全米から観光客が集まり、老若男女に優しい街でもあります。そんなワシントンDCの魅力の焦点を【ナショナルモール】に当て、「初めて行くならココ!」という押さえどころを交えながらご紹介いたします。

「Washington DC」の意外と知られていないコト

「ワシントンって、アメリカの首都で、ホワイトハウスに大統領が住んでて、国会議事堂がある、政治の街でしょ?」と言われれば、それはそれで間違ってはいません。

でも、もう少しだけ「ワシントンDC」の基礎知識を事前に知っておくと、旅がもっと楽しくなるかも?!

「ワシントン」とは言わないのが正解!

日本ではテレビを見ていても「ワシントン」という言い方が一般的で、"DC"を省略することが多いのですが、アメリカで「ワシントン」と言ったら「ワシントン州」を指します。つまり、「ワシントンDC」と「ワシントン州(シアトルが州都)」は全く別モノ!

法律上の正式な「ワシントンDC」の名称は、「DC」すなわち「District of Columbia=コロンビア特別区」です。

では「ワシントン」はどこから来たのか?と言うと、まだ首都が出来たばかりの頃は、コロンビア特別区の中に「ワシントン市」があったためです(現在はコロンビア特別区の1つに統合されており、「ワシントン市」は存在しません)。

つまり「ワシントンDC」は、まだ昔の名残が残っている愛称のようなもので、「コロンビア特別区(DC)のワシントン市」という意味になります。だから、アメリカでは通常「ワシントンDC」もしくは「DC」と呼びます。

摩天楼がない! 道が広い! 分かりやすい!

DCの中に入ると、1つ1つの建物が大きいのであまり気づかないかもしれませんが、少し離れた場所からDCの中心街を眺めると、明らかに他の大都市と違う事に気付くのではないでしょうか。

高くそびえ立っているのは ワシントン記念塔 だけで 高層ビルがありません

  • バージニア州の「アーリントン国立墓地」からDCを望む

これは以前、「DCの象徴でもあるワシントン記念塔より、高い建物を建ててはいけない」と言う条例があったためで、現在も景観を守るために建築物に対する面積や高さの規制が厳しいそうです。

そもそも、DCの街並みは都市計画に基づいて作られています。道は広くて碁盤の目のようにわかりやすく、人々の憩いの場になる公園もあり、国所有の建物だけではなくホテルなどの建物の雰囲気も統一感があるのです。

このような前知識を持ってDC観光をすれば面白さも、きっと倍増することでしょう♪

DC最大の見所「National Mall(ナショナルモール)」

DCにはたくさんの観光スポットがありますが、やはり一番押さえておきたい場所は、「ナショナルモール」と呼ばれる「National Park(アメリカ国立公園)」です。

一言で「モール」と言っても、全長は約4kmあり、そのエリア内には1つ1つ見応えのある施設がとってもたくさんあります。中でも下記スポットは、DC観光のテッパンと言えます。

  • Washington Monument(ワシントン記念塔)
  • Lincoln Memorial(リンカーン記念堂)
  • Smithsonian Museum(スミソニアン博物館)
  • Capitol Hill(国会議事堂)

もちろんこれ以外にも、もっともっとたくさんの見所がある上に、スミソニアンもたくさんの博物館や美術館があります。

時間があれば徒歩でゆっくり歩いて行くのがオススメですが、短時間でパッパッと廻りたい方はレンタサイクルや、近年メジャーになってきたセグウェイツアーもオススメです。

■ オススメの「セグウェイ」ほか、各種散策ツアー
【City Segway Tours,Washington,D.C】 https://www.citysegwaytours.com/washington-dc

DCのシンボル「Washington Monument(ワシントン記念塔)」

「ワシントン記念塔」は、その名の通り、初代大統領「ジョージ・ワシントン」の偉業を称えて建てられたオベリスクです。

先ほども紹介した通り、DCにはワシントン記念塔より高い建物がないため、どこに行っても目に入る、まさに“ワシントンDCの象徴的な存在”。地元の人たちからは“Pencil=鉛筆”という愛称で親しまれています。

高さ169.2mの展望台に登ろう!

この内部へは、無料で入ることができる上に、エレベーターでオベリスクの先まで登り、市街を見渡すこともできるので大人気!

遅い時間になればなるほど混雑しますし、朝早い時間の方が空気も澄んでいて景色が綺麗なので、朝イチに登るのがオススメです(後述しますが整理券が必要!)。

  • 「ワシントン記念塔」から西の光景
  • 「ワシントン記念塔」から東の光景

ワシントン記念塔は、ナショナルモールの中央あたりに位置しているため、西には「リンカーン記念塔」や「リフレクティング・プール(池)」、東には「スミソニアン」や「国会議事堂」などを見渡すことができます。

展望台はさすがオベリスクの頂上なので眺めはとても素晴らしいのですが、エレベーターと同様に小さな空間です。譲り合いの心を大切に。

登るためには整理券が必要!

内部に入るためには、入場時間を指定された整理券が必要です。入手方法は2パターンあります。

  • 【National Park】のホームページから予約可能:HPはこちら
  • 現地で先着順の整理券も配布:「Washington Monument Lodge」にて、朝7:30〜(オフシーズンは朝8:30〜)
  • ★注意★ 2019年の春まで、内部のエレベーター改修工事で閉鎖しているため、ホームページも再開までは購買ページが表示されないようです。
ワシントン・モニュメント・ロッジ

アメリカ / 観光サービス

「American Civil War(南北戦争)」の影響が色濃く残る外観

ワシントン記念塔を実際に見ると、ほとんどの方が「あれ?!途中から色が違う?」と気付くのではないでしょうか。目の錯覚ではありません、本当に色が微妙に違うのです。

これは1861年から始まった、アメリカ国内史上最大の内戦「American Civil War(南北戦争)」により、建築工事が中断してしまったからです。南北戦争の終戦後、1880年に建築が再開されましたが、使う石の色が異なってしまったため、このような色の違いが出てしまったんだそう。

ワシントン記念塔

アメリカ / 観光名所

巨大さにびっくり!「Lincoln Memorial(リンカーン記念堂)」

ナショナルモールの一番西に位置するのが、第16代大統領 エイブラハム・リンカーン の偉業を讃えるために建てられた「リンカーン記念堂」です。

近くに来てみれば、その圧倒的な大きさにびっくりするはず。神殿のようなデザインの建物を支える柱は 高さ10m もあります。

数に意味がある外観デザイン

10mの柱は全部で 36本。これは、リンカーンが亡くなった1865年にアメリカ合衆国に加盟していた州の数で、1本ずつに州の名前が刻まれています。

また記念堂から下に伸びる階段は 56段 。これは、リンカーンが亡くなった年齢を表しているそう。階段を登り(降り)ながら「one,two,three...」と数えている観光客もたくさんいます。

表情が素晴らしいリンカーンの坐像

この建物の中に鎮座するのが、高さ 8mリンカーンの坐像 。目前にすると、これもまた「大きい〜〜〜!」と唸ってしまうほどですが、それ以上にリンカーンの表情に魅入ってしまうものがあります。

南北戦争による国家分裂の危機を乗り越えた威厳があるだけではなく、戦争により多くの国民たちを戦死させてしまったという哀愁漂う表情も伺えます。

一説には リンカーンの顔を右から見ると微笑んでいる表情、左から見ると苦悩の表情 をしているとか。

彫刻家ダニエル・チェスター・フレンチの真意は不明ですが、あなたもぜひ間近に行って、表情を分析してみてください。

美しい反射を見せる「Reflecting Pool(リフレクティング・プール)」

「リンカーン記念堂」から「ワシントン記念塔」に向かって伸びる、長さ618mの長方形の池が「リフレクティング・プール」です。

“Reflecting=反射”という名の通り、風が穏やかな日は「ワシントン記念塔」や「リンカーン記念堂」が映える様がとても綺麗です。

プールの周囲は芝や遊歩道が広がっていて、ゆったり歩く人、ランニングをする人など様々な方が楽しんでいます。

時にはたくさんの鴨たちが散歩していますので、遭遇した場合には大量の“お尻からの落し物”にご注意を。。。

リンカーン記念堂

アメリカ / 観光名所

見応えあるのに全部無料!!「Smithsonian Museum(スミソニアン博物館)」

「スミソニアン博物館」とは1つの博物館を指しているわけではなく、10以上の博物館や美術館の総称です。

驚くべきことは、それぞれ全世界的にも貴重な遺産、標本、絵画や彫刻などを展示しているにも関わらず すべて入館無料!しかも、どの博物館・美術館もとにかく規模が大きくて、「こんなに素晴らしい博物館や美術館が入り放題なの?!」とびっくりすること間違いなしです。

しかし規模が大きいからこそ、全てをじっくり廻るのは1日では不可能とも言えます。本来ならば1つの博物館ないし美術館に1日を費やしてじっくり観たいところですが、旅ともなるとそんなに時間がないのが現状。

そんな方のために【一押し3スポット】をご紹介します。それぞれに分野が違いますので、一番気になるところを重点的に廻るのがお勧めです。

National Air and Space Museum【国立航空宇宙博物館】

まず1つ目は「国立航空宇宙博物館」。ここでは航空機や宇宙にまつわる展示がありますが、何も難しいことはありません。むしろ小さなお子様連れの親子で賑わっており、とても楽しい作りや見せ場にこだわりを感じます。

実際に触れる「月の石」、初めて月面に着陸したと言われる「アポロ11号」の指令船、ライト兄弟の「ライトフライヤー号」など、見所はたくさん!

宇宙船や飛行機に関する博物館の中では世界でもトップレベルなのに、これが無料だなんて信じられません…が、本当に無料なのです。

国立航空宇宙博物館

アメリカ / 博物館・美術館

National Museum of Natural History【国立自然史博物館】

2つ目は「国立自然史博物館」です。こんな大きな像の剥製がお出迎えしてくれる通り、動物の歴史を遡る展示は素晴らしく、臨場感ある剥製は見ものです。

世界的&歴史的大ヒットの映画『タイタニック』に出てくる宝石のモチーフとなった、「ホープダイヤモンド」始め、全世界で有数の宝石も展示されています。

それ以外にも、恐竜などの化石、鉱石、隕石など本当に様々な展示があり、見応え十分!なのに、もちろんココも無料です。

国立自然史博物館

アメリカ / 博物館・美術館

National Gallery of Art【ナショナルギャラリー】

西洋美術が大好きな方であれば、スミソニアンの中で外してはいけないのが【ナショナルギャラリー】。13世紀頃からの西洋美術が主なコレクションで、クオリティ高い作品の数は全世界でもトップクラス!

  • 「ジネブラ・デ・ベンチの肖像」レオナルド・ダ・ビンチ作

『モナ・リザ』で知られる「レオナルド・ダ・ビンチ」作の絵画は、実はアメリカには1つしかありません。それが、この『ジネブラ・デ・ベンチの肖像』で、ナショナルギャラリー最大の見もの と言われています。

  • 「ベロニカのベール」フェッティ作
  • 「はかりを持つ女」フェルメール作

17世紀〜18世紀の絵画も充実。

  • 「自画像」ヴァン・ゴッホ作
  • 「4人の踊り子たち」エドガー・ドガ作

ゴッホ、ドガ、ルノワール、モネ、セザンヌ、ゴーギャンなど、19世紀フランスの印象派が好きな方は必見!

以上のギャラリーは「西館」にあり、この他にも現代美術と特別展示用の「東館」、そして外には「彫刻庭園」もあります。しつこいようですが、これだけ見所があって、無料!オドロキです。

ナショナルギャラリー

アメリカ / 博物館・美術館

「Capitol Hill(キャピトル・ヒル)」の愛称で呼ばれる「U.S. Capitol(国会議事堂)」

ナショナルモールのお勧めスポットとして最後にご紹介するのが、一番東に位置する 国会議事堂 です。

DCの通りの名前は基本的にこの国会議事堂を起点として、東西に「1st,2nd,3rd...」、南北に「A,B,C...」と名付けられているため、DCにおいてはまさに【0地点】と言える場所です。

アメリカ現地ではよく「Capitol Hill(キャピトル・ヒル)=小高い丘の国会議事堂」と呼ばれています。

内部見学ツアーも“無料”

国会議事堂の中を、約1時間ほどで見学することができるツアーも“無料”です!整理券が必要ですが、今では政府のホームページからインターネット予約が可能です。

■【U.S. Capitol tour】
https://www.visitthecapitol.gov/plan-visit/book-tour-capitol
個人的な観光であれば【BOOK A TOUR Yourself Online】をクリック

ツアーガイドさんと仲良くなろう♪

1人のガイドさんが数名のグループをまとめて引率してくれるツアーで、内部の詳しい話を聞くことができます(英語のみ)。

ガイドさんは皆とても熱心に語ってくれますし、それぞれの個性にも魅力があります。

国会議事堂の特徴でもある中央ドームの内部も見ることができます。55.8mも高い天井のフレスコ画『The Apotheosis of Washington(ワシントンの礼讃)』は必見!

ツアーのガイドさんと「さようなら」をした後、外に出る際には国会議事堂の階段上からナショナルモール全体を見渡すことができます。この景色もまた素晴らしいです。

最後に

兎にも角にも「無料」でこれだけ楽しめる観光地はなかなかありませんが、やはり“国家の中枢を担う首都”でもありますので、各施設に入る際のセキュリティはとてもシビア。

カバンの中身はしっかりチェックされ、液体関係は未開封のペットボトルであっても没収されます。もちろん大きな旅行カバンはNG。極力身軽で行くのがお勧めです。

もっともワシントンDCの観光は、基本的には“よく歩く旅”になるかと思いますので、動きやすい服装、靴でぜひお楽しみください。

この記事で紹介されたスポットの地図

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※この記事は2010年6月5日の取材に基づき公開した情報です。
 記事内容については、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。
トラベルライター
旅好きな飲兵衛

日本在住ですがアメリカで生活したこともあり、その時にすっかりアメリカ大陸の自然に魅了されました。それ以来、帰国しても日本の自然の素晴らしい場所をあちこち旅行するのが好きです。1児の母でもありますので、“子連れで行くとどんな旅になる?!”という視点も織り交ぜていろんな場所をご紹介できればと思っています。

http://blog.goo.ne.jp/makiko0213ha

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