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津軽の祭りと音楽・文学を巡る青森県五所川原の旅

取材・写真・文:

東京在住
訪問エリア:43都道府県

2020年2月6日更新

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写真:熊猫

本州最北端、青森県は東の南部藩、西の津軽藩でその文化は違います。東北を代表するねぶた(ねぷた)祭に音楽、そして文学と多様な文化が息づく、西の津軽の中心地、五所川原の旅をご紹介します。

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青森県西部の津軽地方

  • 津軽鉄道の車窓から望む岩木山。

津軽地方とは、現在の青森県西部を指す地域の呼称です。東北を代表する祭りのひとつ、ねぶた(ねぷた)祭りをはじめ、津軽三味線の発祥、演歌などの音楽、そして昭和を代表する作家、太宰治に代表される文学など、独自に育まれた文化は現代にも伝えられ、今も息づいています。津軽平野と岩木山の風光明媚な景色、自然と聞こえてくる津軽弁は旅する人の心に染みわたり、優しく癒してくれるでしょう。

津軽地方の中心部、五所川原市

  • 写真:熊猫五所川原市内から岩木山を望む。

津軽地方は主に青森市を中心とした北東部、弘前市を中心とする南部、そして五所川原市を中心とする北西部の3つのエリアに分けられます。

ねぶた(ねぷた)祭りといえば青森市のものが有名ですが、五所川原市、弘前市にもそれぞれ独自のねぷた祭りがあり、地域色豊かな特徴があります。このうち、五所川原市のねぷたは立佞武多(たちねぷた)といわれ、毎年多くの人で賑わいます。

また五所川原は津軽三味線発祥の地であるとともに太宰治生誕の地としても有名です。津軽文化を体験するなら、五所川原市を外すことはできません。

五所川原市へのアクセス

東京、大阪から五所川原市を目指すには様々な行き方があります。

飛行機を使った場合、青森空港を利用することになりますが、青森空港から五所川原市まではバスを乗り継ぐ方法、バスとJRを利用する方法がそれぞれあります。バスを乗り継ぐ場合、青森駅経由と弘前駅経由があり、前者で約1時間50分、料金は1,790円。後者の所要時間は約2時間10分、料金は1,980円です(ともに乗り継ぎ時間含まず)。バスとJRを乗り継ぐ場合、青森駅経由で約2時間、弘前駅経由の場合は約1時間30分ほどです。

一方、新幹線を利用する場合は、新青森駅で下車した後、奥羽本線と五能線を乗り継いで五所川原に行く方法があります。所要時間はおよそ1時間(乗り継ぎ時間含まず)程度です。料金は運賃のみで990円となっています。

この他、タクシーやレンタカーなどを利用する手段も考えられます。クルマを利用する場合の所要時間は青森空港、新青森駅からともに40分から50分程度みておくといいかもしれません。

立佞武多の五所川原

  • 写真:熊猫立佞武多が運行する様子。

東北を代表する祭り、ねぶた(ねぷた)。津軽には3大ねぶた(ねぷた)祭りがあり、このうち五所川原市のねぷた祭りは先述したとおり、立佞武多祭といいます。毎年8月4日から8月8日に開催され、毎年100万人もの人出でにぎわいます。

立佞武多(たちねぶた)祭は高さ約23m、重さ約19トンの巨大な山車が特徴で、この大型立佞武多3台と町内・学校・愛好会などでつくられる中型、小型のねぶた約15台が街を運行します。ねぶた祭の掛け声といえば、「ラッセラー」が有名ですが、これは青森市内のねぶた祭でのもの。立佞武多祭では「ヤッテマレ」と掛け声をかけます。青森市のねぶたを凌ぐともいわれる立佞武多はまさに壮観です。

「立佞武多の館」で巨大立佞武多を見る

  • 写真:熊猫立佞武多の館から姿を現す大型の立佞武多。

多くの人で賑わう立佞武多祭、市内や周辺の宿はどこも満室となり、なかなか観に出かけるのもままなりません。でももし観に行くことが叶わなくても、巨大な立佞武多をいつも見ることができます。五所川原市内中心部にある「立佞武多の館」には常時立佞武多が格納されており、自由に観覧することができます。

開館日は4月から9月までは9:00~19:00、10月から3月までは9:00~17:00となっています。入場料は大人600円、高校生450円、小中学生250円。割引が受けられる条件が各種ありますので、同館のHPで一度お調べしてからお出かけください。

美術展示や催しなど

このほか「立佞武多の館」では、立佞武多にまつわる美術展示ギャラリーや津軽の民工芸を実際に製作体験ができる工房、新作立佞武多の製作体験など企画やイベントが盛りだくさん。

また、食堂の「春楡(はるにれ)」、オープンカフェ「プラム」など、お食事や休憩できる設備も整っています。とりわけ、春楡は展望ラウンジとなっており、その眺めは抜群。津軽平野を眺めながらいただく食事はまた格別です。

なお、美術展示ギャラリーは有料となっており、大人300円、小中高校生は100円で入場できます。巨大な山車を見学する立佞武多展示室とのお得なセット券も発売されていますよ。

立佞武多の館
青森 / 博物館・美術館
住所:青森県五所川原市大町506-10地図で見る
電話:0173-38-3232
Web:http://www.tachineputa.jp/

演歌が似合う津軽

津軽を歌った演歌は数知れず、多くの名曲と多くのスターを輩出しています。古くは松村和子さんの『帰ってこいよ』。新沼謙治さんの『津軽恋女』、そして原田悠里さんの『津軽の花』などなど。おっ、と忘れてならないのは吉幾三さんの『津軽平野』。なにしろ吉さんは五所川原ご出身の歌手で、毎年立佞武多祭のオープニングに登場し、生歌を披露してくれます。

Y.C.M吉幾三コレクションミュージアム

  • 写真:熊猫Y.C.M 吉幾三コレクションミュージアムの外観。

その吉さんの足跡を辿るミュージアムが、「立佞武多の館」のすぐ近くにあります。館内には、吉さんが使用したギターやステージ衣装を展示する他、コンサート映像の上映があり、ファンとしては見逃せない内容になっています。またカラオケボックスやカフェも併設されているので、吉さんのファンでなくても十分楽しめるでしょう。

入館料は大人・大学生が800円、高校生・中学生が400円、小学生以下は無料となっています。

太宰治を辿る旅

太宰治。言わずと知れた昭和を代表する作家です。『走れメロス』や『斜陽』、『人間失格』などの代表作を生み出し、珠玉の作品は今もなお多くの人に読み継がれています。

太宰は1909年に北津軽郡金木村(現、五所川原市金木町)に生まれ、大学に入学するまでの18年間、津軽で育ちました。この津軽には太宰にゆかりのある場所が今もなお残っています。その足跡を辿るのも五所川原の旅の楽しみのひとつといえます。

太宰治「思ひ出」の蔵

太宰が幼き頃に母と慕った叔母きゑの一家が移り住んだのが五所川原市の中心部、現在の津島歯科医院です。当時、6歳だった太宰もきゑの一家と移住し、約2か月ほど共に暮らしたといわれています。その後も度々、このきゑ一家を訪問し、交流を続けます。

大正5年に建てられたこの家は1944年(昭和19年)に火事で焼失。隣の蔵で一家が生活する中、太宰も度々、この蔵に訪問したようです。蔵は2011年(平成23年)、区画整理事業によって解体されました。しかし、その後、蔵に使われていた木材を利用し復元され、太宰治「思ひ出」の蔵として公開。蔵には、太宰の手紙を含めた貴重な資科などが展示されています。

入館料金は大人200円、中・高生100円、小学生以下は無料です。

太宰治「思ひ出」の蔵
青森 / 博物館・美術館
住所:青森県五所川原市大町501-2地図で見る
電話:0173-33-6338
Web:http://www.machinaka-go.co.jp/omoidepark.html

太宰の生家、金木へ

太宰の生家、「斜陽館」は五所川原市金木町にあります。五所川原中心部から北に約10kmあまり。クルマで約20分足らずの距離ですが、ここはクルマではなく、ゆっくり津軽鉄道で金木へ向かうことをおすすめします。乗車時間は約20分。美しい車窓を眺めながらの旅は旅情を掻き立てられます。

冬はストーブ列車、夏は風鈴の津軽鉄道

  • 津軽鉄道のストーブ列車。

津軽鉄道といえば、車内に石炭焚きのダルマストーブが用いられるストーブ列車が有名です。これも津軽の冬の風物詩です。車内ではするめと日本酒の販売も。購入すると、アテンダントの方がするめをストーブであぶってくれます。僅か20分の鉄道旅。これで心も身体も温まります。

なお夏季には、車内に風鈴を設置した風鈴列車が運行していますが、2019年より8月の立佞武多祭の期間に合わせて1日1本のみ、ストーブ列車が特別運行されるようになりました。ストーブ列車・風鈴列車は、運賃とは別に400円の別料金がかかります。

  • ストーブ列車の車内。
津軽鉄道ストーブ列車
青森 / 乗り物
住所:津軽五所川原駅:青森県五所川原市字大町地図で見る
電話:0173-34-2148
Web:http://tsutetsu.com/stove.html

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※この記事は2020年2月5日に公開した情報です。
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この記事を書いたトラベルライター

さすらいびと
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