「中国のワイン」と聞いても、ピンと来る人は多くないでしょう。しかし中国は、ワイン消費量が2014年以降世界第5位を維持している、知る人ぞ知るワイン消費大国なのです! (2018年における市場シェアは、輸入ワインと国産ワインがほぼ半々)今回は、そんなワイン大国の中国を代表するワインメーカー、烟台張裕葡萄醸酒社の博物館「張裕酒文化博物館」についてご紹介します。
この記事の目次表示
120年以上の歴史を持つ煙台のワイン産業
中国の山東省の都市・煙台のワイン産業は120年以上の歴史を持ちます。市内にはワイン関連企業が150以上あり、2018年のワイン生産量は中国の生産量の40%にも上ります!
煙台は1987年にOIV(国際ブドウ・ワイン機構)からアジアで唯一の「国際ブドウ・ワイン都市」に選ばれる等、世界からもその高い価値を認められているワインの街なのです!
そんな煙台を代表するワインのリーディングカンパニーとして中国の近代ワインの礎を築いたのが、今回ご紹介する博物館を建てた、烟台張裕葡萄醸酒社です。
張裕酒文化博物館
張裕酒文化博物館は立派な外観の洋風の建物となっています。敷地内は広々としていて、噴水があったりと優雅な雰囲気です。ちなみに、同じく山東省の青島にある青岛啤酒博物馆(青島ビール博物館)とやや似た趣でした!
展示
張裕酒文化博物館内の展示では、中国や煙台におけるワイン造りの歴史が紹介されています。ワインを造る機械やその当時の流行が反映されているポスター等があり、歴史ある煙台のワイン造りの一端を垣間見ることができます。模型による展示や映像もあって視覚的にも分かりやすくなっており、外国人旅行者も十分楽しめるでしょう。
また、地下にはワイン用の大きな樽が並んでいます。長い通路の両側に樽がズラーっと並んでいる光景は圧巻です・・! スケールがすごい!
ブランデーのお土産
ワインではないのですが、張裕酒文化博物館ではブランデーを瓶に詰めて、お土産として持ち帰ることができます。追加料金はかかりません。ラベルにはしっかり張裕酒文化博物館の名前が書いてあるので、良い記念となりますね!
作り方は簡単です。瓶にラベルを貼り、樽からブランデーを入れるだけです。こぼれないようにしっかり蓋をしましょう。
ワインの試飲
張裕酒文化博物館では、ワインの試飲をすることができます。お土産にワインを買わない場合でも、世界が認める煙台ワインの味をしっかり確かめてみてください! 烟台張裕葡萄醸酒社の人々の試行錯誤の成果が詰まっています。
ワインの試飲会場は広々としているやや豪華な作りで、多くのお客さんが一度に入ることができます。
張裕酒文化博物館へのアクセス
張裕酒文化博物館は、中国の新幹線(高铁)が停車する駅である煙台駅からは車で約10分、煙台蓬莱国際空港からは約1時間と、アクセスが良い場所にあります。
煙台蓬莱国際空港には関西国際空港や中部国際空港 セントレアとの間に直行便が飛んでおり、3時間前後のフライトで移動することができます! 週末旅行など短期間でも、気軽に行くことができるのが嬉しいですね!
煙台は張裕酒文化博物館以外にも観光名所がたくさん
煙台は1398年に倭寇の襲来を防ぐ目的で築かれた狼煙台(のろし台)が名前の由来となっているなど歴史ある港町です。近代的 / 歴史的それぞれの顔を持つ煙台市街を散策をするのもいいでしょう。
また、張裕酒文化博物館以外にもサメをテーマにした水族館「煙台海昌鯨鯊館」等の観光施設や、煙台金沙灘というビーチリゾートがあるなど、見所は多いです! 夏は煙台のビーチリゾートで、のんびりワインを楽しむのも良さそうですね。
加えて、煙台から少し足を伸ばして、「中国四大名楼」の一つである蓬莱閣を訪れるのもオススメです。
終わりに
ワインというとヨーロッパや南北アメリカ、あるいは日本のイメージが強いですが、中国のワインも実は評価が高いのです! 中国に訪れた際には是非中国ワイン、特に煙台のワインを味わってみてくださいね。