旅先で地元料理を楽しむことは、優先順位が高いという人も多いのではないでしょうか。今回はチェコ、ポーランド、リトアニアで親しまれている、人気の定番料理をご紹介します。
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チェコの代表料理「スヴィチコヴァー」
チェコ料理の中でも定番中の定番である「スヴィチコヴァー」は、根菜を中心にじっくり煮込んだ黄色いスープが決め手であり、やわらかな牛ヒレ肉ともちもちした食感の「クネドリーキ」と共にいただきます。
クネドリーキは茹でて作るという珍しいパンであり、見た目にも普通のパンとはちょっと違います。スヴィチコヴァーを食べるときはバケットとして別に出てくるのではなく、スープの上にあらかじめ乗っているので一見パンではなく別の食べ物に思えるかもしれません。
スヴィチコヴァーのスープの上にはホイップクリームやジャムが乗っていることもあり、ほかのシチューに比べてスイートなテイストです。とはいっても決して「甘い」わけではなく「マイルド」という言葉が当てはまると思います。
そのためホイップクリームの甘みが野菜スープにとてもマッチしていて、お互いの味を引き立たせる存在かもしれません。「スヴィチコヴァー」とはちょっと言いにくい名前ですが、チェコの定番メニューを食べてみたいというときは、まずはこちらを注文してみてはいかがでしょうか。
ポーランドの代表料理「ピエロギ」
ポーランドの代表料理「ピエロギ」は、ギョウザによく似た食べ物であり、少し厚めの大判の皮に様々な具材を包んで作ります。包んだピエロギは茹でて調理するのが主流ですが、焼いて作るものもあるため、まさにギョウザの親戚のような感覚です。
レストランで注文するときは、ひと皿に9個ほど盛られるケースが多いですが、ボリュームがけっこうあるのでシェアするのがベストです。一人の場合はシェアするわけにいきませんが、おそらく多くの店では肉、野菜、チーズ、果物など、種類豊富なピエロギが用意されているので、複数の味を選んで注文すれば飽きないでしょう。
ピエロギはポーランドの一般家庭で頻繁に食べられているそうですが、皮で包んで煮たり焼いたりする調理法は、日本でも馴染みがあるものですね。そのためお気にりのテイストがあれば、ご自身でもピエロギ作りに挑戦してみると面白いかもしれません。日本で作るとまたひと味違った洋風ギョウザができそうです。
リトアニアの代表料理「ツェペリナイ」
リトアニアの代表料理であるジャガイモ団子の「ツェペリナイ」。ドイツの飛行船「ツェッペリン号」に由来していて、ゴロンと大きな楕円形が特徴的です。擦ったジャガイモの中に豚のひき肉を入れて丸めますが、モチモチした食感がたまらなく美味しいです。
ツェペリナイはリトアニアの伝統料理でありながら家庭ではあまり作られないらしく、そこだけ聞くと「なぜだろう…」不思議な気分になってしまいます。理由は手間がかかるだけでなく、上手に仕上げるのは案外難しいからだそうですが、外国人から見た日本の代表料理である「寿司」も、家庭であまり作られないのと似たようなものかもしれません。
ツェペリナイを食べるときに気をつけなければいけないのは、美味しいからとぱくぱく食べていると、あとからお腹にズシッとたまります。ちなみに筆者はこれで何度も苦しみましたが、それでもまた食べてしまうのはツェペリナイの魔力ですね。地元の人はもちろん旅行者の間でも、ツェペリナイのファンはとても多く、リトアニアに行ったら必ず食べたい一品です。