ほんのりとした甘さと梅の風味が定番の梅酒ですが、今回はその甘さがまったくない、まるでウィスキーのような味わいの福井の梅酒「BENICHU」と、三方五湖のうなぎと鯉に合う地酒「加茂栄」についてご紹介します。
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三方五湖がある若狭は梅の産地
福井県の観光名所の一つとして、風光明媚な「三方五湖」は有名です。そして、その側にたくさんの梅園があるのはご存知でしょうか。実はこの地域は、梅の産地でもあるのです。
梅といえば紀州が有名ですが、三方五湖のある若狭は日本海側では最大の梅の産地になります。花の季節になると三方五湖周辺は梅の花で彩られます。当然梅干しを始め、梅製品がたくさん製造されています。
梅酒も色々とそろっていますが、今回はその中でも知る人ぞ知る、人気の梅酒の一つ「BENICHU」をご紹介します。また加えて、三方五湖のうなぎと鯉に合う地酒「加茂栄」とその酒造についてもご紹介します。
不思議な味の梅酒「BENICHU」とは
自家梅園を持つ「エコファームみかた」で作られる数々の梅酒の中で、とりわけ注目されるのが「BENICHU」です。甘さが特徴ともいえる梅酒ですが、その甘さが一切無いのがこの梅酒「BENICHU」。
梅酒はおいしくて好きだけど、食事のお供にはできないという人も多いのではないでしょうか。実際、梅酒は食前酒として出される場合がほとんどですね。
でも「BENICHU」は甘さが無いので、一般的なお酒のように食事のお供にすることができます。いったいどんな味なのかというと、キャッチコピーでうたわれている通り「酸っぱいウィキー」。なかなか想像しにくい、不思議な味です。男性は甘いお酒が苦手というイメージから、こちらは「男の梅酒」とも呼ばれています。
しかも度数が38°と、とても高い。普通市販されている梅酒はせいぜい15°までですから、それに比べるとかなりのアルコール度数です。甘くない梅酒はいろいろと存在しますが、ここまで高い度数はかなり珍しいのだとか。ウィスキーと同じように、ロックか水割り、ソーダ割等でいただくのがおすすめですね。
こちらは甘い梅酒「梅丈」です。度数は12°で甘すぎずさっぱりとした味わいです。その他ワイン感覚で飲める梅酒や、女性に飲みやすい糖度に仕上げた20°BENICHUもあります。また「エコファームみかた」では、お酒以外にも、お菓子やポン酢、梅ウォーターなど多数の商品が作られています。
- エコファームみかた梅酒工場
- 福井 / ドリンク
- 住所:福井県三方上中郡若狭町鳥浜59-13-1地図で見る
- 電話:0770-45-3100
- Web:http://benichu.net/
食文化と共に歩んできた若狭の地酒「加茂栄」
三方五湖周辺では、古くから湖でとれる魚を食してきました。海の魚とは違って臭みを持つ魚が多く、その臭みを消すために、料理には濃い味付けが必要です。当然お酒も、その濃い味付けの料理に合う味のものが好まれます。
そんな地域の食文化と共に歩んできた若狭の地酒が「加茂栄(かもさかえ)」です。「加茂栄」は後から紹介する「鳥浜酒造」が創業以来手がける伝統的な日本酒です。地元名物のうなぎなど、濃い味付けに負けないような、比較的甘くしっかりとした味になっています。
上の写真は「加茂栄」の大吟醸で、キレのある飲みやすい味となっています。
「鳥浜酒造」は、大正9年創業の若狭の酒造メーカーです。その建物は近代の酒造建築のとどめた価値あるもので、登録有形文化財に指定されています。酒蔵といえば、高い煙突がシンボルですが、こちらの煙突も高さがあり、歴史を感じさせます。店舗部分は小さいのですが、製造されているお酒を含め、福井県の名酒がたくさん並んでいます。
また、事前に予約すれば酒蔵を見学させていただけます。
- 鳥浜酒造
- 福井 / 酒蔵見学 / 日本酒 / 酒蔵
- 住所:福井県三方上中郡若狭町鳥浜59-30地図で見る
- 電話:0770-45-0021
- Web:http://www.torihama.jp/
名物と共に歩んできたお酒の数々
三方五湖は天然うなぎが取れることでも有名です。口がとんがった「口細青鰻」という独特のものだそうです。人気のうなぎ料理のお店が何軒かあり、シーズン中の休日はどこのお店も満員。うなぎのシーズンが終わる冬になると、鯉釣りが人気となります。三方五湖周辺では、他では味わえない鯉料理も登場。
これらの地域の伝統的な料理に合う若狭のお酒たちは、和洋問わずしっかりとしており、濃い味付けの料理にも合うことを意識して作られています。そんな若狭のお酒たちは、近隣の店舗や道の駅、オンラインショップなどで買うことができますよ。