ギリシャの国旗の図柄や意味、ギリシャの首都について、またギリシャの面積や人口と今後の人口予想、そしてスポーツの試合などでたびたび歌われる国歌の成り立ちまで、ギリシャの国の基礎知識をくわしく解説します。
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ギリシャ国旗とその意味
ギリシャの国旗は青と白の十字と、青と白のストライプで構成されています。青は海を、白は空を表し、十字はキリスト教への信仰を象徴しています。
青5本、白4本、計9本のストライプの意味は諸説あり、ギリシャ独立戦争時の鬨の声である「自由か死か(Ελευθερία ή Θάνατος)」の9音節を意味するという説や、独立戦争が9年続いたからという説、ギリシャ神話で文芸を司る9人の女神「ムーサ」からという説、ギリシャ語で自由を意味する「エレフセリア」のつづりが9文字だから、という説があります。
国旗の成り立ちは、1821年にトルコからの独立を求める闘争が始まった際、パトラの府主教ゲルマノスが白地に青十字を掲げたことに由来しています。その後、青と白を反転し、青地に白十字の旗を陸上用に、十字にストライプの旗を海上用に使い、軍事政権が崩壊した後の1978年、この海上用で使っていた旗が、正式に国旗として採用されました。
ギリシャの首都はアテネ
ギリシャの首都はアテネです。面積は2,929km²で、ギリシャ統計局によると2017年の人口は約304万人です。
アテネは約3,400年の歴史がある、世界で最も古い都市のひとつです。街は古代遺跡の宝庫で、世界遺産に登録されている「アテナイのアクロポリス」には、最も有名な遺跡であるパルテノン神殿をはじめ見ごたえのある遺跡が多く残されています。ちなみに、アクロポリスとは「高い丘の上の都市」という意味です。
アテネの魅力は遺跡だけでなく、旧市街のプラカ地区は石畳の通りに素敵なレストランやショップが並び、散策が楽しいエリアです。一方で新市街にはブランドショップなどが並び都会的な雰囲気が漂っています。
ギリシャの面積は131,957km²
ギリシャの面積は131,957km²です。日本の面積が377,915km²なので、日本の3分の1ほどの大きさです。
ギリシャの人口は1,052万人
2018年時点の人口は5,117万人です。2004年をピークに年々減少しており、今後も人口の減少が予測されています。
ギリシャの国歌は「自由への賛歌(Ύμνος εις την Ελευθερίαν)」
ギリシャの国歌の曲名は「Ύμνος εις την Ελευθερίαν」です。英語では「Hymn to Liberty」、日本語では「自由への賛歌」と訳されます。ギリシャの詩人であるディオニシオス・ソロモスが1823年に書いた、158節からなる叙事詩が歌詞となっており、1828年にニコラオス・マンザロスが作曲を手掛け、1873年に正式にギリシャ国歌に制定されています。
158節までありフルバージョンを歌うと55分という、世界で最も長い国歌として知られていますが、スポーツの国際的な試合など、公式の場で歌うのは2節までであり、公式の歌詞も2節のみとなっています。オリンピックの閉会式では、発祥の地であるギリシャに敬意を表して、必ずギリシャ国歌が演奏されます。