「グアムに行くならタモンでのんびり」という日本人の方へ。まだグアムの主都(首都ではない)ハガニアへ行ったことがなければ是非! グアムの波乱万丈な歴史に加えて、グアムならではの魅力に触れられるエリアです。
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グアム主都ハガニアについて
ハガニアは、スペイン植民地時代以前から歴史が続くグアムでは有数の町で、2019年現在はグアムの政府機関が置かれ、銀行などのオフィスビルも林立しています。日本の「在ハガッニャ総領事館」もあります。
グアム観光の中心地というと「タモン」、グアムの政治・経済の中心地というと「ハガニア」といえます。それでもハガニアの人口は千数百人と多くなく、南国ののんびりとした雰囲気が漂っています。
ハガニアの街中にある建物の外壁には絵が描かれていることも多く、完成度の高いウォールアートを見ながら散歩するのも楽しいです! ただ、日影が少なく白い建物からの照り返しも強いので、熱中症にはご注意を・・!
以下からは、そんなハガニアで「チャモロ(グアムの先住民)」「スペイン」「日本」「アメリカ」4つの文化が楽しめる必見スポットを紹介します。
【1】先住民・チャモロ人の文化を垣間見る「ラッテストーン公園」
ラッテ・ストーンとは?
こけしやキノコみたいな石が一見ミステリアスに配置されているのが「ラッテストーン公園」です。ラッテ・ストーンとは、グアムなどマリアナ諸島で見られるサンゴでできた石柱群のことで、 チャモロ人によって、800年〜1600年頃に造られました。 ハリギと呼ばれる直立した石柱の上に、タサと呼ばれるお椀型の石がのっています。
そんなミステリアスな外観のラッテ・ストーンですが、何に使われたものかはよくわかっていません。17世紀後半のスペインによるマリアナ諸島侵略により、古代チャモロ文化が途絶えてしまったからです。研究者の間では、宗教施設や、墓石、建造物の土台説など諸説あるようです。
ラッテ・ストーンはマリアナ諸島のシンボル的存在
ラッテ・ストーンは、グアムや北マリアナ諸島のシンボル的な存在(日本でいえば日の丸や富士山?)です。ラッテ・ストーンクッキーなどはよく土産物屋で売られており、北マリアナ諸島自治連邦区の旗にも描かれています!
【2】スペイン統治時代からのランドマーク「聖母マリア大聖堂(ハガニア大聖堂)」
スペイン人がやってきてから、このハガニアでもキリスト教が広まりました。「聖母マリア大聖堂(ハガニア大聖堂)」は、スペイン広場の東側に建つ由緒正しいカトリック教会で、サン・ビトレス神父の指揮のもと、1669年にグアムで初めてのカトリック教会として建てられました。その後、何度も建て替えが行われ、美しい白亜の現在の建物は1958年に完成しました。
内部も美しく、多くの人が入ることのできる教会となっています! スペイン統治時代の遺産というだけでなく、カトリック教徒も多い住民の生活に根付いている教会のようです。
【3】日本統治時代の防空壕跡
前述したラッテ・ストーンのすぐ近く(ラッテストーン公園内)に「日本統治時代の防空壕跡」があります。入口の上に「防空壕」という文字を見ることができます。この防空壕は、旧日本軍の陣地として、あるいは弾薬庫としても使われました。そして終戦後は、アメリカ軍の核兵器の貯蔵施設として再利用され、冷戦が終結するまで使われ続けたそうです。
日本統治時代は太平洋戦争中の3年弱ではありましたが、グアムの人にとって辛い歴史となっています(当時、グアムは大宮島と改名されていました)。今後はこの平和を、日本も責任をもって維持していかなければなりませんね。