ごつごつとした岩肌と紅葉が幻想的な「龍王峡」や、車窓から渓谷美と色づいた木々が楽しめる「わたらせ渓谷鐵道」、ヨーロッパのような景色が広がる「水元公園」など、知る人ぞ知る、関東の穴場の紅葉スポットをご紹介します。
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1. 龍王峡(栃木)
川治温泉と鬼怒川温泉の間、約3kmに渡ってつづく景勝地。今から2200万年も昔の海底火山の活動によって噴出した火山岩が、鬼怒川の流れによって侵食され現在のような景観を生み出したと言われています。10月下旬から11月上旬にかけての紅葉は見事で、ごつごつとした岩肌を木々が彩る幻想的な風景が広がります。
- 出典:tripnote.jpphoto by ayapopoponさん
周辺には1〜3時間程度の散策を楽しめるハイキングコースがいくつかあり、「虹見の滝」や「かめ穴」など紅葉以外の見どころもたくさん。日光周辺には紅葉の名所が多いためか、龍王峡はそこまで混み合うこともなく、穴場の紅葉スポットとしてもおすすめですよ。
- 龍王峡
- 日光 / 自然・景勝地 / 紅葉 / ツーリング
- 住所:栃木県日光市藤原地図で見る
- Web:http://www.ryuokyo.org/
2. 鳩ノ巣渓谷(東京)
奥多摩にある、多摩川沿いに位置する渓谷。渓谷沿いには遊歩道が整備されており、11月上旬~11月下旬には紅葉に彩られた渓谷美を堪能しながらハイキングを楽しめる、穴場の紅葉スポットです。
遊歩道は全長8kmに渡って続く大多摩ウォーキング・トレイルの一部で、気軽に散策するなら鳩ノ巣駅〜白丸駅までの約2.2kmを歩いてみるのがおすすめ。青梅線・鳩ノ巣駅から徒歩5分ほどの距離に遊歩道の入り口があります。
一番の見どころは、遊歩道を歩いて5分ぐらいで差し掛かる、鳩ノ巣小橋からの風景。高さがあるため、渓谷を上から一望できます。
3. わたらせ渓谷鐵道(群馬)
わたらせ渓谷鐡道とは、群馬県と栃木県の県境を流れる渡良瀬渓谷に沿って走るローカル線で、足尾銅山で産出される銅を運ぶために大正3年(1914年)に全線が開業しました。全長44.1km、群馬県桐生市にある桐生駅から栃木県日光市にある間藤駅まで運行しています。
ローカル線ながら、道中の景色の素晴らしさが話題に。木々が赤と黄色に色づく紅葉シーズンは、まるで錦絵のような景色が車窓から楽しめます。例年の見頃時期は10月下旬~11月下旬。
停車駅や本数は限られますが、窓ガラスがないトロッコ列車もおすすめ。渓谷の爽やかな風と紅葉を、一緒に満喫できますよ。
- わたらせ渓谷鐵道
- みどり市 / 乗り物 / 紅葉
- 住所:大間々駅:群馬県みどり市大間々町大間々地図で見る
- 電話:0277-72-1117(大間々駅)
- Web:http://www.watetsu.com/
4. 六義園(東京)
日本庭園の六義園(りくぎえん)は、江戸時代中期、5代将軍・徳川綱吉(とくがわつなよし)からの信頼が厚かった川越藩主・柳沢吉保(やなぎさわよしやす)によって築園された大名庭園です。秋になるといたるところで木々が色づき、穴場の紅葉の名所としても知られています。
毎年11月中旬から12月上旬には、紅葉にあわせて期間限定でライトアップも開催。大名庭園周辺や正門から入ってすぐのところにある内庭大門(ないていだいもん)の広場付近で、ライトアップしたしだれ桜やモミジを見ることができます。日中とは異なる、ロマンチックな雰囲気を堪能してみましょう。
- 六義園
- 巣鴨・大塚・駒込 / 庭園
- 住所:東京都文京区本駒込6丁目地図で見る
- 電話:03-3941-2222(六義園サービスセンター)
- Web:https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index031....
5. 照葉峡(群馬)
俳人の水原秋櫻子が日本一の紅葉とうたった、みなかみ町にある絶景スポット。およそ5kmにわたる美しい渓谷では、秋櫻子が命名した大小11の滝を見ることができます。中でも中流域にある「つづみの滝」は、迫力ある光景が広がり、見所の一つに。
紅葉シーズンはとくに美しく見ごたえがありますが、駐車場および歩道はなく、車を走らせながら車窓から楽しむ穴場的なスポットとなっています。運転等に充分注意して、鑑賞を楽しんでくださいね。
6. 中津峡(埼玉)
中津川沿いにおよそ10㎞続く美しい渓谷・中津峡。特に秋の紅葉シーズンは、県道沿いに延々と絶景が続く、穴場的な紅葉の名所となっています。
見頃は、例年10月下旬から11月上旬にかけて。中でも、持桶女郎もみじが真っ赤に染まる様子は、中津峡を代表する紅葉の風景です。
周辺のお店では、紅葉のシーズン限定でこちらも珍しい猪の肉を煮込んだ郷土料理「しし汁」なども味わうことができますよ。
7. 月待の滝(茨城)
- 出典:tripnote.jpphoto by ぽぽい子さん
高さ17メートル、幅12メートルの天然の滝。水に濡れることなく、滝の裏側に入ることができることから「裏見の滝」「くぐり滝」ともいわれていて、穴場の観光スポットとなっています。
- 出典:tripnote.jpphoto by ぽぽい子さん
滝へと向かう道中にももみじがたくさん植えられており、秋の紅葉時期には圧巻の光景に。散策しながら、紅葉と滝の美しさを堪能できます。紅葉は11月10日頃から色付き始め、11月中旬〜下旬には滝周辺も鮮やかに彩られます。
- 月待の滝
- 茨城 / 自然・景勝地 / 滝 / 紅葉
- 住所:茨城県久慈郡大子町大字川山地図で見る
- 電話:0295-72-0285
- Web:https://www.daigo-kanko.jp/spot-0004.html
8. 亀山湖(千葉)
- 出典:tripnote.jpphoto by けんたさん
昭和55年に千葉県で初めてできた多目的ダム「亀山ダム」によって造られたダム湖で、秋には美しい紅葉が見られる穴場スポットとして知られています。「関東で一番遅い紅葉」として知られていて、紅葉の時期には「紅葉遊覧クルーズ」が運航されます。
湖の周辺には亀山温泉があるほか、湖畔公園やキャンプ場などが整備されレイクリゾートとなっています。亀山湖25橋めぐりのサイクリングやハイキング、ボート遊びや釣りなどアクティビティも充実しており、紅葉以外の楽しみも多いですよ。
9. 水元公園(東京)
都内で唯一水郷の景観が楽しめる公園。ポプラやラクショウなど、背の高い木が多く植えられていることもあり、秋になって木々が色づき水路に反射する様子は海外のような光景で、穴場の紅葉スポットとなっています。
そのほか都立公園では最大規模となる、約1,500本のメタセコイアが生い茂る「メタセコイアの森」も大きな見どころ。高さ20mもあるメタセコイアが、レンガ色に紅葉し立ち並ぶ姿は、圧巻の美しさです。森の中にはベンチもあってのんびりできるので、ピクニックがてら訪れたいですね。
- 水元公園
- 柴又・亀有・北千住 / 公園 / 花畑
- 住所:東京都葛飾区水元公園3−2地図で見る
- Web:https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index041....
10. 湯ノ湖(栃木)
標高1,945mの三岳の噴火によってできた、周囲2.8km、水深12mの湖です。ヒメマスやニジマスの釣り場としても知られ、多くの釣り人が訪れる湖でもあります。湖を1周する約3kmの「湯ノ湖周回線歩道」が整備されており、1時間程で湖を1周することができます。
とくに秋は、遊歩道から美しい紅葉をたっぷりと堪能することができ、途中では奥日光三名瀑の1つである湯滝の落ち口なども見ることができます。アップダウンもほとんどなく、とても歩きやすいコースなので気軽に散策が楽しめますよ。
11. 花貫渓谷(茨城)
- 出典:tripnote.jpphoto by reomamaさん
高萩市から内陸におよそ10kmの場所にある花貫川沿いに続く渓谷で、お隣の北茨城市にある花園渓谷と並んで、花園・花貫県立自然公園に指定されています。
そこまで観光客も多くない穴場的なスポットですが、渓谷内にある汐見滝吊り橋や不動滝のほか、海が見えるダムとして有名な花貫ダム、不思議な伝説が残る名馬里ヶ淵(なめりがふち)など、見どころが数多くあります。
- 出典:tripnote.jpphoto by Kingdom YJCさん
11月中旬〜下旬が見頃となる紅葉はとくに素晴らしく、汐見滝吊り橋付近は一番の見どころ。吊り橋に覆い被さるようにモミジをはじめとする木々がせり出しており、情緒ある景色が楽しめます。また、吊り橋の周辺は市道から川沿いに降りられるようになっていて、下から吊り橋を見上げることも。吊り橋までは、花貫駐車場、大能駐車場のどちらからでも徒歩約20分程度の道のりです。
12. 紅の吊橋(栃木)
塩原の箒川(ほうきがわ)にかかる全長52.5mの吊橋で、2003年に完成しました。秋になると、吊り橋の対岸を取り囲むようにもみじが色づく、穴場の紅葉スポットとなっています。最盛期の早朝には、橋の上まで真っ赤な落ち葉が舞い、圧巻の美しさだと評判です。
また箒川沿いには、900mに渡り紅葉を楽しみながら散歩できる遊歩道が設置されています。例年11月上旬~11月中旬に見頃を迎える紅葉を眺めながら、ゆっくり散策を楽しんでみてくださいね。
13. 長寿寺(神奈川)
鎌倉街道沿いにたつ足利尊氏の菩提寺。普段は非公開で、4〜6月と10・11月の金土日祝のみ一般に公開されます。
茅葺きの山門をくぐれば本堂があり、本堂裏には小方丈と美しい庭園が広がります。秋には庭園が美しく色づきますが、公開期間が限られていることから穴場的な紅葉スポットとなっています。とくに書院や小方丈から望む紅葉が素晴らしいです。また境内の裏山には足利尊氏の遺髪を埋葬した墓などもあり、あわせて観光が楽しめますよ。
14. 瀬戸合峡 渡らっしゃい吊橋(栃木)
「とちぎの景勝百選」に選ばれている、渓谷美と紅葉の名所「瀬戸合峡」に架かる吊り橋。瀬戸合峡は鬼怒川の上流に位置しており、約100mにも及ぶ切り立った岸壁が約2kmにわたって続きます。
峡谷に設けられた観光道路(栃木県道23号線の旧道)は、眼下に瀬戸合峡を見ながら縫うように走っており、とくにシンボルとなっているこの「渡らっしゃい吊橋」からの紅葉は絶景!断崖を間近に感じつつ、秋ならではの景色を楽しんでみて。
- 瀬戸合峡 渡らっしゃい吊橋
- 日光 / 橋 / 紅葉
- 住所:瀬戸合峡 栃木県日光市川俣地図で見る