今や福井県を代表するご当地グルメのボルガライス。発祥店として有力視される越前市の喫茶店・カフェド伊万里(IMARI)を紹介します。ボルガライスはもちろん、漫画家・池上遼一ゆかりの店としての側面も紹介します。
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福井のご当地グルメといえばボルガライス
ボルガライスとは福井県を代表するご当地グルメのひとつで、福井県越前市(武生市) を中心に食されている人気料理。オムライスの上にトンカツを乗せてデミグラスソース(ソースにはバリエーションがある)をかけて食べる洋食です。
北陸限定でローソン・ファミリーマート・セブンイレブンなどのコンビニで限定販売、オタフクソースや山崎製パンからボルガライス関係の製品が販売されたこともあります。さらに地元の中学校では給食として登場した過去もあります。
ボルガライスの発祥について
- 出典:ja.wikipedia.orgロシアのボルガ川周辺の様子。(1909〜1915年)
ボルガライスは1980年頃には誕生していたと言われていて、発祥の店の候補はいくつかあり、今回紹介する 「カフェド伊万里」も候補の一つです。ボルガライスという独特な名前の起源は明確ではなく、ロシアのボルガ川(Volga River)やイタリアの地名が関係しているなど諸説あります。
カフェド伊万里の概要
ボルガライス発祥の候補としても考えられているカフェド伊万里ですが、味わいのある日本の喫茶店といった内容の店です。 ボルガライス以外にも、軽食やドリンクなどあります。
越前市(旧・武生市)出身の漫画家・池上遼一との関係
「武生に来たらボルガライス」のスローガンで知られるキャンペーンがあり、そのイラストを福井県越前市出身漫画家の池上遼一が手がけたことでも知られています。
「日本ボルガラー協会」の協会員による自主レポートには “池上氏の妹さんがボルガライスを提供するお店を経営している”との言及もあります。
そういった関わりもあってか、カフェド伊万里の店内には池上遼一手がけた作品が展示されされており、一般的な喫茶店とは違ったミュージアムのような独特の雰囲気があります。
カフェド伊万里の様子
お店の外観
田んぼが広がるのどかな場所の道路沿いにカフェド伊万里はあります。よくあるファミリーレストラン等とは一線を画した雰囲気があり、外から一目見ただけでは開店しているのかどうか判別できません。お店の前にはガレージがあり、車での来店が一般的といった様子です。
お店の中の様子
渋いという言葉が当てはまるような外観からは想像しづらいのですが、日光で清潔感のある光に満ちた華やかな空間が広がっています。
木製の家具を中心とした山小屋のような温かみのある空間で、 季節を意識したような植物のデコレーションもあり、安心感があります。
カフェド伊万里という、この場所にしかない唯一無二の空間が広がっており、印象的でした。
店内に飾られた池上遼一の作品
序盤で少し紹介しましたが、カフェド伊万里の店内のあちこちに池上遼一の絵が飾られています。たとえ池上遼一を知らなかったとしても、風格のあるアートが飾られているなという印象が強い空間です。
カフェド伊万里のメニュー
メニューはラミネート加工された一枚のプリントにまとめられていて、写真付きかつシンプルで理解しやすいです。カレーなどの食事からサンドイッチ、さらにはパフェなど、懐かしくも王道なメニューです。
レギュラーメニューとは別に手書きのメニューもあり、 こちらには人気のセットやデザートのが記載されています。
バナナジュース
バナナと牛乳のシェイクといった内容で、 牛乳が多くてすっきりした味わいです。
- 500円
ボルガライス
こちらがカフェド伊万里のボルガライス。ケチャップライスをやや半熟の薄めの卵で包んだオムライスの上に、大きめのトンカツがのっています。ソースはデミグラスソース。トンカツが分厚いので、食べ応えがあります。安心感のある家庭料理のような美味しさでした。
- 900円
カフェド伊万里をおすすめしたい理由
福井県(石川県寄り) でボルガライスを食べられるお店は複数あるのですが、カフェド伊万里は独特な喫茶店で唯一無二な空間だと思うので、あえておすすめしたいです。
特別にハイカラではない、家庭料理のような本物のボルガライスが食べられたのが個人的には感動的でした。
また、漫画家の池上遼一作品に興味がある人は、ボルガライスとは別に、聖地巡礼のような形で訪れるのも面白いかもしれません。
福井鉄道福武線「北府駅」より徒歩約15分(1.7km)
西日本旅客鉄道・北陸本線「武生駅」より徒歩約25分(2.2km)
定休日:水曜