マレーシア
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海外登山にチャレンジしよう!珍しい景色と熱帯植物に出会える世界遺産の山、マレーシア・キナバル山

取材・写真・文:

神奈川在住
訪問エリア:19ヶ国

2016年11月24日更新

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写真:まきまき

マレーシア・ボルネオ島にあるキナバル山は、東南アジア最高峰の標高4,095m。世界遺産にも登録されているキナバル自然公園のエリア内に位置し、人々には神聖な山として大切に扱われています。豊かな生態系を持つジャングルから始まり、満天の星空に迫力のある奇岩群など、登山中に出会う景色は珍しいものばかり。山好きはもちろん、いつもと違う旅の経験として、キナバル山にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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初めての海外登山にオススメの山

  • 写真:まきまき

キナバル登山のスタートは、亜熱帯植物が鬱蒼と生い茂るジャングルから始まります。雨が多く突然のスコールに遭遇することもしばしばですが、一日中降り続くわけではありません。森林限界は3,500mとかなり高い地点にあり、その先はガラリと姿を変えて、ジャングルとは別世界のゴツゴツとした岩一面の世界へと景色が移り変わります。

登山道は整備されていて歩きやすく、トイレも多く設置されています。難易度の目安としては、距離が長い分だけ富士登山のワンランク上といったイメージで、途中の岩場でロープを伝う場所はありますが、特別な技術は必要ないので注意して登れば問題ありません。

  • 写真:まきまき

入山には山岳ガイド同行が義務付けられ、1日の入山数にも制限があるため混雑とは無縁です。さらに山小屋は一人一人にベッドと寝袋が用意され、共同エリアにはシャワールームも完備。ゆっくり過ごせる快適さが嬉しいところです。

4,000m級の山といえど、山頂に雪が降ることは滅多にないので登山は年中可能です。初心者でもチャレンジしやすく、初めての海外登山にキナバル山を選ぶ方は多いようです。

珍しい植物が生息する自然の宝庫

  • 写真:まきまき

キナバル山とその一帯は、キナバル自然公園としてユネスコ世界遺産に登録されています。登山道入口の標高は1,890mで、蒸し暑い下界に比べたら冷んやりとしているものの、湿度は高くしっとりとした空気が漂います。

  • 写真:まきまき

登山コースは、下山の際に行きとは違う道を散策するプランや、山頂まで行かない半日トレッキングコースもあり、食虫植物ウツボカズラや寄生植物ラフレシアなど、日本では決して見ることのできない珍しい植物が観察できます。

ラフレシアは大きいものだと1m近くにも広がり、開花から1週間以内で枯れてしまう希少な花です。花というよりは奇妙な生き物といった印象ですが、運よく遭遇すれば、それだけでここに来た甲斐があったといえるでしょう。

星空の下で宇宙体験

  • 写真:まきまき

深夜2時30分頃、山小屋を出て山頂に向かいます。山小屋は標高約3,280m付近にありますが、この地点でまだ森林限界には達していません。真っ暗闇の中をヘッドライトの明かりを頼りに進み、足を休める度に上を向くと、木々の合間からはダイヤモンドを散りばめたように美しい星空が見え、その先の景色への好奇心をかき立てます。

森林限界を超えて岩場に出ると、遮るもののない夜空に無数の星が輝きます。そして暗闇に浮かぶ岩山のシルエットが不思議な魅力をかもし出し、まるで宇宙に向かって歩いているような、そんな気分にさせられます。

この星空を見るためだけに、もう一度キナバル山に行きたいと思うくらいの、独特な光景と空気感がそこには存在しています。地面は岩といってもなだらかなので、休憩の際に安全そうな場所を見つけ、寝転びながら夜空を仰いでみるのもいいかもしれません。

迫力のある奇岩群

  • 写真:まきまきドンキーズイヤーピーク、4054m

東の空が白みはじめる頃、山頂付近の岩の群れに到着します。ひときわ目立つのは縦に2本伸びた細長い岩で、この形からロバの耳を連想し、ドンキーズイヤーピークという名前が付けられています。(2015年に起きたキナバル山近くを震源とする地震により、現在は片方が崩れ落ち形が変化しています)

  • 写真:まきまきサウスピーク、3921m

キナバル山は地下から上昇した溶岩が固まってできた後、氷河によって岩の表面が削り取られ、現在のなだらかな岩肌になったと考えられています。そして今もなお隆起は続いていて、一年に数ミリずつ盛り上がっているそうです。朝日の中に見る巨大な岩はとても迫力があり、地球の長い歴史とエネルギーを感じる、世界のユニークなスポットの一つと言えるでしょう。

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この記事を書いたトラベルライター

トラベルフォトグラファー
カメラを片手に一人旅をしています。行ったことのある場所を再び訪れても、旅にはふたつとして同じ経験はなく、世界はミラクルの連続です。感動からハプニングまで、様々な出会いの中にたくさんの面白さがあり、出発してから帰るまですべての場所が目的地ですね。

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