メキシコのユカタン半島に点在するマヤ文明の遺跡は、大小合わせて4,400ヵ所以上にも上るそうです。未だに謎に包まれている遺跡の多くは、遠い過去の繁栄と衰退を感じさせる偉大な建築物にあふれ、訪れる人の好奇心を存分に刺激してくれます。今回は、メリダというユカタン半島の中核都市から、カンクンまでにある主なマヤ遺跡をレンタカーで巡り、その道のりにある見どころも併せてご紹介します。
この記事の目次表示
メキシカンドライブの経路
今回の旅のドライブ経路は、ユカタン半島北方にあるメキシコの「メリダ」という都市から、南方「ウシュマル」という遺跡を訪ね、その後「チチェン・イッツァ」という遺跡へ。さらに東の終点「カンクンビーチ」までおよそ800kmの道のりです。
メキシコシティよりメリダへ
日本から飛行機の直行便があるメキシコの首都「メキシコシティ」を経由し、ユカタン半島の中核都市「メリダ」まで飛びます。空路直行便でおよそ2時間前後。毎日、多くの便数があります。
メリダの空港でレンタカー
レンタカーは空港で借りることができます。AlamoやHertz、Budgetなど、世界でも有名な会社が空港にカウンターを設置しています。現金でレンタルされる場合は多額のデポジットを必要としますので、もしあればクレジットカードでの支払いがよいかと思います。
また、現地で空きがない場合もありますので、日本でWeb予約をされて行かれることをオススメします。
謎の多いマヤ文明
マヤ文明は、ユカタン半島を中心とした熱帯雨林のジャングルに栄えた、極めて高度な文明だったといわれています。1万年以上前から人が住み始め、紀元前3世紀ごろからすでに国家形成が始まり、9世紀ごろまで強い勢力を保持していました。その間に天文、暦、数学が発達し、文字種が4万種にも及ぶマヤ文字を使用していました。
最近では、マヤ暦カレンダーが有名になりました。マヤ文明での暦は周期や日数が異なるいくつかの種類の暦法があります。
■20の文字と13の数字からなる、260日周期の暦
■20日ごとの18ヶ月に5日を加えた、365日周期の暦
■紀元前3114年8月13日にあたる日を紀元とし、日数の経過を数える暦
2012年の冬至(12月21日)以降の日付が記されてないカレンダーがあり、世界が滅亡するのではないか?などともいわれておりました。映画にもなりましたね!
現代に至って尚、それほどの影響力のあるマヤ文明。早速、探訪してみましょう!
ウシュマル遺跡(世界遺産)
ウシュマル遺跡までの道
車を借りたら早速GO!!
メリダより261号線で南を目指します。
わりと長い道中、そして良い道とも言えませんが、途中「Uxmal」の道路標識もありますので分かりやすいです。
迷わずに行けば、およそ1時間。ウシュマル遺跡に到着です。
魔法使いのピラミッド
こちらのピラミッドは高さ36m。魔法使いのピラミッドといわれています。
ピラミッドというと、四角柱で角が鋭角なイメージがありますが、こちらのフォルムに角張った箇所はありません。丸みを帯びています。どこか女性らしいですよね。
- 魔法使いのピラミッド
- メキシコ / 遺跡・史跡
- 住所:Carretera Federal 261 Merida-Santa Elena, Uxmal, Yuc., メキシコ地図で見る
尼僧院と大球技場
魔法使いのピラミッドの裏には尼僧院と大球戯場があります。
こちらの大球戯場では定期的に球技が行われていたそうで、バスケットゴールを縦にしたような石造りの輪があります。
2チームに分かれてここにボールを通して点数を競い合い、ゲームが白熱するほど雨が降って豊作になると信じられ、多くの市民が集まっていたようです。
しかし、このゲームは命がけ。勝ったチームのキャプテンは名誉の生贄となり、英雄として扱われたのだとか。
総督の館
こちらは総督の館です。彫刻が独特ですが、全体で観ると美しいですね。
大ピラミッド
その先へ進むと大ピラミッドです。
こちらは上まで登ることができます。
頂上からの景色は壮大なジャングル。とても静かです。
向こうに見える魔法使いのピラミッド以外、視界を遮るものは何もありません。心地よい風が吹きます。
一段一段の階段が大きい上に急で高いですが、登ってみる価値ありのピラミッドです。
チチェン・イツァ遺跡(世界遺産)
チチェン・イツァ遺跡までの道
一旦、メリダへ向かって北上します。そして途中で東へ向かう180D号線へ乗り換えます。
チチェン・イツァまで直線で行ける道もあるのですが、国道180D号線は道が良く、信号もほとんどないためドライブに最適です。
両端に永遠と続くジャングルと、遠い雲のコントラストが綺麗なうえ、あまり交通量もなく、運転も一層楽しいですよ!
エル・カスティーリョ
ウシュマル遺跡から早ければ2時間ほどでしょうか。マヤ文明の中心となる遺跡、チチェン・イツァ遺跡に到着です。こちらはマヤの最高神ククルカンを祀るエル・カスティーリョです。
ウシュマルの「魔法使いのピラミッド」と対称的で勇ましく感じられますよね。
このエル・カスティーリョは二重構造になっており、内部に同じようなピラミッドがあります。頂上には王様の石棺が安置されているそうです。
頂上より地上まで伸びた階段の側際は、昼夜の長さが同じとなる春分と秋分の日の夕方に胴体となって浮かび上がり、地上の蛇の顔と合体します。計算しつくされた角度が年に二度、大蛇を降臨させますよ!
春分や秋分の日にここへ訪ねられなくても、毎晩行われるイベントでどのように蛇が姿を現すのかを観ることができますよ!
エル・カスティーリョは謎が謎を呼ぶピラミッドとしても有名で、新世界の七不思議にも登録されています。
- エル・カスティーリョ
- メキシコ / 遺跡・史跡
- 住所:Chichen Itza, Mexico地図で見る