修学旅行で日光に行ったことのある人は多いでしょう。でも大人になってからは行ったことがない!という人も案外多いのでは?今回ご紹介するのは、日光山信仰の始まりとなった「日光二荒山(ふたらさん)神社」からその奥へ続く「瀧尾(たきのお)神社」まで、静寂と神聖さが感じられる穴場スポットです。また日光在住の友人おすすめの立ち寄りグルメと、日光への鉄道旅で使えるお得なきっぷも併せてご紹介します。
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日光駅から「日光山内(世界遺産地区)」へ
「日光山内」とは?
日光と聞いて、まず思い浮かぶ場所の1つは「日光東照宮」でしょう。日光の山内(さんない)とは、この「日光東照宮」と今回紹介する「日光二荒山神社」の2つの神社、「日光山輪王寺」の1つの寺を合わせた二社一寺の建造物や遺跡がある一帯のことを指します。現在、ユネスコの世界文化遺産となっています。
ふたつある「日光駅」
電車で日光へ行く場合、最寄りとなる駅は2つあります。ひとつは「東武日光駅」、そしてもうひとつは「JR日光駅」です。この2駅は、歩いてほんの数分の距離に位置しています。日光をバスでまわる際、主に東武日光駅周辺が起点となりますが、駅から山内までは徒歩で行くこともできます。東武日光駅から山内の入口にかかる「神橋(しんきょう)」までは、国道119号線沿いに歩いて20~30分ほどです。いろんなお店が立ち並んでいるので、散歩気分で歩くのも楽しい♪
朱塗りの赤が緑に映える「神橋」
「神橋」は二荒山神社の建造物で、日光山内地区の入口に架かる木造朱塗りの橋です。その下を流れる大谷川は、水色に澄み渡ってとってもきれい!
かつて「神橋」は神事や徳川将軍家の社参など、限られた時のみ使用されていましたが、現在は渡橋料大人300円で一般公開されています。ただし橋を渡っても最後が行き止まりのため、残念ながら向こう側まで渡りきることはできませんのでご注意を!
- 二荒山神社 神橋
- 日光 / 橋 / 世界遺産
- 住所:栃木県日光市山内2307 神橋地図で見る
- 電話:0288-54-0535
- Web:http://www.shinkyo.net/index.shtml
下野国の一の宮「日光二荒山神社」
「日光東照宮」へ向かう表参道を歩き、石鳥居をくぐると、左手に東照宮の色鮮やかな五重塔が現れます。そこから左手に入ると「日光二荒山神社」へ向かう道になります。ここは二荒山神社へとまっすぐ立ち並ぶ石灯籠の姿がとても印象的!
二荒山神社は1200年以上前に開かれ、日光山信仰の始まりとなった古社で、古くから下野国の一の宮(一番格式の高い神社)として篤い信仰を集めました。二荒山神社の境内はゆったりとしており、東照宮の人の多さと比べると、ぐっと落ち着いた雰囲気です。
ちなみに二荒山神社のご神体として祀られている男体山は、かつて二荒山と呼ばれ、この「二荒」を「にこう」と音読みしたものが「日光」という地名の語源になったと言われています。
- 日光二荒山神社
- 日光 / 観光名所 / 神社 / 紅葉 / パワースポット / 縁結びスポット / 世界遺産
- 住所:栃木県日光市山内2307地図で見る
- 電話:0288-54-0535
- Web:http://www.futarasan.jp/
「瀧尾(たきのお)神社」へ続く古道
さて、二荒山神社の左手にある横道を入ると、その先にある「白糸の滝」と「瀧尾(たきのお)神社」まで歩いていくことができます。片道約25分ですが、ここから急に人けが少なくなり、ちょっとディープな日光を肌で感じることができるはず。
長い石段が続きますが、足元はあまりよくないので、「瀧尾神社」まで目指すつもりであれば、歩きやすい靴で来ることをおすすめします。
時が止まったかのような佇まいの「行者堂」
- 出典:twitter.com
- 写真:自由旅クリエイターにじねこMii
「瀧尾神社」までの途中には「行者堂」というお堂があります。そこにある苔むしたお地蔵さんや狛犬の姿に、一気にタイムスリップしたような気分になります。「行者堂」はもともと、修験者の修業場として建てられたものなんだとか。
小さいながらも名瀑「白糸の滝」
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さらに先を行くと、左手に「白糸の滝」が現れます。高さ10mほどの小さな滝ですが、弘法大師の修業の場と伝えられ、古くから文献にも登場する名瀑です。
古道の奥にある「瀧尾神社」
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白糸の滝のすぐ先には「二荒山神社別宮」でもある「瀧尾神社」があります。この辺りまで来ると人の気配はほとんどなく、何百年も前から時間が止まってしまっているかのような錯覚に陥ります。
瀧尾神社の参道の奥には、ちょっと変わった造りをした石の鳥居があります。じつはこの鳥居、「運試しの鳥居」と呼ばれ、上部真ん中の穴に小石を3つ投げて、ひとつでもこの穴を通れば願い事が叶うと伝えられているんです。筆者も試してみましたが、残念ながら未来は自分で切り開くしかないようです(笑)。
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- 写真:自由旅クリエイターにじねこMii
瀧尾神社は弘法大師が820年に創建したと伝えられ、現在の建物は1645年に改築したものです。境内には「運試しの鳥居」のほか、「縁結びの笹」、「酒の泉」、「子種石」などいくつかの見どころがあるので、時間があればぜひそちらにも足を運んでみてはいかがでしょうか?
「瀧尾神社」まで行くときに気をつけたいこと
瀧尾神社は、東照宮や二荒山神社よりもかなり奥まったところにあります。静寂の中、神聖な雰囲気が感じられる場所ですが、人けもかなり少なく、1人で訪れた筆者は少し心細さを感じました。「瀧尾神社」周辺では「案内を装って女性に近づいてくる男性がいます。」という内容の看板も見かけたので、もし1人で行かれる方は少し用心した方がよいかもしれません。
「瀧尾神社」からの帰り道は2通り
また瀧尾神社から帰る際は、2通りの方法があります。1つは来た道をそのまま二荒山神社方面へ戻る方法。そしてもう1つは、すぐ横を流れる川沿いの古道を神橋方面へ戻る方法です。筆者は神橋方面へ向かう道を選んだのですが、途中から道が複雑で分かりにくく、迷いそうになりました。神橋方面への道を歩く際には、途中で道を確認しながら戻った方がよいと思います。