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目指せ、完歩!【富士登山】に必要な知識10選

取材・写真・文:

長野在住
訪問エリア:35都道府県

2018年7月12日更新

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③富士登山に必要な装備

以下に必要な装備を記載しますが、「こんなにたくさん揃えなきゃいけないの?!」と思う方もいらっしゃると思います。全てが無理という場合には、山歩きの三種の神器と言われる靴・ザック・雨具だけは必ず購入・準備をしましょう。それでも6~7万円の出費は覚悟してください。

また、必要装備はレンタルもできますので、そちらも参考にしてください!(レンタルサイトは、一例として載せています。他にもサイトはありますので、自分に合うレンタル屋さんを探してみてください)

これは必須!な装備

靴:登山靴、トレッキングシューズがオススメ!

富士山は火山砂利のため、スニーカーなどの底の薄い靴は穴があきます。また、ハイカットでない場合には、砂利が靴の中に入ります。もし「砂走り」や「大砂走り」を下る場合は、スパッツで靴の中に砂利が入るのを防ぐといいでしょう。

また、トレッキングシューズは普段履く靴とは履いた感覚、さらに歩く感覚も異なるので、富士登山当日までにしっかりと慣らしておくことが重要です。

※古いトレッキングシューズは靴底がはがれる可能性があります。登山前に靴底を必ず確認しましょう。万が一、登山中に靴底がはがれた場合は、紐もしくはガムテープ、結束バンドなどで応急措置が可能です。

雨具:上下分かれている雨具を選びましょう!

富士山は風が非常に強く、傘やポンチョなどは風にあおられて破けたり、下からの風を受けて体全体が濡れてしまうことがあるため、上下分かれている雨具を持参しましょう。また、耐久性が高く、汗で濡れにくい防水透湿素材の雨具を選ぶといいいでしょう。

肌着類:ポリエステルなどの化学繊維を使った速乾性のものを!

綿素材の肌着やズボン、シャツなどは、濡れるてしまうと乾きにくいため、体温を奪う原因となります。

防寒具:ダウンやフリース、手袋、ニット帽など、冬の服装の準備を!

標高が100m上がるにつれて、気温は約0.6度下がります。したがって、富士山頂と登山口五合目の気温差は約9度となります。夜になるにつれて気温はどんどん下がり、日の出前には、真夏でも0度以下になることもあります。また、雨や風の場合は体感温度がもっと下がるため(風速1m毎に約-1度)、様々な気温変化に対応できるような服装の準備をしましょう。

帽子:ツバのあるキャップかハット、それに加えてニット帽があると便利!

  • 写真:ポムラぽむ

登山道には日差しを遮る物が無いため、登山者は強い日差しにさらされます(標高100mで約1%紫外線が上がります)。筆者は一度、ツバのない帽子を被って登ったため、顔が日焼けで真っ赤になりました。。また朝夕は冷え込むので、耳まで覆うニット帽があると、少しでも寒さをしのぐことができます。

ライト:両手が自由になるヘッドランプで!

  • 写真:ポムラぽむヘッドライトをつける人々の行列。

ご来光を目指して山頂まで登る場合は、夜中に登山を開始することになります。また、登山道の渋滞や体調の悪化により、予定よりも下山が遅れる可能性もあります。足下が見えない状況では歩行が出来なくなるので、ライトは必ず持っていきましょう♩ その際は、懐中電灯など手にもつタイプは避け、両手が自由になるヘッドランプを持参したほうがいいでしょう。

飲み物:500mlのペットボトルを2~3本ほどがオススメ

富士登山で発症しやすい高山病を防ぐためにも、こまめな水分補給は重要です。そのためにも、飲み物は必須です。しかし、最初から持ちすぎると体力消耗の原因にもなるので、登り始めは2~3本ほど持ち、値段は高くなりますが、途中の山小屋で随時購入しましょう。

ちなみに、山頂に近づくにつれて物の値段が上がるのは、麓からクローラーという車で運んでいるためです。運ぶことの大変さを思うと、値段の高さなんてちっぽけに感じませんか?

行動食:おにぎり、チョコレート、羊羹、ナッツなど高カロリーのものを

山での体力消耗は、平地よりも激しいです。そのため、行動食は高カロリーのものがいいでしょう。また、サッと片手で食べることができるような、手軽なものが便利です。チョコレートなどは、個包装のものを選ばないと溶けて一塊になってしまうので注意してください。

ごみ袋:自分のごみは持ち帰り必須

富士山にはごみ箱がありません。弁当の空箱も持ち帰るルールになっていますので、ゴミ袋はしっかり持参しましょう。また、ゴミが減らす工夫として、パッケージを外しても大丈夫な行動食を密閉できる食品用保存袋にまとめるのがおすすめです♩

お金:1万5,000円~2万円ほどの現金の用意し、一部100円玉に両替を

富士山のトイレは有料(200~300円)です。このお金は、トイレの維持管理費に使われます。また、ほとんどの山小屋で支払いにカードは使えず、現金のみとなっています。

ちなみに、持参する費用の内訳は以下の通りです。

【内訳】

  • 富士山保全協力金:1,000円(任意)
  • 山小屋の宿泊料:8,000~9,000円
  • 有料トイレ:1,200~1,500円(1回200~300円)
  • ペットボトル飲料:500~1,000円(1本400~500円)

※その他、食事、お土産、お賽銭、焼印代などを必要とする場合はその分も必要になります。

地図:距離やコースタイムが記載されている地図が便利

富士山の基本登山道は4つのルートに分かれており、それぞれのルートも一本道ではありません。看板はありますが、万が一に備えて、地図で現在地を把握しながら歩くと安心です。また、視界が悪いときには、コンパスも活躍します。

日焼け止め:最低SPF30、もしくは、PA++のものを。

帽子同様、富士山での強い日差しを防ぐため、そして、紫外線は疲労の原因になるとも言われているため、疲労防止のためにも持参しましょう。

強い紫外線から肌を守るためには、SPF50、もしくは、PA+++と表示してあるものを。敏感肌の方は、最低SPF30、もしくは、PA++のものを使用しましょう。また、一度塗っても汗で流れ落ちるため、こまめに塗り直しをしましょう。

携帯電話:連絡を取り合う手段として必要です

万が一、救助が必要になったときや友人とはぐれたときに役立ちます。バッテリーの消耗を防ぐために、使わないときは電源を切っておきましょう。念のため、予備のバッテリーも持参しましょう。

医薬品、健康保険証:緊急用として持参しましょう!

万が一の怪我のためにファーストエイドキット(応急手当キット)を持参しましょう。頭痛薬、腹痛薬など普段飲み慣れている薬も持って行くと安心です。健康保険証も万が一に備えて携帯しておきましょう。

タオル:2~3枚あるといいでしょう

汗をぬぐう他にも、緊急時には包帯や三角巾の代用にもなります。薄手の手ぬぐいでもOKです。

防水バック:リュックの中の整理にもなり、便利!

濡れると困るもの(衣類・カメラなど)は防水バックに入れて管理しましょう。小物用であれば、密閉できる食品用保存袋(100均の「Zipper」など)でも代用可能です。

あると便利!な装備

手袋:ストックを持たない人は、特に便利!

防寒対策をはじめ、岩などを登るとき、岩などに手をついたときの保護にも役立ちます。

サングラス:目からの紫外線の吸収を防ぎます

肌は、目の角膜が紫外線を吸収してメラニン色素をつくることでも黒くなります。サングラスを選ぶ際には、紫外線透過率(紫外線透過率1.0%以下なら、紫外線を99%以上カット)をよく見てから購入しましょう。レンズの濃いサングラスがいいと思われがちですが、濃すぎると瞳孔が開き、より紫外線を吸収してしまうそうです。

スパッツ・ゲイター:靴の中に砂が入るのを防ぐ

スパッツで足首を覆うことで、雨や砂利などが靴の中に入ってくるのを防ぐことができます。特に「砂走り」や「大砂走り」を下山するときには、あると便利です。

ストック:当日使用しなくても、持参するのがいいでしょう

ストックは膝への負担を軽減してくれます。特に下山時には足に大きな負担がかかるので、途中でリタイヤする人がいるほど。ストックを利用することでバランスを保ちやすくなり、転倒防止にもなります。2本あると、より安定します。

耳栓・アイマスク:夜少しでも体力温存したい方にオススメ

山小屋での睡眠は、ほとんどが大広間で雑魚寝状態です。もしも雑音や周囲の環境に影響されて眠れない心配がある場合は、耳栓やアイマスクがあると安心です。

ボディーシート・化粧落とし:顔や体をスッキリさせたい方に!

小屋泊では入浴できないので、気になる方は持参しましょう。

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