広大な北海に古い港町。そして、高台に佇む聖メアリ教会と廃墟のウィットビー修道院。その寒々しい情景から生まれたホラー小説『吸血鬼ドラキュラ』では、ドラキュラ伯爵が船で漂流し流れついた地としてウィットビーが登場します。そんなイメージがある一方で、街中の賑わいは対照的です。石畳の道にはカラフルな外壁の可愛い家が並び、レストランやカフェ、ブティックや雑貨店はどれも魅力的で入らずには入られません。この記事では、イギリス北部の観光地として人気を博すウィットビーの魅力と、観光スポットをご紹介します。
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ウィットビーは、どんな街?
ウィットビー(Whitby)はイギリス北部のノースヨークシャーという地域にある、北海に面した小さな港町です。ノースヨークムーアズ国立公園の草原地帯に囲まれ、エスク川の豊かな水源が北海へ流れ込む河口を中心に、街が広がっています。
657年に修道院が完成した頃、街は漁港の役割を担っていました。867年、ヴァイキングの襲撃により修道院が破壊されますが、その後1078年には新たな修道院が建立され、その頃から現在の街の名前である「ウィットビー」が使われるようになりました。
ウィットビーは木造船の製造や鯨油搾取の基地として栄えますが、18世紀に鉄道が開通すると、海辺のリゾートを満喫できる北部の観光地として発展します。
ウィットビーの魅力・・それは、ノースヨークシャーの自然と北海の景色、そして海の恵にあり!
北海を望むリゾート地であるウィットビーには、現在も年間を通して国内外から多くの観光客が訪れます。海辺の景色や歴史的建造物など、街中には見どころがたくさんあります。
また、港の観光クルーズをはじめ、沖に出るクルーズではイルカやクジラウォッチング、エスク川を登るクルーズでは日向ぼっこをする野生のアザラシを見ることができるなど、レジャーも充実しています。
そして、港町観光の目玉といえば海の幸です。ウィットビーで味わえるフィッシュ&チップスやフィッシュケーキはどれも絶品で、これら海の幸を目当てに何度も訪れる方も多くいるようです。
ウィットビーで訪れたい!スポット5選
魅力がたくさん詰まったウィットビーですが、街自体は小さなエリアに集まって形成されているので、徒歩で周ることもできます。電車やバスの面倒な移動も不要なので、のんびりと気ままに過ごすことができるのも、ウィットビー観光の魅力の1つといえます。
そんなウィットビーの、訪れたいスポット5選をご紹介します。ウィットビー観光のポイントを、日帰りでも余すことなく攻略できる内容です。
スポットその1 「聖メアリ教会と、ウィットビー修道院」
街を見下ろす高台の上に並ぶ聖メアリ教会(St Mary's Church)とウィットビー修道院(Whitby abbey、ウィットビー・アビー)は、ウィットビーのシンボルとも呼べる存在です。
幾度の破壊と浸食によって廃墟と化した修道院の建物は、13世紀から15世紀にかけて建てられたものです。現在はイギリス重要建造物に指定され、保護されています。
高台の足元から伸びる199段の階段を登ると、はじめに聖メアリ教会の小さな建物にたどり着きます。聖メアリ教会は12世紀から存在し、現在も礼拝を行なっている現役の教会です。そこを通り抜けた先には修道院の入口があり、入場券を購入するチケット売り場や資料館があります。
- ウィットビー修道院跡(ウィットビー・アビー)
- イギリス / 遺跡・史跡
- 住所:Abbey Ln, Whitby YO22 4JT イギリス地図で見る
- Web:http://www.english-heritage.org.uk/visit/places/wh...
スポットその2「シャンブルズ」
シャンブルズ(The Shambles)は、修道院に続く199段の階段の足元に広がるエリアを指します。石畳の道が通り、その両脇にはコテージやお店が所狭しと並び、観光や買い物客で賑わう場所です。
坂の多い場所ですが、建物の間から時折見える海との情景がとても素敵な場所です。眺めの良いテラスやベンチを見つけて、休みながら満喫するのも良いでしょう。