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【和歌山】「京都大学」と「くじら博物館」の水族館は小さいけれど個性的

取材・写真・文:

兵庫在住
訪問エリア:45都道府県

2021年3月31日更新

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写真:こごみ

和歌山県白浜にある「京都大学白浜水族館」と太地町の「くじら博物館」内にある「海洋水族館」は、小規模だけどとても個性的で魅力的な水族館です。今回はお魚の顔にこだわった写真を並べながら、各水族館についてご紹介していきます。

この記事の目次表示

京都大学白浜水族館

  • 写真:こごみ

和歌山県白浜にあるこの水族館は日本で唯一、国立大学が持つ博物館施設として指定を受けた水族館なのだそうです。嬉しいことに年中無休で、入館料大人600円、小中学生200円です。

京都大学白浜水族館の特徴

  • 写真:こごみ

京都大学白浜水族館には、ペンギンもイルカもいません。巨大水槽や派手な魚もいません。とても小規模です。つまんないと思うか面白い!と思うかは人によって分かれます。実際見たこともない生物もたくさんいて、ハマる人はかなりハマります。

  • 写真:こごみ
  • 写真:こごみ

こちらの水族館には、紀伊半島に生息する多様な海洋生物が集められていますので、海の生き物が好きな人はきっと楽しいと思います。大学の水族館なので実験中の水槽などもあり、珍しい生き物も見ることができます。

水族館に来ているというよりも、海の生き物が大好きでちょっとこだわりを持った、近所のお兄ちゃんの家に遊びに来ているような、そんな感じで楽しむことができます。

地味なのに飽きない!展示の工夫も

  • 写真:こごみ

地味な魚が多いのに、ずーっと見ていて退屈しません。貝類やエビ、ウミウシやクラゲ、カイメン、ナマコ、サナダヒモムシなどなど。もしかしたら苦手な人はちょっと引くかもしれない生物もいます。

  • 写真:こごみ

くっついていないコバンザメをこんなに近くで見ることもできます。頭のぎざぎざしているところを利用し、吸盤と同じ原理でくっつくのだそうです。

  • 写真:こごみ

小さな生き物の水槽にはレンズがついていて、大きく見やすいようにしてあります。背景に紛れてどこにいるのかわからないものもいて、探すのもまた楽しい。

  • 写真:こごみ

この水族館で嬉しいところは、生き物についての知識がとてもわかりやすいこと。どこの博物館でも水族館でもパネルなどで説明がされていますが、専門用語も含まれていたりしてむずかしい場合もありますよね。こちらの水族館の説明は、子供が読んでもとてもわかりやすくなっていますよ。

京都大学 白浜水族館
白浜町(西牟婁郡) / 水族館 / 子供が喜ぶ / 穴場観光スポット
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町459地図で見る
電話:0739-42-3515
Web:http://www.seto.kyoto-u.ac.jp/aquarium/

くじらの町太地町「くじら博物館」内の水族館

くじらといえば和歌山県太地町が有名ですね。こちらの町で人気なのが「くじら博物館」。広いエリアに展示施設、イルカやクジラのショープール、水族館などがあります。

博物館

  • 写真:こごみ

入ったとたん、いきなり巨大なくじらの古式捕鯨のジオラマがお出迎えしてくれます。この迫力!こちらも年中無休で、大人1,500円、小中学生800円になります。

  • 写真:こごみ

はるか昔からくじらに関わってきた太地町ならではの、骨格標本や展示物は見る価値ありです。苦手な人はちょっとひるんでしまうかもしれませんが、くじらの液浸標本などはここでしか見られないものだと思います。くじらが魚ではなく哺乳類だということを実感させられます。いまだに謎が多いというくじらの生態を知るのに、欠かせない貴重な展示ばかりです。

ふれあいの海

  • 写真:こごみ

博物館の建物を出て、ふれあいの海エリア沿いを歩きます。海を区切ったダイナミックなプール。ここでは桟橋があり、中にいるイルカやクジラにエサやり体験をすることができます。

  • 写真:こごみ

この日は本降りの雨のせいかお客さんも少ない状態だったので、イルカもヒマだったのか時々水中からしっぽを出してヒラヒラと動かしていました。遊んでいたのか、練習していたのか。

海洋水族館 マリナリュウム

ふれあいの海を横切った突き当りに「海洋水族館 マリナリュウム」があります。ここでは、イルカをメインとした海洋生物に出会うことができます。

珍しいイルカや、世界ではここだけで飼育されているイルカも

小規模な建物に見えますが中に入ったとたん、頭の上をイルカが!!この水族館の目玉である楕円の巨大水槽です。

  • 写真:こごみ
  • 写真:こごみ

こちらにはスジイルカ、マダライルカ、バンドウイルカと三種類のイルカがいますが、スジイルカとマダライルカは飼育がむずかしく貴重なものだそうです。スジイルカにいたっては、水族館で見ることができるのは世界でここだけだそうです。

  • 写真:こごみ

アルビノ(先天的な白化個体)イルカの「スピカ」ちゃんです。色素が作れないため、全身が真っ白の珍しいバンドウイルカですが、ハンディーが多く自然界での生存がむずかしいそうです。この水族館で研究をかねて2014年から飼われています。

  • 写真:こごみ

「スピカ」ちゃんは愛嬌もので、見学しているおじさんがカメラを向けるとポーズをとりにやってきました。レンズを動かすと、それに合わせて頭をふっていました。

  • 写真:こごみ

屋上に上がると、巨大水槽が上から見える仕組みになっているのですが、「スピカ」ちゃんがあがってきてくれたので喜んでカメラを向けると、突然目の前でジャンプ!!びしょぬれになりました。

イルカ以外の生物も

イルカの存在が大きいので魚の影が薄くなりがちですが、こちらも小さいものが中心ですが珍しい生き物がたくさんいます。

  • 写真:こごみ

なんとも美しいクラゲです。本当に見ていて飽きません。

  • 写真:こごみ
  • 写真:こごみ

展示されている生物は季節や魚の状況によって、いつも同じではなく変わるそうです。ということはまた行かなければいけないということで、水族館好きとしてはちょっと嬉しくなります。

太地町立くじらの博物館
太地町(東牟婁郡) / 博物館 / 子供が喜ぶ / 遊び場 / 水族館
住所:和歌山県東牟婁郡太地町太地2934-2地図で見る
電話:0735-59-2400
Web:http://www.kujirakan.jp/

小さいけれど中味が濃い

  • 写真:こごみ

全国にある水族館は、どれもそれぞれの特徴があって同じ魚たちを見てもまったく違う楽しみ方ができるように思います。小さな規模の水族館はなおさらその傾向が強く、個性的なところが多いです。和歌山にもそんな楽しみ方ができる水族館がありますので、ぜひ足を運んでみてください。

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この記事を書いたトラベルライター

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興味深いものや謎に満ちたものはいろんな所に存在しています。おいしいものも食べたことないものもまだまだいっぱいある!何気ないものが思いがけない歴史を持っていたり、知らなかったことに驚いたりした時、地球って深いなあと実感する、そんな瞬間を味わいたくてあちこちうろつく日々です。
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