世界の国王、大統領、首相などVIPの賓客を迎える為、また、国際会議の場として使われている「迎賓館赤坂離宮」。2016年より一般公開されるようになりました。敷地面積は、約12万平方メートル。建物や門にも圧倒されますが、絢爛豪華な部屋の装飾、家具などの目を見張るほどの美しさは、日本にもこんな華やかな世界があったのかと驚かされます。今回はそんな、絢爛豪華な「迎賓館赤坂離宮」をご紹介します。
この記事の目次表示
迎賓館赤坂離宮とは
明治42年に東宮御所として建設された「迎賓館赤坂離宮」は、ネオ・バロック様式による宮殿建築物で、日本ではここ「迎賓館赤坂離宮」が唯一のものになります。近代的で洋風な建築物は、当時の建築、美術、工芸における日本最高峰の力を結集して作られ、日本の建築を代表するものとして、国宝にも指定されました。
装飾が豪華!!「正門」
まず目を引くのが「正門」です。日本でこれだけ、装飾の豪華な門はなかなか見る事はできないかと思います。この「正門」を見るだけで、中の建物はどんなにすごいのだろうかと期待がふくらみます。
大きな噴水がある「主庭」
「主庭」では、「ヴェルサイユ宮殿」の前庭にならって約25万個ものピンコロ石が敷き詰められ、広さは11,000平方メートルあります。広大な「主庭」には、大きな噴水や花壇などがあり、周りには、立派な松も植えられています。
きらびやかな世界への入口
玄関ホールの床は、「ヴェルサイユ宮殿」と同じ市松模様のチェック柄で、真紅の絨毯が敷かれています。床面には、イタリア産の大理石と国産の黒い玄昌石が使われており、重厚で豪華な作りになっています。
最も格式の高い「朝日の間」
迎賓館赤坂離宮で最も格式の高いと言われる「朝日の間」。首脳会談などにも使用され、客間や応接室として賓客をむかえています。フランス人画家が描いた、「朝日の間」の名の由来にもなった天井画は、朝日を背景とし、女神オーロラが、白馬と共に天空を駆る姿が描かれています。
また、「朝日の間」の扉の左右の壁には、20世紀の日本を代表する具象絵画の巨匠である小磯良平氏が描いた油彩画も飾られています。壁面には、京都西陣の金華山織が、床面には、47種もの色の糸で織られた桜をモチーフにした敷物が使われています。「朝日の間」は、2019年3月まで天井画等の修復のため閉室しています。
黄金の霊鳥が輝く「彩鸞の間」
「朝日の間」の向かい合わせにあるのが、「彩鸞の間」です。条約の調印式や首脳会談などに使用されています。「彩鸞の間」で目を引くのが壁面にある10枚の大鏡。部屋に奥行きを与え、広く見えるように工夫されています。
また、中国の伝説上の霊鳥である鳳凰の中で「鸞(らん)」と呼ばれている黄金に輝くレリーフが暖炉の両脇に飾られてあることから「彩鸞の間」と呼ばれています。
豪華なシャンデリアの「羽衣の間」
「羽衣の間」は、フランス人画家が謡曲「羽衣」の一節を描いた華やかな絵画が、天井に描かれています。その天井画は、見る位置によって柱や煙突が立体的に見えます。この部屋は、以前は舞踏室と呼ばれており、雨天時の式典や晩餐会の際、食前酒が配られる部屋でもあります。
一際目を引くのは、迎賓館赤坂離宮の中で最大級の約7,000個ものパーツから出来ているシャンデリアです。クリスタルガラスの輝きもきらびやかで、晩餐会にふさわしい部屋となっています。
七宝焼が印象的な重厚な雰囲気の 「花鳥の間」
花や鳥をモチーフとした天井画や壁面に飾られている七宝焼が美しい 「花鳥の間」。公式晩餐会や、記者会見の場などに使用されています。
特に印象的なものは、四季折々の花や鳥を描かれた七宝焼。壁面には、四季折々の花や鳥の七宝の最高傑作と言われる七宝焼が多数飾られています。菊の御紋の入った木製彫刻の大食器棚は、フランスから輸入されたもので重厚感がありとても豪華です。
日本のおもてなし「和風別館」
昭和49年に建設された、和風別館「游心亭」。 日本のおもてなしで賓客を迎えるために建設されました。 坪庭には、孟宗竹が植えられ、白川砂や貴船石によって趣のある庭になっています。
47帖もある主和室は、堀こたつ式になっていて、賓客を和食でおもてなし出来るようになっており、また茶室では茶道を賓客が見たり、実際にお茶の接待も受けることができます。
なお、「和風別館」は専門のガイドが案内をしてくれるガイドツアーとなっているため、「和風別館」の見学のみ事前予約が必要です。
「迎賓館赤坂離宮」への参観方法は?
「迎賓館赤坂離宮」の参観方法は、本館・庭園見学(19名以下)であれば、事前予約なしで見学が可能です。尚、一般公開が中止になることもありますので、必ず公開日程を確認してください。なお、 迎賓館公式Twitterからも情報を得られます。
一般:1,500円
大学生:1,000円
中高生:500円
小学生以下:無料
期間限定でガーデンカフェを楽しめます!
期間限定ですが、迎賓館前庭でキッチンカーによるカフェ、アルコール、食事を楽しむ事ができます。夜になると、本館がライトアップされとても綺麗です。
開催の日程などについては、 迎賓館公式Twitterなどでご確認下さい!
最後に
美しい「迎賓館赤坂離宮」はいかがでしたか?休日や連休など、遠出はちょっと難しい方には、ぜひ!フランスの「ヴェルサイユ宮殿」に行ったような優雅な気分に浸れる「迎賓館赤坂離宮」はおすすめのスポットです。
- 迎賓館 赤坂離宮
- 四ツ谷・市ヶ谷・麹町 / インスタ映え / 歴史的建造物
- 住所:東京都港区元赤坂2-1-1地図で見る
- 電話:03-5728-7788(代表)
- Web:https://www.geihinkan.go.jp/akasaka/