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ツアー発祥のワイナリー!ナパバレー最古の【Beringer】でテイスティング体験

取材・写真・文:

兵庫在住
訪問エリア:18ヶ国

2018年1月25日更新

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写真:まき子

ナパでも代表的なワイナリー【Beringer】のワインは、アメリカではスーパーマーケットで見かけたり、日本でもサッポロビールが輸入販売しています。葡萄畑もナパバレーのあちこちに所有しているいわゆる“大手”ですが、ワイナリーはとても緑豊かで、ガーデンの散策やショップを覗くだけでも楽しめます。でもここでは是非、ツアーに参加してみてください。テイスティングのワイングラスを片手に、ワイナリーの中を見学することもできます♪

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140年以上続くナパバレー最古【Beringer(ベリンジャー)】のココがすごい!

  • 写真:まき子

Beringerはナパバレーの北に位置し、「1876年に創業以来、140年以上続くナパバレー最古のワイナリー」として名が知られています。ワイナリーに到着すると、入り口にはなんとも立派な門が!しかも門から先は、奥へと続く道しか見えず、敷地がいかに広いかが分かります。

「禁酒法」が施行されている間も公的にワイン作りを認められていた!

日本ではあまり知られていませんが、アメリカでは社会的背景から、1920年に一般人が飲むお酒の製造、販売、輸送を禁止する法律「禁酒法」がアメリカ全土に施行されました(州ごとの条例では、似たようなものが1658年もの昔から始まっています)。

当然のことながら、多くのワイナリーが廃業するしかなかったのですが、キリスト教のミサのためのワイン医師が処方する医療用ワインは必要とされていたので、政府に認められたごくわずかなワイナリーだけがワインを作り続けていたそうです。

Beringerは、政府に認められたごくわずかなワイナリーの1つ

Beringerは政府にワイン作りを許可されたワイナリーの1つで、「禁酒法」が施行された1920年から廃止される1933年までの間も、教会の礼拝用ワインを作り、販売していました。政府に認められていたからこそ、140年以上も続けてこられたのですね。

一般公開ツアーを初めて行ったワイナリー

今では当たり前となった「一般人にワイナリーを公開するツアー」ですが、これを初めて行ったのもBeringer! ホームページの History(1934年のページ) でワイナリーツアーを始めた当時の写真を見ることができますが、ものすごい人が!このようなツアーが、当時いかに画期的で人々を魅了したかを物語っています。

Beringerはただ訪れるだけじゃもったいない!ツアーに参加しよう!

Beringerでは、気軽にテイスティングができたり、料理とのマッチングを楽しんだり、歴史的建造物の見学ができるなど、とてもたくさんのツアーが用意されています。せっかく歴史あるワイナリーに行くのですから、何かのツアーに参加するのをお勧めします!

まずはインフォメーションセンターへ

  • 写真:まき子

駐車場に車を停めるとすぐに見えるのが“WELCOME TO BERINGER VINEYARDS”と書かれているインフォメーションセンター。ここでツアーの申し込み、または事前にホームページなどで予約したツアーの確認をします。

  • 写真:まき子
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インフォメーションセンターからツアーが開催される建物までは、ちょっとした散策が楽しめます。花が綺麗な小道、葡萄畑など、訪問客を楽しませる工夫があちこちに。ぜひ時間に余裕を持って訪れて、このような風景をお楽しみください。

  • 写真:まき子
  • 写真:まき子

なだらかな坂を登って行くと、丘の上にはショップやツアーができる建物が見えて来ます。テラスはテイスティングのみのお客さんで賑わっていて、チーズセットのようなワインのおつまみを販売している売店もあります。

今回は、ワイン初心者でも楽しみながらワイナリーの内部を見学したり3つのテイスティングもできる【LEGACY CAVE TOUR】をご紹介します。

LEGACY CAVE TOUR!

「LEGACY CAVE TOUR」の所要時間は30分、料金は1人$30(約3,300円)です。

  • 写真:まき子

ツアーは、このような石造りの建物の入口からスタート。中に入ると、ひんやりとした酒造り場の独特な空気感が漂っています。

  • 写真:まき子

ズラッと並んでいるのは、これまで使って来た樽のようです。

  • 写真:まき子

その中には、こんな風に木彫りが施された素敵な樽も。

  • 写真:まき子

ここでまずは1つ目のテイスティングをします。ツアーにはもちろんガイドさんが付き、Beringerの歴史、Beringerのワイナリーのことなどを熱心に語ってくれるので、テイスティングをしながら話に耳を傾けたり、中の様子を見学しましょう。

面白いのは、ツアーガイドさん。それぞれ個性があるかもしれませんが、話しながらツアー客と一緒に気さくにワインを飲んでいます。「どう?それ美味しい?Good!」といったノリです。

日本では制服を着た人がキチッと案内するので、初めての方はびっくりするかもしれませんが、アメリカではこういうスタイルが自然です。

手彫りの洞窟セラー

  • 写真:まき子

1杯目のテイスティングを終えたら、この扉からさらに奥へと進みます。扉の向こうはワイン貯蔵庫になっている洞窟へと繋がっていて、さらにひんやりした空気が漂ってきます。

  • 写真:まき子

ここはhistoric tunnels(歴史的トンネル)と呼ばれている「洞窟セラー」。1877年に人の手で掘ったそうで、その長さはなんと365m!今でも現役で貯蔵に使われており、ズラッと並んだ樽が圧巻です。

  • 写真:まき子
  • 写真:まき子

この洞窟の中で2つ目のテイスティング。洞窟がどのようにして作られたのかなどの説明を聞きながらワインを味わいます。

  • 写真:まき子

洞窟セラーを出た後に、最後の3杯目をいただきます。出てきたのは、意外にもロゼの泡です。普通は一杯目に用意されそうなものを最後に持ってきたのは、この泡の作りにも拘りがあるからなんだそう(※訪れる時期によって提供されるワインは変わります)。

ガイドさんの説明が終わり「Thank you!」と締めくくられた後は、試飲のワインを持ってショップを散策するのもOKです。

ツアー中は蔵の中の“酵母”に癒される

蔵の中に入ったからと言って、ワインの香りがするわけではありません。しかし、セラーに入ると、なんとも言えない空気が漂っているのを感じます。おそらくその正体は、140年以上という長い時間をかけて住み着いた「菌」なのではないかと思われます。

悪い菌なんかではありません。日本でも最近ブームになっている「酵母」です。「酵母」はワインなどの醸造酒造りには欠かせない菌。人の目には見えませんが、「酵母」も「生き物」。やはりセラーの外側とは“空気感”が違います。

酵母にはリラックスさせる効果がある…などという文献はありませんが、人々がワイナリーツアーに魅了されるのは、やっぱり何かしら「いい!」と思える空間が作り出されているからではないでしょうか。

最後に・・・ツアーの予約は事前に!

Beringerで参加できるツアーの種類はたくさんありますが、当然のことながら各ツアーには人数制限があります。ふらっと訪れて「もう予約がいっぱいで参加できません」ということのないよう、気になるツアーは事前にホームページや電話で予約をしておくのをお勧めします。

  • テイスティングのみ >>> こちら
  • ワイナリー内部の見学込み >>> こちら
ベリンジャー
アメリカ / 工場・施設見学
住所:2000 Main Street St. Helena, CA 94574地図で見る
電話:707-257-5771
Web:https://www.beringer.com

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この記事を書いたトラベルライター

じっとしているのは耐えられない旅行好き&飲兵衛です
日本在住ですがアメリカで生活したこともあり、その時にすっかりアメリカ大陸の自然に魅了されました。それ以来、帰国しても日本の自然の素晴らしい場所をあちこち旅行するのが好きです。1児の母でもありますので、“子連れで行くとどんな旅になる?!”という視点も織り交ぜていろんな場所をご紹介できればと思っています。
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