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見応えのある「仕込み部屋」
絶景の撮影スポットのすぐ隣にある扉を開けると、そこはとても大きな木の仕込タンクがズラリ!収穫した葡萄からワインへと仕込むタンクで、なんと56基もあるそうです。
とても大きいので、仕込みやすいようにタンク上部に階があるのですね。
ここから下の階へ。ガイドさん曰く、上から下へと製造工程の道を作ることで、無駄をなくしています。
アメリカのワイナリーの多くはステンレスタンクで仕込んでいますが、Robert Mondavi Winery ではメンテナンスの手間がかかろうとも、より美味しいワインを作るために敢えて木を使っているんだそう。
果皮や種などの固形物と分離させる圧搾機も見られます。
これは圧巻!木樽が整然と並ぶ熟成セラー
次の扉を開けると、ひんやりとした空気を感じるとともに、目に飛び込んでくる光景にびっくりします。どこまで続くんだ?と目を見張るほどの広いスペースに、整然と並ぶ木樽は圧巻です。
ここでもガイドさんは熱心に話してくれます。
ロバート・モンダヴィは、ここで創業する前は、別のワイナリーを両親や兄弟と経営していました。その時は大きなアメリカ杉の樽で熟成させていたそうですが、その考えを変えたのが 1962年のヨーロッパ視察 。ヨーロッパの洗練されたワインはすべて、オークの小樽 で熟成させていたのです。
この視察で、ロバート・モンダヴィはアメリカのワイン産業の未熟さにショックを受け、大きくワイン造りの思考が変わりました。
当時作っていた安いワインとは違う「もっとクオリティの高いヨーロッパのようなワインを作るべき」と考え、様々なタイプの樽で熟成を試み、結果的に フランス産のオーク小樽 に行き着いたんだそう。
最後はテイスティング!
ワイナリー内の見学が終わったら、いよいよお楽しみのテイスティングタイムです!
ツアーに参加すれば、とても趣のある建物の中でテイスティングすることができます。
最大15名までのツアーなので、こぢんまりとした部屋でこれまでのツアーを共にして親しくなった方達と一緒に、ゆっくり座りながらテイスティングを楽しみつつ、ガイドさんの話もしっかり聞くことができます。
ワインは3種類テイスティングできます。
その時々によって出されるワインは違うと思いますが、ひとつひとつ、このワインにはどんな料理が合うか…ということも教えてくれます。
最後の赤ワインのテイスティングには、それに合う一口サイズのおつまみも出してくれます。これがベストマッチ!
ロバート・モンダヴィという「人」に魅了される
ツアーを通して、きっと魅力を感じていただけるのは、ロバート・モンダヴィという人の人柄です。
イタリアからの移民という意識、ヨーロッパのワイナリー視察での刺激、なおかつアメリカの最新技術を導入したワイン作りなど、アメリカでのワインを想うからこそ様々な挑戦をしてきたのだと思います。
また、ロバート・モンダヴィは名門校 スタンフォード大学 出身で、専攻していたのは経営。のちに彼のマーケティング力がワイナリー発展に繋がります。
しかし、当初は次々と新しい手を打とうとするロバート・モンダヴィに、一緒にワイナリーを経営していた弟は猛反対し、次第に溝が深まって行ったそう…そして 弟と決別して 1966年に【Robert Mondavi Winery】を創立。
2008年に永眠されましたが、晩年では弟とも和解したという話を聞くと、なんだかホッとします。
大きなワイナリーとはいえ、やはり魅了されるのは「ワインの味」だけではなく「人」です。例えば今回のツアーガイドをしてくださった方。本当に Robert Mondavi Winery を愛しているんだなというのが伝わってきます。
こうして知った後に飲む Robert Mondavi Winery のワインの味はまた一段と美味しく感じるのではないでしょうか。
最後に
ツアーやテイスティングは大人気ですので、訪問前に予約した方が無難です。ホームページから予約ができます。ツアーへの参加はもちろんですが、時間に余裕を持って訪れ、ぜひ自由時間にワイナリー内を散策してみてくださいね。
- ロバート・モンダヴィ・ワイナリー
- アメリカ / 工場・施設見学
- 住所:7801 Saint Helena Highway Oakville, CA 94562地図で見る
- 電話:088(766-6328)
- Web:https://www.robertmondaviwinery.com