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【10】喜多方ラーメン
福島県喜多方市発祥のご当地ラーメンで、札幌ラーメン、博多ラーメンに並ぶ「日本三大ラーメン」のひとつ。全国的に知名度も高く、「ご当地グルメ認知度ランキング2018」では全国1位に輝いた実績を持ちます。
喜多方ラーメンの特徴は多加水麺を使った太めの平打ち縮れ麺、そして昔ながらのしょうゆ味。しかし店舗によってダシが異なるため、同じしょうゆ味でも味わいに違いが出てきます。具材もオーソドックスですが、その店ごとのオリジナルのチャーシューが特徴的です。
喜多方ラーメンのおすすめ店:まこと食堂(喜多方市)
- 出典:tripnote.jpまこと食堂の中華そば 700円
昭和22年創業の中華そば屋さんで、喜多方ラーメンの有名店のひとつ。朝7時30分からオープンしており朝ラーできるお店としても人気です。喜多方ラーメンには珍しく濃いめのスープで、オーソドックスで飽きのこない「中華そば」と、チャーシューが10枚乗った「チャーシューメン」が人気。食堂のおばちゃんも、使われている食器類も昔懐かしさが漂い、愛おしさを感じるほっこりできるお店です。
【11】白河ラーメン
福島県白河市を中心に提供されているご当地ラーメン。人口6万人ほどの白河市には白河ラーメンを提供するお店が100店舗以上あり、白河市を一躍ラーメンの町にしたのは、白河ラーメンの大人気店「とら食堂」の創業者である竹井寅次さんだと言われています。
白河ラーメンの特徴は、鶏ガラと豚ガラを主体とした醤油ベースの澄んだスープ、そしてスープと相性のいいコシがある太いちぢれ麺です。竹と麺棒を使う手打ちが主流でしたが、現在は手打ちのお店が減ってきているそう。白河市内で白河ラーメンを提供するお店はこちらで確認できます。
白河ラーメンのおすすめ店:手打中華 すずき(白河市)
白河ラーメンの有名店のひとつ。ご主人は、元祖白河ラーメンと言われる「とら食堂」のお弟子さんで、とら系がいただけると評判です。シンプルな「手打中華」や「手打チャーシューメン」が人気ですが、こちらのお店は手打ちのワンタンも名物で、「手打ワンタンメン」を注文する人も多いそう。ツルツルと喉越しのいい絹のようなワンタンは、手打ちならではです。
【12】なみえ焼きそば(浪江焼きそば)
- 出典:www.photo-ac.comなみえ焼きそば
福島県双葉郡浪江町で昔から愛されている、ご当地焼きそば。1950年頃に、労働者の腹持ちをよくさせるために考案されたと言われています。特徴はなんと言っても、通常の麺の約3倍もある太い麺!この麺をこってりとした濃厚なソースで味付けをします。具材は豚肉とモヤシだけとシンプル。お土産屋さんなどでは、手軽に食べられる「なみえ焼そば」を販売しており福島土産として人気です。
なみえ焼きそばのおすすめ店:杉乃家(二本松市)
もともとは浪江町にお店を構えていましたが、震災で二本松市に避難しお店を続けています。なみえ焼きそばの有名店で、もともとは蕎麦やうどん、丼ものを提供するお店としてオープン。福島名物のソースカツ丼もメニューにありますが、お客さんの多くは、なみえ焼そばを注文するのだそう。なみえ焼そば単品はもちろん、ごはんとお味噌汁、お新香、ミニサラダがついた「なみえ焼そば定食」も提供しています。
【13】会津カレー焼きそば
福島県会津若松市のご当地グルメ。カレー味の焼きそばではなく、焼きそばにカレーのルーをかけたボリューム満点の料理です。食堂「トミーフード」が始まりで、昭和50年代頃からあると言われています。
「会津カレー焼きそばの会」も存在し、会が定める条件は「麺にカレーがかかっていること」というシンプルなもの。そのため、お店によっては大きなカツが乗っているものや、目玉焼きが乗っているものなど、様々にアレンジしたカレー焼きそばが存在します。
【14】水そば
喜多方ラーメンで有名な喜多方市ですが、市の西端にある集落「宮古地区」は良質なそばが育つ、そばの隠れ里。昔からそばが食べられており、小さな集落には8店ほどのそば店があります。特徴的なのが、つゆで食べるのではなく水だけで味わうというもの。これは、そば本来の香りを楽しむための食べ方です。
【15】アンコウどぶ汁
- 出典:commons.wikimedia.orgどぶ汁 / photo by Opponent CC BY-SA 2.0 from Wikimedia Commons
福島県南部から茨城県沿岸部にかけて伝わる漁師料理。特徴は、水を使わず作る点です。漁師たちは船の上で貴重な水を使わずに調理しようと、水分がとても多いあんこうを、いろいろな野菜と一緒に煮込んで味噌を加えました。これが、どぶ汁のはじまりです。ただし水を加えず作ることは難しいため、現在飲食店などで提供されるどぶ汁には、出汁が加えられていることが多いそう。
名前の由来はハッキリしていませんが、「どぶ」には「全ての」という意味があり、あんこうのほぼ全ての部位を煮込んでいるから、という説や、どぶろくの色に似ているからという説があります。
【16】まんじゅうの天ぷら(天ぷらまんじゅう)
福島県会津地方の郷土料理「まんじゅうの天ぷら」は、名前のとおり、まんじゅうを天ぷらにしたものです。餡子の入った一口大のまんじゅうに衣をつけて揚げますが、生地に黒糖を練りこんだ茶まんじゅうを使うのが定番。
福島県内のスーパーには普通に並んでいるぐらい一般的で、サクサクとした衣の食感のあとに口に広がる、餡子の優しい甘さがたまりません。そして福島県民は、この「まんじゅうの天ぷら」を、お醤油につけていただきます。
【17】はっとう
檜枝岐村(ひのえまたむら)に伝わる郷土料理。そば粉ともち米を練って麺棒で伸ばしたものを、ひし形に切りゆでたもので、味付けしたじゅうねん(えごま)やきな粉をまぶしていただきます。その昔、役人にはっとうを出したところ「こんなに美味しいものは、お祝いやお祭りの日以外に食べるのはもってのほか!」とご法度になったのが名前の由来とされています。