京都の超有名観光スポット・金閣寺は、ただ“金閣だけ”を撮影する場所ではありません。鐘撞、写経、グルメなど、金閣寺を訪れた際に現地で絶対見たい&やりたい、おすすめスポットとアクティビティを厳選して15か所ご紹介します。
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金閣寺とは?
金閣寺は、京都市北区にある臨済宗相国寺派の寺院「鹿苑寺(ろくおんじ)」の通称です。正確には「金閣寺」というお寺はありません。外壁に金箔が張られたゴージャスな舎利殿(仏陀の遺骨を納めたお堂)のインパクトがあまりに強く、“金閣寺”というあだ名が付けられたというわけです。
鹿苑寺は室町幕府第3代将軍足利義満によって築かれ、1950年に放火による火事で焼失したものの、その5年後の1955年に再建されています。1994年には、ユネスコ世界文化遺産「古都京都の文化財」に登録され、数ある京都の観光スポットの中でも1位、2位を争うほどの超有名建築物です。
絶大な人気を誇る金閣寺(鹿苑寺)ですが、光り輝く舎利殿・金閣だけを写真に収めて“見たつもり”になってはもったいない! 金閣寺は、実は金閣以外にも見どころがたっぷり詰まった楽しい観光地なのです。本記事では、金閣寺を訪れたら絶対に見たい&したいアクティビティやフォトスポットを、厳選して15か所ご紹介します。
- 金閣寺
- 今出川・北大路・北野 / 寺 / 世界遺産 / 庭園の名所
- 住所:京都府京都市北区金閣寺町1地図で見る
- 電話:075-461-0013
- Web:http://www.shokoku-ji.jp/k_about.html
金閣寺の見どころ①「総門(そうもん)」
金閣寺の最初のおすすめスポットは、寺社境内の入り口にある「総門」です。一見通り過ぎてしまいそうな場所ですが、注目したいのは門の左手に掲げられた「五用心」。
「生き物を殺してはいけない」「盗みをしてはいけない」「不正をしてはいけない」「嘘をついてはいけない」「お酒を飲んではいけない」という、仏教徒が守るべき5つの教え(=五戒)が書かれており、仏教の教えを改めて心に刻むことで、金閣寺詣でに向かう気持ちが改めて引き締まります。
また、門に続く土壁にも目を向けてみてください。金閣寺の土壁に刻まれた5本の白線は、定規筋(じょうぎすじ)と呼ばれ、天皇家との関わりがある格式高い寺社にのみ与えられたもの。定規筋には位の高さにより3本、4本、5本の種類がありますが、もちろん5本が最高位です。金閣寺(鹿苑寺)の格式の高さを感じられるトリビアスポットなので、お見逃しなく。
金閣寺の見どころ②「鐘楼(しょうろう)」
境内に入るとすぐ左手に見えてくるのが、「鐘楼」です。鎌倉時代からの歴史を持つ鐘で、鹿苑寺の前身であった別荘の持ち主・西園寺家由来のものとされています。実はこちらの鐘は観光客でもつくことができるので、ぜひ立ち寄ってみましょう。
金閣寺の鐘つきは有料(1回200円)ですが、予約不要でその場で申し込むことができます。「ラ」の音階が基本音の黄鐘調(おうしきちょう)と呼ばれる鐘の音を、生で聞くことができる良い機会ですよ。
金閣寺の見どころ③「舎利殿 金閣」
鐘楼を後にし「唐門(からもん)」を過ぎると、いよいよ最大の見どころである「舎利殿 金閣」のお目見えです。境内庭園の中心を成す鏡湖池(きょうこち)越しに望む金閣は、まさにフォトジェニック! 池を入れた全景こそが、最も美しい金閣を眺められるアングルですので、まずはぜひ池の端からそのお姿を堪能してみてください。
続いて池のふちに沿って、「舎利殿 金閣」に近寄ってみます。金閣は総金箔張りと思っている方もいるかもしれませんが、実は違います。裏から見るとよく分かりますが、金閣は三階建ての建物で、金箔が張られているのは二階・三階の部分のみ。
一階は寝殿造、二階は武家造、三階は中国風の禅宗仏殿造で、金閣は3つの異なる建築様式を融合したたぐいまれな建造物なのです。
「舎利殿 金閣」の頂点を飾るのが、黄金に輝く鳳凰。中国で吉事のシンボルとされる想像上の鳥で、古代から中世にかけ、中国を端に東アジア全域で装飾デザインに取り入れられてきました。太陽光を浴びてキラキラと輝く黄金の鳳凰は、眺めているだけで幸せな気分になってきますよ。
金閣寺の見どころ④「方丈(ほうじょう)」
金閣を横目に見ながら鏡湖池のふちを歩く途中にも、実は見どころスポットが点在しています。金閣ばかりに目を奪われがちですが、見逃さずにチェックしてください。金閣に向かって右手にある流麗な建物は、「方丈」と呼ばれる住職の住まい。寺を訪れた要人をもてなす、客間としても使われたとされています。
「方丈」は普段は一般公開をしていませんが(期間限定で公開時あり)、外から眺めるだけでも、入母屋造の建築や枯山水様式の美しい庭園など、見どころ満載。希少な美術品として有名な襖絵も、遠目に望むことができますよ。
金閣寺の見どころ⑤「陸舟(りくしゅう)の松」
「方丈」のすぐ隣に位置するのは、「陸舟の松」と名付けられた銘木です。その名の通り、一艘の舟のような形状をしており、“京都三大松”の一つで市の天然記念物にも指定されています。もとは義満公が盆栽として育てていた松を地面に植え替え、舟の形に仕立てたもの。松の舟に乗って西方にある極楽浄土を目指したかったとされ、舟の舳先は「西」を向いています。
金閣寺の見どころ⑥「銀河泉(ぎんがせん)」
「方丈」「陸舟の松」を経て金閣の裏手を通り過ぎ、小道に沿って歩いていくと次の見どころスポットが現れます。岩の間から湧き出る小さな水の流れは「銀河泉」と呼ばれ、義満公がお茶を点てる際に用いたとされています。自然の恵みがもたらした豊かな天然水ですが、残念ながら今は飲むことができません。
金閣寺の見どころ⑦「巌下水(がんかすい)」
続いても水のスポットで、「銀河泉」のすぐお隣にある「巌下水」です。こちらは飲用ではなく、義満公が用を足した後の“手洗い”に使われていたとされる泉。巌下水の“巌”の字は、神聖で清められているという意味があるそうで、かつては「銀河泉」同様に美しい湧水が湧いていたのかもしれませんね。
金閣寺の見どころ⑧「金閣寺垣(きんかくじがき)」
「金閣寺垣」は、小さな石段の両脇を取り囲むように設置された竹垣のことです。高さ50センチくらいと低く、垂直方向に正方形になるように竹を組むのが特徴。左右の竹垣はあえて異なる組み方になっていて、じっくり見たいところですが、石段への立入は禁止されていますので注意してください。