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有明海観光で必ず食べたいグルメ&珍味10選!エイリアンのような生物も?

取材・写真・文:

茨城在住
訪問エリア:45都道府県

2019年5月28日更新

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【4】クツゾコ

別名クッゾコ、クチゾコなどとも呼ばれます。正式名称はコウライアカシタビラメです。瀬戸内海や有明海でたくさん揚がるヒラメです。

  • 写真:Sosyu Kikuchi煮つけ

地元では、甘辛く煮つけ頂くのが一般的です。旬は冬から春にかけてだそうで、皮に厚みがあるため、煮崩れしにくく、食べやすいのが特徴です。ほどよい歯ごたえがあり、臭みも感じられず、大変美味なお魚です。

  • 写真:Sosyu Kikuchiクツゾコ(500円/2匹)

お店のメニューでよく見かけるほか、道の駅などでは生でも販売されています。体長は60センチ程度です。似たようなヒラメも多いですが、味が違うそうなので、生で買う方は名前にご注意ください!

【5】アカメ

正式名称はメナダです。(ボラ科。)ボラによく似ていますが、全長1メートルにまで達する点が異なり、大型の魚です。九州では有明海にしかいないとされるそうです。

  • 写真:Sosyu Kikuchiアカメのお刺身

出世魚のため名前が順次変わっていきます。エビナゴ→エビナ→アカメ→ヤスミ→ナヨシになるのだとか。旬は梅雨から夏にかけてです。

  • 写真:Sosyu Kikuchiアカメのサク売り(250円/1パック)

筆者はお刺身で頂きましたが、白身魚で歯ごたえはしこしこしています。淡泊なお味で、クセがありません。地元の道の駅などでは、サクでも購入可能です。

【6】タイラギ

細長い三角形をした大型の2枚貝です。最大で30センチを超えるものもいるそう。海底では、細くとがった方を下にして、砂に刺さりながら立っています。

  • 写真:Sosyu Kikuchiタイラギ

見た目はホタテに似ていますが、ホタテよりもぷりっとした歯ごたえが強く、歯切れも良いです。

かつての漁期は12~3月で、有明海の冬の風物詩となっていましたが、近年では資源の減少が著しくなっているのだとか。

【7】ワケノシンノス

怪獣のような名前ですが、有明海沿岸域で食用とされるイソギンチャクのことです。地元では古くから食されてきました。

  • 写真:Sosyu Kikuchi(右)ワケノシンノスの味噌煮

食べ方は、塩もみ処理と下ごしらえをし、そのうえで唐揚げにするか、味噌煮にします。筆者は味噌煮を頂きました。小さく刻まれて、食べやすいかたちで提供されます。

ワケノシンノスはアサリを捕食するそうで、食べた瞬間にアサリを思わせる香りがしてきます。食感はさくさく、しこしこという感じで、歯ごたえがあります。貝類が苦手な方は匂いが気になるかもしれません。

【8】マジャク

正式名称は、アナジャコです。全長10センチ前後になる甲殻類です。干潟に生息しており、かつては日本全国で食されていましたが、現在は有明海、八代海が主な流通場所となっているそう。

  • 写真:Sosyu Kikuchiマジャクの唐揚げ

殻が柔らかくてもろく、茹でると赤くなります。筆者は唐揚げを頂きました。エビの唐揚げを食べているような食感と香りで、味も似ています。

ただ、エビよりも大きさがあり、見た目のインパクトがあるため、一瞬ためらってしまうかもしれません。体いっぱいに味噌が詰まっていて、そちらも味が濃くて美味です。

【9】クラゲ

有明海で食されるクラゲは、ビゼンクラゲと呼ばれます。地元ではアカクラゲと呼ばれることも。地元のお魚屋さんでは、パックされて普通に販売されています。

  • 写真:Sosyu Kikuchiワカメとクラゲの酢味噌和え

クラゲは獲られたあと粘りを消すため、専用の竿で揉み洗いされます。その後、塩とミョウバンをまぶし、数日漬け込まれるのだそう。

筆者はワカメとクラゲの酢味噌和えを頂きました。若干の薬臭さを感じながらも、こりこりしたクラゲ独特の食感を楽しみました。クラゲはカロリーが低く、おつまみにぴったりです。

【10】エツ

全長35センチ程度になる、有明海特産魚のひとつです。(カタクチイワシ科。)阿蘇山を水源とする筑後川でのみ産卵すると言われており、資源的に貴重な魚です。

  • 写真:Sosyu Kikuchiエツの南蛮漬け

有明海でのみ流通しており、高値で取引されるのも特徴だそうです。煮つけ、塩焼き、お刺身などで頂きます。筆者は甘酸っぱく、南蛮漬けにされたエツを頂きました。

青魚で、歯ごたえは割としっかりしています。クセもなく、見た目も他の食材に比べてインパクトが少なかったため、安心して頂くことができました。

【1】【2】を買ったお店

  • 写真:Sosyu Kikuchiドロンパは観光情報もたっぷり

佐賀県佐賀市にある「橋の駅ドロンパ」で購入しました。

  • 写真:Sosyu Kikuchi橋の駅ドロンパの様子

こちらは、佐賀県の観光情報発信会館になっているとともに、地元の食材やお土産も豊富に取扱う、有明海観光には外せないスポットです。

  • 写真:Sosyu Kikuchi干しムツゴロウ(1,080円/1袋)
  • 写真:Sosyu Kikuchiポリポリわらすぼ(648円/1袋)

ムツゴロウグッズや、ワラスボグッズもたくさん置いてありますよ!面白いお土産をゲットしたい方は、訪問マストです。

橋の駅ドロンパ
佐賀 / おみやげ屋
住所:佐賀県佐賀市諸富町大字為重214-4地図で見る
電話:0952-47-5209
Web:https://www.sagabai.com/doronpa/main/1.html

【3】~【6】を食べたお店

  • 写真:Sosyu Kikuchi家族経営のアットホームなお店

佐賀県佐賀市にある「むつごろう亭丸善」で頂きました。

  • 写真:Sosyu Kikuchiお座敷
  • 写真:Sosyu Kikuchi佐賀市がプロモーションするワラスボの広告

こちらは、有明海にて自分たちで漁も行う親子が営業しているお店です。家族経営のためアットホームな雰囲気で、お座敷数席とカウンター席があります。

特にご主人は有明海のことを、熱心にお話してくださいます。

むつごろう亭 丸善
佐賀 / 郷土料理 / ご当地グルメ・名物料理 / ランチ
住所:佐賀市東与賀町田中466-27地図で見る
電話:0952-45-2911
Web:https://www.sagabai.com/main/?cont=kanko&fid=336

【7】~【10】を食べたお店

福岡県柳川市にある「夜明茶屋」で頂きました。

  • 写真:Sosyu Kikuchiメニューが豊富

北原白秋の生まれ故郷でもある柳川市には、昔ながらの懐かしい町並みが続きます。そんな町でも特に賑わうのがこちらのお店です。お食事処の他、土産屋と魚屋が併設されています。

地元のスタッフさんが食材について、愉快に説明をしてくれます。

夜明茶屋
福岡 / 郷土料理 / ランチ
住所:福岡県柳川市稲荷町94−1地図で見る
電話:0944-73-5680
Web:http://www.mutugorou.co.jp/shokudo.html

この記事を書いたトラベルライターから一言

  • 写真:Sosyu Kikuchi生きている時のワラスボ

有明海周辺では、珍しい食材をたくさん頂きました。生き物たちにとって干潟とは、大変に重要な生息場所なのだと感じ、環境保全についても考えさせられるものがありました。人と生き物と、支え合ってきたこともよく分かります。ただ、見た目がとてもキモチワルイ食材も多く、食べるのに勇気が必要で、精神がガリガリすり減ったことはここだけの秘密です。(菊地早秋)

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この記事を書いたトラベルライター

大自然に魅せられて
江ノ島出身、現在は霞ヶ浦湖畔で暮らしています。自然に触れる旅が好きで、これまで国内45県、海外13か国を訪問。地域に根付く食と文化を探るのも楽しみの一つです。

▶よくある執筆ネタ
・湧き水、ネイチャースポット
・焼き芋、食文化、町の飲食店

▶Awards
・H30.10 環境保全茨城県民会議主催「いばらき自然環境フォトコンテスト」部門賞
・H31.01 羽田空港主催「私の旅する日本語2018」大塚製薬賞
・R01.08 tripnote主催「トラベルライターアワード2019上半期」審査員特別賞
・R03.08 tripnote主催「トラベルライターアワード2021上半期」SNSシェアトップ賞

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