「ボルセーナ」という街をご存知ですか?日本人には馴染みのない名前ですが、青く透き通るボルセーナ湖のほとりにある、美しい中世の街並みが魅力の街です。ヨーロッパ人には避暑地として人気があります。今回はそのボルセーナ湖畔にたたずむ小さなワインバー「エノテカ・アエノス」をご紹介します。
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エノテカ・アエノス
エノテカというのは、ワインショップとワインバー両方の意味を合わせ持つ言葉で、お店の人のアドバイスを聞きながら、その地方で造られるワインをいろいろ試して、気に入ったワインがあれば買うことができるお店のことです。
このエノテカ・アエノス(Enoteca AEnos)はボルセーナ出身のアレキサンドロ氏とドイツ人の奥様アナさんが、イタリア中部のワインの良さをもっと多くの人に知ってもらいたいという情熱で始めたお店です。ラツィオ州、トスカーナ州、ウンブリア州産のワイン100種類以上のほか、グラッパ(ワインの副産物を利用して作った蒸溜酒)の種類も豊富にあります。
お店はボルセーナ湖が見渡せる街の中心にあります。ちなみにボルセーナ湖は火山の噴火によってできたカルデラ湖で、イタリア中部ラツィオ州、トスカーナ州、ウンブリア州に囲まれています。お店のすぐ横にお城、美術館、教会などがあり、中世にタイムスリップしたような雰囲気を感じられるでしょう。
左は一階のバーエリア、店内の内装はカウンターも棚も全てオーナーの手作りだそうです。
ワインティスティングに参加しよう
地下にはワインを貯蔵するワインセラーとダイニングエリアになっていて、ワインテイスティングのために地下に降りていきます。火山灰でできた岩石(凝灰岩)を掘って造られた地下の温度は年中12℃前後で、ワインの貯蔵には最も適した温度だそうです。
筆者が参加したワインテイスティングは写真にあるようなツマミ(アペタイザー)と8種のワインで一人あたり40ユーロ(約5,000円)でしたが、参加者の希望で内容は変更可能とのことでした。
アペタイザーもワインも全て地産地消。それを説明してくれるアナさんのお話も、エノテカのワインテイスティングの醍醐味です。
こちらは、筆者が試したワインの一部です。テイスティングメニューにある8種のワインを試した後も、1階に上がっていろいろなワインを試させてもらえました。
またダイニングエリアの奥はワインセラーになっています。中央にある白い石の台は中世に使われたものだそうですが、用途は?と尋ねると「トスカーナの歴史に関係する何か、、、多分、神様に捧げる犠牲を屠殺する時に使われたんだと思う。」との答えでした。
なおこちらのワインテイスティングは予約必須です。電話予約のほか、公式ホームぺージのContactの部分から連絡を取って予約しましょう。ワインバー、ワインショップ共に、特に営業時間が決まっているわけではないような印象を受けましたので、訪問の前に電話かメールで営業時間を確認して行ったほうがいいように思います。
この記事を書いたトラベルライターから一言
ボルセーナは日本人には馴染みのない地名ですが、最近人気の「天空の街」オルヴィエートからバスで30分のところにあります。筆者もオルヴィエートの知人アレ君に薦められて行ったのですが、大きな湖にたたずむ街は天空の街とは違う良さがあります。
このお店、オーナー夫妻のワインに対する愛情は感動もので、同行者いわく「ワインについての考え方が変わった」とのこと。ワインなんてあんまりわからない、興味がないという人に、ぜひ行ってもらいたいワインバーです。残念ながら、日本語は通じないんですが、ガイドさんを連れた日本人のお客さんもたくさんいるとのことでしたので、オルヴィエート旅行を考えている方、ぜひ参考にしてください。(Booboo56)
- エノテカ・アエノス
- イタリア / 居酒屋・バー
- 住所:Piazza della Rocca, 12 Bolsena Viterbo 01023 Italy地図で見る
- 電話:3478620586
- Web:http://aenos.altervista.org/index.php