岩手に伝わる郷土料理をくわしく解説!岩手へ旅行に行ったら一度は食べてみたい、名物の食べ物・料理をまとめてご紹介します。旅行ツウのトラベルライターおすすめのお店情報もお見逃しなく!
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【1】盛岡冷麺
昭和29年(1954年)創業の焼肉店「食道園」が、盛岡冷麺発祥の店として知られています。朝鮮半島出身である初代店主が、故郷で食べていた平壌冷麺をベースに、日本人好みに改良を加え盛岡冷麺が生まれました。
盛岡冷麺は、小麦粉と馬鈴薯デンプンを使用したコシの強い麺と、牛骨と鶏ガラからとるスープのコクのある味わいが特徴。食べる際は専用のキムチを入れて辛さをプラスしますが、冷麺とキムチが別々の器に盛られる「別辛」を注文すると、辛さナシの状態から徐々に辛さを足して調整できるのでオススメです。
盛岡冷麺の専門店というのはなく、焼肉店で食べます。焼肉と一緒に味わうこともできますが、盛岡の人はランチや飲んだあとのシメに冷麺だけを食べに焼肉店に立ち寄るパターンも多いので、冷麺一杯だけでも気軽に立ち寄ってみてください。
盛岡冷麺のおすすめ店①:盛楼閣(せいろうかく)
昭和56年創業で、盛岡駅向かいという好立地にある焼肉店。スタンダードな盛岡冷麺を味わえることから、地元では根強い人気があります。
盛楼閣の冷麺は、特にコシの強さを感じられる麺が特徴。また、厳選された食材を使い時間をかけてとったスープは、コクがあるのにあっさりとしたクセになる味わい。自家製のキムチもほどよい酸味が効いており、冷麺に加えることでさらに深い味わいが楽しめます。
- 盛楼閣
- 盛岡 / 郷土料理 / 焼肉 / ご当地グルメ・名物料理 / 冷麺
- 住所:岩手県盛岡市盛岡駅前通15-5地図で見る
- 電話:019-654-8752
- Web:http://www.gen-plaza.com/
盛岡冷麺のおすすめ店②:ぴょんぴょん舎
盛岡市内のほか関東にも複数店舗を構える、人気の焼肉・冷麺チェーン店。盛岡駅前店は、盛岡駅から地下道を通って徒歩3分という便利な立地にあり、観光客が多く訪れています。
ぴょんぴょん舎の冷麺は、独自の配合で練り上げられており、強い弾力とコシがありながら、麺の表面が滑らかで喉越しの良さも楽しめます。また牛骨をベースにしたスープは、コラーゲンもたっぷり!冷麺と焼肉が両方味わえるセットメニューなども充実しているので、観光客にも利用しやすいです。
- ぴょんぴょん舎 盛岡駅前店
- 盛岡 / 韓国料理 / 郷土料理 / ご当地グルメ・名物料理 / 冷麺
- 住所:盛岡市盛岡駅前通9-3地図で見る
- 電話:019-606-1067
- Web:http://www.pyonpyonsya.co.jp/
- ぴょんぴょん舎 稲荷町本店
- 盛岡 / 韓国料理 / 郷土料理 / ご当地グルメ・名物料理 / 冷麺
- 住所:盛岡市稲荷町12-5地図で見る
- 電話:019-646-0541
- Web:http://www.pyonpyonsya.co.jp/shop/shop01
【2】わんこそば
「わんこ」とはお椀をさす岩手の方言。わんこそばはその名の通り、お椀に入った一口大の温かいおそばを、お給仕さんが「ハイ、じゃんじゃん」という掛け声とともに器に入れ、食べる人が満腹になるまで何杯でもお代わりをして楽しむ、ユニークな郷土料理です。
わんこそばの由来は定かではありませんが、もともと盛岡や花巻周辺の地域では客人をもてなすのに、そばを振舞う風習がありました。客人が大人数の場合は、全員に茹でたての蕎麦を出すのが難しいため、少量ずつお椀に盛り、蕎麦を茹でながら次々と振る舞うようになり、その作法がわんこそばのルーツになったと言われています。
わんこそばのおすすめ店:東家・本店
- 出典:tripnote.jpわんこそば(税込2,970円~)
明治40年(1907年)創業の老舗で、とくに地元の人で賑わう人気の蕎麦店。”わんこそば”以外にも、”南部そば定食”や”南部そば会席”などの郷土料理もあります。
「わんこそば」は、自分で数え棒を使って杯数を数えていくコース(税込み2,970円・写真)と食べた分だけ椀を重ねていくコース(税込3,520円)の2種類。そばの他にもみじおろしやマグロの刺身、鶏そぼろ、なめこおろしなどの薬味が付いています。
お腹がいっぱいになったら、給仕さんが次の蕎麦を入れる前に、食べている椀のふたを閉めましょう。100杯以上食べると、食べた杯数が書かれた木の手形が貰えます。
- 東家・本店
- 盛岡 / そば / ご当地グルメ・名物料理 / わんこそば
- 住所:岩手県盛岡市中ノ橋通1-8-3地図で見る
- 電話:019-622-2252
- Web:https://wankosoba.jp/
【3】盛岡じゃじゃ麺
「盛岡のソウルフード」と言われるほど、地元では親しまれている麺料理。盛岡冷麺、わんこそばとともに、盛岡三大麺に数えられています。もともとは「白龍(パイロン)」の初代店主が、戦前旧満州で食べてきた炸醤麺(ジャージャー麺)をもとに、盛岡の人に合わせて味をアレンジしたのがはじまり。現在では、市内に専門店が10店舗ほどあります。
盛岡じゃじゃ麺は、ひき肉や胡麻、椎茸など、十数種類の材料を混ぜて炒めた秘伝の肉味噌と、もちもちとした食感の平打ち麺が特徴。食べる際は、酢、ラー油、にんにく、添えられた生姜などをお好みで入れ、混ぜながら食べていきます。肉味噌の味が濃く独特な味わいのため、初めて食べるとびっくりするけれど、なぜか二度三度と食べたくなる味、とも言われています。
麺をあらかた食べ終わったら、卓上にある生卵を割って溶いてから、店員さんに「チータンください」と声をかけます。店員さんがその皿に、麺の茹で汁、ねぎ、肉味噌などを加えてくれますので、締めにスープとしてこちらを味わいましょう。
盛岡じゃじゃ麺のおすすめ店①:白龍(ぱいろん)
- 出典:tripnote.jpじゃじゃ麺(中・税込610円)
「盛岡じゃじゃ麺」の元祖として有名なのが、盛岡城跡公園の近くにある「白龍」。休日などは行列ができるほど人気を集めています。元祖というだけあって、熟成させた秘伝の肉味噌が濃厚な味わいで、もちもちの麺との相性も抜群です。大中小とサイズがありますが、白龍はかなり盛りが良いので、女性は小盛りで十分かもしれません。
- 白龍・本店
- 盛岡 / 郷土料理 / 和食 / ご当地グルメ・名物料理 / じゃじゃ麺
- 住所:岩手県盛岡市内丸5-15地図で見る
- 電話:019-624-2247
- Web:http://www.pairon.iwate.jp/
盛岡じゃじゃ麺のおすすめ店②:ちーたん
- 出典:tripnote.jp
盛岡市の郊外にあるじゃじゃ麺店のため、ドライブ途中などに立ち寄るのにオススメです。肉味噌は、パンチがありつつもバランスが良く、クセになる味わい。初めてじゃじゃ麺を食べる方におすすめなのはもちろんのこと、地元でも根強いファンがいます。またじゃじゃ麺専門店には珍しく、餃子やおにぎりなどのサイドメニューもあるので、あわせて楽しんでみて。
- 盛岡じゃじゃ麺ちーたん
- 盛岡 / 郷土料理 / ご当地グルメ・名物料理 / じゃじゃ麺
- 住所:岩手県盛岡市上太田痩野71-1地図で見る
- 電話:019-656-2338
- Web:https://jyajyamenchi-tan.com/index.html
【4】遠野ジンギスカン
岩手県中東部にある遠野市の名物は、なんといってもジンギスカン!1930年頃から食べられてきた歴史があり、遠野では「焼肉」といえば「ジンギスカン」を指すくらい、定着している食文化となっています。
そもそもは、遠野ジンギスカンの元祖と言われている「あんべ」の初代が、従軍中に旧満州で羊肉料理を口にしてその独特の美味しさを知り、帰国後、精肉店兼食堂を開業したことからはじまりました。遠野では多くの農家で、ホームスパンという毛織物用に羊を飼育しており、当時も新鮮な羊肉が手に入ったため、その美味しさから瞬く間に身近な料理へと広がりました。
現在の遠野ジンギスカンは輸入肉がメインとなっていて、中央が盛り上がったジンギスカン用の南部鉄器で肉を焼いてから、タレをつけて食べる「後付け」が基本の食べ方。遠野市内に専門店が4軒ほどあるほか、盛岡市内への出店もあります。
遠野ジンギスカンのおすすめ店:遠野食肉センター 盛岡木伏店
- 出典:tripnote.jp
北上川を目の前に望む木伏(きっぷし)緑地に出店している、創業60年を誇る遠野でも人気のジンギスカン店。盛岡駅から徒歩4分と近いため、観光の前後に立ち寄りやすいのも魅力です。
メニューでは、定番の生ラムはもちろん、厚切りラムロースやショルダーラックなど、ほかのジンギスカン店にはない希少な部位が充実。天気の良い日はテラス席で、バケツを利用した遠野スタイルのジンギスカン(写真)も楽しめます。
- 遠野食肉センター 盛岡木伏店
- 盛岡 / 焼肉 / ご当地グルメ・名物料理
- 住所:盛岡市盛岡駅前通り11-11地図で見る
- Web:http://tonoramu.jp/
【5】ひっつみ
旧南部藩の領地だった青森県南東部から岩手県北中部にかけて伝わる郷土料理。水でこねた小麦粉の生地を手で薄く延ばしながらちぎり、鶏肉、ごぼう、にんじん、きのこなどが入った醤油ベースの汁に加えて煮込む、具だくさんの汁物です。「手で引きちぎる」ことを岩手の方言で、「ひっつむ」と言うことから「ひっつみ」と名付けられました。
すいとんと近い味わいですが、ひっつみは生地をうすーく引き伸ばしていることもあって、幅広い麺のような滑らかさとモチモチした食感の両方が堪能できます。お店の味というよりは、家庭で作って食べられることがほとんどで、地域によって具材なども変化します。
ひっつみのおすすめ店:神子田朝市
「盛岡の台所」として親しまれている神子田(みこた)朝市。地元産の新鮮な野菜や果物などがメインですが、お惣菜や和菓子の販売があったり、コーヒーやラーメンなどの軽食も味わうことができます。中でも、地元で高い人気を誇るのがひっつみの出店。油揚げやニンジン、ゴボウを具に、品の良い煮干し出汁が効いた癒される味わいで、早朝にぴったりです。
朝市は毎朝5時からスタートし、年間300日以上も営業しているため比較的立ち寄りやすいですが、8時過ぎくらいで閉めるお店も多いため、とにかく早めに行くことが肝心。ぜひ早起きして、盛岡ならではの一杯を味わってみてください。
- 神子田朝市
- 盛岡 / 市場・朝市 / 穴場観光スポット
- 住所:岩手県盛岡市神子田町20-3地図で見る
- 電話:019-652-1721
- Web:http://www.morioka.jp/mikoda/
【6】瓶ドン
一度聞いたら忘れないネーミングのこの食べ物は、宮古市オリジナルの体験型ご当地グルメです。獲れたてのウニを海水と一緒に牛乳瓶に入れて販売する、という以前からある瓶詰めスタイルをヒントに、刺身を入れたバージョンとして生み出されたもの。宮古市内の10の飲食店で、メニューとして登場しています。
店ごとに具は違いますが、基本的には、具が詰められた瓶とご飯が盛られた丼がセットで提供されます。その瓶を開けてごはんの上に具をドン!と盛ると、海鮮丼の完成!同じ瓶ドンでもお店によって具が違うので、食べ比べも楽しいはず。宮古市を訪れたら必ず食べたいご当地グルメです。
瓶ドンのおすすめ店①:おかめ
- 出典:tripnote.jp
- 出典:tripnote.jpここでは税込¥1,296。店により異なります。
宮古駅からも徒歩5分ほどと、中心部に位置する割烹店です。おかめの瓶ドンには、ホタテ、タコ、まぐろ、カンパチなどその時の旬の魚介のほか、龍泉洞たまごが入っているのが特徴で、濃厚な味わいが楽しめます。瓶ドン以外にも、海鮮丼や刺身定食などもあり、地元の新鮮な魚介を堪能できます。
瓶ドンのおすすめ店②:浄土ヶ浜レストハウス
- 出典:tripnote.jpトラウトサーモン瓶ドン(税込1,500円)
浄土ヶ浜の目の前にある商業施設「浄土ヶ浜レストハウス」。その1階にある食事処「浜処 うみねこ亭」では、三陸の海の幸を使った料理や浄土ヶ浜にちなんだオリジナルの料理を提供しています。
こちらで味わえるのは、宮古産のトラウトサーモンを使用した「トラウトサーモン瓶ドン」。名産のめかぶもたっぷり入っています。最初は海鮮丼として味わいつつ、ご飯が半分程度になったところでお茶漬けにすることも可能。特製の醤油タレと絡み合って絶品です。
- 浄土ヶ浜レストハウス
- 宮古市 / 定食・食堂 / ご当地グルメ・名物料理
- 住所:岩手県宮古市日立浜町32地図で見る
- 電話:0193-62-1179
- Web:https://jyodogahama.jp/
瓶ドンのおすすめ店③:山口屋
- 出典:tripnote.jp
宮古市の飲食店で提供している瓶ドンですが、盛岡駅ビルのフェザンではお土産として購入することもできます。1階にある「三陸海産暖簾 山口屋」では、めかぶやホタテ、いくらがぎっしり入った「海鮮ミルフィーユ」(1本・税込1,620円)と、鮭とイクラの醤油漬けがたっぷり入った「鮭といくらの紅葉漬け」(1本・1,728円)の2種類を販売。贅沢な瓶ドンをお土産にして、自宅で楽しんでみては?
- 瓶ドン「浜ノ宝」(三陸海産暖簾 山口屋)
- 盛岡 / お土産
- 住所:岩手県盛岡市盛岡駅前通1番44号 フェザンおでんせ館1階 三陸海産暖簾 山口屋地図で見る
- Web:http://www.fesan-jp.com/fesan/news/2020/06/16/1051...
【7】磯ラーメン
岩手県三陸沿岸地方の飲食店で提供されているご当地ラーメン。鰹節や昆布といった和風出汁をベースとした塩味のスープに、三陸の名産であるワカメやマツモなどの海藻と魚介類がふんだんに盛り付けられた、その名の通り、磯の恵みが詰まった一杯です。
三陸沿岸沿いの食堂や道の駅には、必ずと言っていいほどあるメニューなので、ドライブ途中などにぜひ味わってみてください。
磯ラーメンのおすすめ店:北山崎白花しゃくなげ荘
三陸の景勝地・北山崎にある、民宿に併設した食堂「白花しゃくなげ荘」。こちらの磯ラーメンは、さっぱりとした塩味のスープに細い麺が相性抜群!名産のワカメやメカブに加え、ホタテやエビも贅沢にトッピングされていて、磯の香りをたっぷり感じられる仕立てとなっています。
- 北山崎白花しゃくなげ荘
- 田野畑村(下閉伊郡) / 魚介・海鮮料理 / ご当地グルメ・名物料理 / うに
- 住所:岩手県下閉伊郡田野畑村北山129−7地図で見る
- Web:http://a92.pandora.nu/kitayamazaki/shyakunage.html
【8】釜石ラーメン
沿岸南部・釜石市のご当地ラーメンで、極細の縮れ麺と琥珀色の透き通った醤油スープが特徴。市内の中華料理店や食堂など、33店舗で提供しています。味わいやトッピングなどは各店舗ごとに違いがあり、食べ比べをするのも楽しいです。
釜石ラーメンのおすすめ店:三重食堂
- 出典:tripnote.jpミニ豚丼セット 580円(税込)
釜石市内中心部から少し外れた場所にある三重食堂は、味良し・コスパ良しの昔ながらの雰囲気が漂う食堂。麺類はもちろん、定食やカレーなどもいただく事ができます。こちらの釜石ラーメンはシンプルながら、透き通ったスープの美味しさが際立ちます。ラーメンとご飯もののセットメニューも多く、ボリューム満点なのも嬉しいです。
【9】もち膳
岩手県南部・一関地方に根づく「もち食」は、江戸時代にまでさかのぼることができる伝統と歴史ある食文化です。もち膳は、その代表格とも言える料理で、さまざまな味付けをしたもち料理を、一口ずつお膳にずらっと並べたもの。お正月や冠婚葬祭などのあらたまった席で提供される、もてなし料理の一つとされています。
もちの味付けは、あんこ、ごま、きなこ、くるみ、大根おろし、しょうが、沼エビなど、そのバリエーションは300種類以上とも言われています。現在では、一関市内の和食店などを中心に、各店で工夫を凝らしたもち膳を味わうことができます。