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【3】特に物思いに耽りたい時はココ 「金の湯」
露天風呂の空間が特別!
金の湯(かねのゆ)は露天風呂が大変おすすめです。個室のようなこじんまりした空間で、水が流れる音が響くなか、物思いに耽ることができます。
露天風呂へ行く扉が目立たない場所にあるためか、人も少なく、じっくりと時間を使うことができます。
考え事がある方は、金の湯の露天風呂へ足を運んでみましょう。きっといいアイディアがふっと浮かんできますよ。
薬湯がしみこんだ浴槽がある!
金の湯の浴槽は、昔ドイツで使われていたものだそうで、薬湯がしみこんでいるのだとか。形も珍しく、寄りかかって眠れるような、なだらかな造りになっています。
【※※閉業※※】【4】アートに触れたい時はココ「大黒湯」
※大黒湯は、2021年6月をもって閉業しました※
脱衣所の天井は必見!
大黒湯(だいこくゆ)は「キングオブ銭湯」の異名を持つほどに、知名度が高い銭湯です。
なかでも脱衣所で天井を見上げると、素晴らしい芸術に出会うことができます。それは、格天井(ごうてんじょう)と呼ばれるものです。
格天井とは、天井をマス目に区切って組まれたもので、神社やお寺に多く、高度な技術が必要とされています。
特に大黒湯の格天井には、一つ一つのマス目に花鳥絵が描かれており、大変珍しいとされています。まるで高級旅館に訪れたかのような、歴史と風情を兼ね備えた天井を見ることができます。
飲料水を自由に飲める!
スーパー銭湯では当然のように置いてある飲料機(冷たい水が出てくる銀色の機会)ですが、町のなかにある小さな銭湯では実はあまり見かけることはありません。
その点、大黒湯の浴場には、自由に飲める飲料水があります。特に長湯をしたいとき、浴場内に飲料水があると、安心できます。
蛇口から出てくるようになっているので、コップか空ペットボトルを持参すると便利です。
大黒さまの彫刻が可愛い!
大黒湯という名前がついているだけあって、銭湯を外から見ると、正面部分に大黒さまが木に彫られているのが分かります。
暗いと見えないのですが、昼間に見学すると、俵のうえに載った大黒さまを見ることができます。
【参考】北千住の銭湯に共通していること
湯の温度が高い!
北千住の銭湯は平均して42度~44度と湯の温度が高めです。浴場内ももくもくと湯気で満ちています。
熱いお湯に慣れていない方でも、足湯をしたり、露天風呂を楽しんだりと、温度が高いなりの楽しみ方をすることができます。
ちなみに本記事でご紹介した4軒のなかで、露天風呂があるのは、大黒湯と金の湯になります。
料金は一律480円!
2022年1月現在、東京都の入浴料金は、どこでも大人(12歳以上)1人480円となっています。中人(6歳以上12歳未満)は180円、小人(6歳未満)は80円です。
これは、昔からある組合制度に則り、料金を委員会で決定しているからです。
ちなみに全国の銭湯を統括する組合は、昭和33年に設立された厚生大臣認可法人「全国公衆浴場業生活衛生同業組合連合会(全浴連)」です。
2021年4月現在39都道府県に会員を持ち、組合員数は1,964軒になります。東京都の組合は「東京都公衆浴場業生活衛生同業組合」となり、千代田区に事務所があります。
ご興味ある方は、全国浴場組合のホームページをご覧下さい。
銭湯マメ知識!
銭湯業界は昭和40年代にピークを迎え、その後はずっと衰退しています。東京都内でも銭湯は減る一方です。ここでは銭湯が減っている原因をいくつかお伝えしようと思います。
理由1 後継者問題
銭湯が儲かる時代には、「石を投げれば風呂屋に当たる」と言われたほど銭湯が多かったのです。
じゃぶじゃぶ儲かる時代を見てきた先代たちは、もうあまり儲からないだろうと、そのように後世の方にお話しをすることが多いのだとか。
理由2 建物の老朽化
湯を沸かすボイラーを替えるだけで何百万、タイルも含めると何千万とかかってしまいます。巨額の費用を捻出できず、営業を断念する銭湯もあります。
理由3 燃料の高騰化
昔は薪を使って湯を沸かしていました。取壊し業者から薪をもらうだけで、燃料代はかかりませんでした。
しかし現在は井戸水を沸かすとき、ガスか電気を使用します。燃料代が高騰しているのは、私たち個人の家でも感じることですね。
おわりに
銭湯フリーペーパーが可愛い!
北千住の銭湯4軒はいかがでしたでしょうか?銭湯は減る一方ですが、足立区内では銭湯普及を目的とした活動も見受けられます。
足立区内の銭湯のフロントや駅に置かれているフリーペーパー「銭湯といえば足立」が可愛らしく、銭湯の魅力を伝えています。
また、ホームページにて、本記事でご紹介した銭湯のほか、足立区内の銭湯について詳しく掲載されていますので、ご覧下さい。